5月11日(五月第2日曜日)は「母の日」です。
日頃のお母さんの苦労をねぎらい、感謝を表す日です。
5月1日の言葉は盲目のピアニスト「辻井伸行」さんと彼をずっと支えてきた
お母さんの「辻井いつ子」さんの心温まる物語をお届けします。
辻井伸行
「お母さん僕は目が見えない。でもいいんだ。ピアノが弾けるから」
「僕は目が見えないのに、母さんは美術館にいって、絵の事をたくさん話してくれました」
「美しい空や、うつくしいもの、風のささやきを心の目で感じられるのは、母の影響です」
辻井いつ子
信行が誕生して視覚障害があると分かったとき、私は絶望の淵に立たされました。
この先どうなるのだろう、不安がのしかかる毎日でした。
ある時、一筋の「光」が見えました。信行が生まれて8カ月がたった頃です。
当時我が家ではショパンの曲を良くかけていました。
ある時彼が全身でリズムをとりながら曲に合わせて足をバタバタさせていたのです。
さらに同じ曲であっても演奏家が異なると反応も違う事に気づきました。
「この子には音楽の才能があるかもしれない!」私達親子に一筋の光が差し込みました。
今思えばその時の「わたしの気づき」が信行の才能を開花させる大きな転換点になったと思います。
「人と比べずにこの子の長所だけを思いきり伸ばしてあげることが、母の私の役目でした」
「子供がやってみたいと言ったとき、『あなたなら出来るかもしれないね』と応援してあげることが、親の役目です」
辻井伸行
「ピアノをみんなに聞いてもらえることが嬉しくて、音楽の世界に入り込み、気が付くと弾きながら、泣いていました」
「目は見えなくても心の目は見えているので、満足してるよ。だから、今から見えるようになりたいなんて思わない」
「だけどもし一瞬でも目が見えるなら、お母さんの顔が見たいです」
最後の言葉に感動します!
今日も良い一日を!