いしころにっき

石原石子の日記です

淡い予感はたしかにあった

2010-10-31 18:15:18 | まさみ
さくじつ
昌美が山の手事情社社会人ワークショップの面々と
飲み会をもよおしました。


そうして例の危険領域を突破する寸前のところにいました。


昌美が帰るときになって
メールで一言


帰る


とありました。
私は

わかった、新宿あたりで連絡ちょうだい

と返信をすると
数分後



大丈夫へたこたまがかわらスブヤエ



文章が最後には電報のようになっていました。
さらにつづけて数分後


大丈夫だって
新宿でメールするよ


としっかりしたメールがきました。
けれども私は「わかった」と
メールをうったあとはなにも送っていません。
いったいどうしたことだろうと考えたところ
飲み会の一次会のあと二次会にうつるとき
昌美から電話があり二次会にいってよいかきいてきました。
私はよいとは言ったものの
危険なかおりがしたので
一時間くらいまえに

大丈夫?

とメールをうっていたのを思い出しました。
きっとそのメールを


へたこまがわ



大丈夫だって


のあいだにやっと発見したのだと私は推量しました。
私はちょっと間をおいて電話をしました。
昌美はでました。
渋谷まであと一駅だそうです。

二子玉川で二回転んだけど大丈夫

と言っていました。
それじゃあもうすぐかなぁ
とおもっていると
十分後



頑張る



昌美は帰れないかもしれない

私はおもいました。
さらに五分後



しふや



渋谷まで一駅と言ってから
十五分は経過しています。
三分後


いま渋谷


どうやら「しふや」に気づいたようです。
もしくはうったことすら忘れたのかもしれません。
十五分後



いハラシュク



もはやメールの変換がどうなろうと気にしません。
とりあえず原宿駅。
三分後



しんじく



急に帰る速度が増しました。
二十五分後



あさがや



ここでまたペースダウン。
しかしながら阿佐ヶ谷駅に到着。

けれども改札口に現れず。


私は定期券があるので
ホームまでいってみると
よろよろとした足つきで歩行している昌美を発見。


連れて帰りました。


昌美のおもな行動は


①二子玉川で二回転ぶ
②渋谷で私のお土産にシュークリームを購入
③気持ち悪くて東中野駅で下車


酔ってはいるが
昌美のスイッチがはいる手前ですんだのは
幸いとおもいました。


花村先生の携帯

2010-10-26 23:09:19 | 知ってるひと
殺陣の稽古にいったところ
お師匠の花村先生が


俺もそろそろお迎えがちかいなぁ


とぼやきました。
話をきいてみると
最近携帯を失くしてしまったらしいのです。
そこで家に帰ったときに
自分の携帯に電話をかけても
いっこうにかからない
それどころか
コール音も鳴らずにすぐ


この番号は現在使われておりません・・・


となるらしいのです。
いくらなんでもおかしいと思い
何度もかけてみたのですが
どうしても使われておらず
困ったことになったと思っていたのですが
ある時
花村先生は気づいたのだそうです。


ずっと


090





909


と押していたのを。



近いのは
お迎えというより
番号でした。

君の名は

2010-10-17 20:13:42 | 知らないひと
山の手事情社には年に一度
納会という催しがあります。

毎年年末あたりに
基本的には
最若手劇団員と
旧人という
ベテランの劇団員が組んで
遊びの企画をするのです。


今年は

私と明香と恵さんと浦さん

この四人です。


浦さんの発案で
今年は二泊三日で
どこかへ行こうとなりました。


そこでまずは
とことん安いところをさがします。


そのなかで
私がさがしだした
キャンプ場が候補にあがりました。


そこはとても声の高いおばあさんが
電話にでるところでした。


ネットにそのキャンプ場の情報が
ある程度のっているので
確認もふくめておばあさんに質問をすると


そう書いてあるならそれでいいとおもいます


と答えます。
ネットに書いてないことにかんしては


よくわからないですねぇ~


らしいです。
なにもかもがはっきりしません。
そうして一度電話を切りました。

数日後

本格的にそのキャンプ場が
決定しそうな色合いが強くなり
電話をしました。

そのなかで
寝具に関する質問をしたところ


担当者が出張にいっているので
わからない


ということでした。
いたしかたないので
いつ帰ってくるか聞きました。
おばあさんは答えます。


ちょっとよくわからないねぇ


私にはおばあさんが
電話番をしていることが
よくわかりませんでした。


それはそれとして
とりあえず担当の方の名前を
聞いておくことにしました。

おばあさんは


イワタですぅ


甲高く答えました。



一週間後


私はあらためて電話をしました。


できればおばあさん以外の人がでないかと願いつつ
電話口にでたのは



おばあさんでした。



おばあさんはあいかわらず
超音波かとおもうほどの高い声です。


これはもうどうしようもないとおもいましたが
それでも担当の方がいらっしゃればと

私は聞きます。



イワタさんはいらっしゃいますか?




