三津嚴島神社ブログ

愛媛県松山市神田町に鎮座する嚴島神社の神主の記録

月次祭斎行 ~春祭に思う~

2018年05月02日 | 三津嚴島神社祭典
 目には若葉 山ほととぎす 初がつお
新緑の美しい春祭りの時期となりました。県内でも各地で春祭りが行われております。

実は春祭りと秋祭りとは対になっておりまして
神様に五穀豊穣を始め色々とお願いをするのが春祭り
お陰様で順調に行っておりますと神様の御加護に対して感謝をするのが秋祭り
です。


春にお願いをして、秋に感謝をする。
春は祈願のお祭り、秋は感謝のお祭りです。


我々は様々な事を神様にお願いします。
神社の祭典に限らず、家を建てる時は地鎮祭、出来上がったら竣工祭、中古の家のお祓いやお店の開店等何かにつけて神様にお願いします。

その根底には人は神の子であるという神道の考え方があります。
我々は神様の子供であり、この世の出来事は全て神様の計らいや思し召しであるという考え方です。

神様の子供ですから、子供が親に甘えるように、神様に甘えて、すがります。
親の方は甘えられたからと言って子供の言う事をすべて聞き入れる訳ではありません。
時には子供の事を思って冷たく接したり、厳しい試練を与えることもあります。
しかしながら子供は最後は親が守ってくれると信じて、親に甘える事で、心が穏やかになり、元気が出るのです。

我々も同じです。神社にお参りし親と慕う神様にお祈りをし、すがりながら、最後は神様に守って頂けると信じているからこそ、心が安らぐのです。
この世の事は全て神様のお計らいですから神様に甘え、おすがりしながら生活して行く、これが神道の考え方です。


人事を尽くして天命を待つ
という言葉があります。
精一杯努力をして、あとは運命に任せるという事ですが、神道の考え方では
天命を信じて人事を尽くす。
神様の御加護を信じて人事を尽くすと言った方がふさわしいと思います。
自分のできる事は精一杯やりました。後は神様にお任せいたしますので、どうぞ宜しくお願いしますという考え方です。

一生懸命お祈りをし、おすがりする事によって、不思議と物事が良い方向に変わっていく、理屈ではなく変わっていく、そういう経験が今までになかったでしょうか。

神様にお願いしたり、すがる事の出来る有難さが神道の素晴らしさであり、信仰の素晴らしさです。

折に触れ神社へお参りして、なかなか人に言えない悩み事も、心の底から打ち明けて、そしてお願いをし、すがる事の出来る神様という御存在の有難さ、神様を親と思い、そしてその親に甘えて、すがる事の出来る有難さ、これも神道の素晴らしさです。



「親思う心にまさる親心」
神様もまた皆さんの願い以上に皆様の事を思い、より良い方向に皆様をお導き頂けるものと思っております。
皆様もまた折に触れ神社へお参りして親である神様に心の内をお話し下さい。
神様はいつでもお待ちしてますよ。
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