はい、イワタですぅ




おばあさんは答えます。




おまえもイワタかー!




私は心のなかで叫びました。


家族経営とはおもっていましたが、しかし。

私は私の叫びの余韻を残しつつ
寝具担当のイワタさんがいらっしゃるか
聞いたところ



不在。



夕刻の六時ごろには帰るかもしれないとのことでした。
その時間では私は稽古なので
それならばと
一抹の不安はありながらも
寝具に関する質問を伝えておいてもらうことにしました。

けれども
不安は一抹どころではなかった私は
次の日にさっそく電話をしました。


するとでたのは


おじさんでした。
しかも話がしっかりしています。
私はやっと話の通じる人に出会い

砂漠のオアシス
真冬の暖炉

そう感じました。

いままで得られなかった回答を
きちんと答えてくれます。
しかしながらこのおじさんも
寝具担当の方ではありませんでした。


いたしかたなし。


でもいいの
おじさんあんたがいてくれて
ほんとよかったよ
私は幸せだよ


おじさんは丁寧にも
担当の方に聞いておいてくれる
というのです。

ふつうのことがありがたい世の中です。


そこで私は
おじさんのお名前をちょうだいしておこうと


あ、お名前をうかがってもよろしいですか


と聞きました。
おじさんは答えます。




イワタです




私は下の名前を聞くことはできずに
電話を切りました。

枕元の酒盛り

2010-10-11 20:34:06 | 血縁
ついこのまえ
私のおばあ様が亡くなったので
実家に帰りました。


私の母上に連絡をいれると

酒盛りがはじまった

とのことです。


行ってみると
数人の親戚たちが
呑んでおりました。


私の父上の弟さんは
昨日の夜八時から
ずっと呑んでいるとのことです。


時計をみてみると
夜の八時でした。


私はしばらくのあいだ


12時間も呑んでいるのかぁ
すごいなぁ


とおもっていたのですが
よくよく考えてみると
私の勘ちがいでした。

自分の物差しで考えてはいけません。

教訓になりました。


さてそれからは
私と昌美もくわわり
夜中の二時まで呑みました。

父上の弟さんもそこで帰りました。

どこまでも呑めそうでした。




翌朝



この日は通夜です。

私が十時すぎに起きて
ぼぉーっとしていると
父上の弟さんがやってきて


ちょっと呑むか


とおっしゃりました。
私は冗談かとおもって
とりあえず断りました。



弟さんがビニール袋を持っています。
よく見てみると
ビールの缶がはいってました。


冗談じゃありませんでした。
彼は本気でした。
缶をあけます。
呑みます。
迎え酒です。


私には到底成し得ません。


おばあ様の枕元で
たまに線香をあげながら
お酒を呑みたいようです。

ちょっとばかり重い話

2010-10-06 22:35:49 | 血縁
ここ一年
人の死にめにあいます。


それはもう
でくわします。


肉親から他人まで。


いま
私には
なにかとりついているようです。


私に接触する方々はみなさま
お気をつけくださいませ。



そういったわけで、さて、


さくじつ


私のおばあさまが亡くなりました。

腰が痛い

2010-10-02 11:41:33 | あれこれ
ここ数日
腰が痛くなりはじめました。


そうして


きのう


あまりの痛さに歩くのも困難になり
バイトを早退させてもらい
帰りました。

電車に乗ると
優先席があいていました。

私はすわりました。

優先席なんてめったにすわれないので
堪能します。

とはいえ
ただの席です。


電車をおりて
自転車に乗ると
ちょっとした振動が
腰にひびきます。

ペダルに力があまりいれられず
少しの登り坂ものぼれません。


家に帰ると

立つ

座る

の動作に
昌美の介護が必要になりました。


九月の前半までは
まったくといってよいほど
調子がよかったのですが
寒くなったせいなのかなんなのか知りませんが
困ったものです。


きょうは
お医者さんからもらった
痛みどめの薬が効いたのか
いくぶんかマシです。


しゃけ缶の味つけ

2010-10-01 13:25:16 | まさみ
昨夜昌美が


明日の朝ご飯なににする?


きいてきました。


さば、さんま、しゃけ


三種類の缶詰が
テーブルの上にならべられました。

私はすこし迷って
しゃけにしました。

昌美は

しゃけは中華ソースをかけると
おいしいのだと
しきりにいいだしました。


中華ソースとはまた珍しいとおもうと同時に
ふつうのトンカツとかにかけるソースと
間違えていやしないかと


ウスターソースとかじゃなくて?


と聞いてみました。
昌美は


ううん。中華ソース。


やはり中華なのかと
納得しかかったものの
どうしても
中華ソースはピンときません。
私は昌美と会話をしながら
ある間違いに気づきました。
そこでもう一度聞いてみました。


中濃ソースのこと?


うふふふふ

昌美は笑います。


中濃ソースでした。





翌朝


昌美は私に聞きました。



どうする?
中華ソースかける?



私は答えます。



いや、しょうゆにする