この三週間ほど
我が家、阿佐ヶ谷から池袋まで
毎日自転車で通っておりました。
帰りは夜の10時をすぎるので
暗い道を自転車でこぐうえに
ライトが壊れつかいものにならず
新しくつけていたライトも電池切れをおこし
私はもう警察にとめられることを覚悟で
自転車を走らせていました。
ところが一週間たっても
警察に防犯登録の確認をせまられることなく
意外なおもいをしていました。
が、それも束の間のできごとです。
10日めあたりであえなく停止です。
1回目
パトカーでした。
私のスピードに合わせ
数メートルまえの車道の脇に
ほどよく停止。
ドアをあけ
彼らが出てくると同時に
私のこぐ自転車はピットインしました。
その呼吸は素晴らしく
投網にかかった魚のような私でした。
そうして私は名前を告げて
帰りました。
2回目
その3日後くらいのことです。
これは普通に自転車に乗った警察の人にとめられました。
彼に名前を告げたものの
無線が混みあっているらしく
なかなかつながりません。
「すみませんねぇ。いま無線がこみあってて」
と言うのを2回くらい聞かされたのですが
警察の人も手持無沙汰になったのか
きゅうに
リュックの中を見せろと言ってきました。
私は
心外な
とおもいながらも
こんなことで時間をとられるのも嫌だったので
中身を見せると
今度は財布の中身を見せろと言ってきました。
越権行為もはなはだしいが
特に見せてこまるものもないので
とりあえず見せます。
さて次は何を見せろと言ってくるのか。
ポケットか
靴の中か
裸足になってジャンプでもしろというのか
財布のなかのお金を貸せと言ってくるのか
そうおもっていると
あいもかわらず混んでいるらしく
警察の人はあきらめて
私を解放いたしました。
そして警察の人に凌辱されたあと
自転車をゆっくりこいでいると
後ろからもの凄い勢いで
自転車をこぐ音がきこえてきたので振り向くと
さきほどの警察の人でした。
防犯登録の確認もせずに私を解放してしまったので
上司にでも怒られたのだろうか
「すみません。やはり確認をお願いします」
と言ってきました。
私はその猛烈に追いかけてきた形相が
あまりにも滑稽だったので
ニヤリと笑みをこぼさずにはいれませんでした。
まもなく本番をむかえる私にも
少しは心の余裕があることを確認しました。
3回目
本番の何回目かがおわった夜です。
少し訛りのある人の良さそうな警察の人にとめられました。
私がいまお芝居の本番中であることなど
多少の雑談を交え
さようならしました。
ただ
いままでの警察と違うのは
飲み屋とかであるようなハンディを持っていて
ペンのようなもので
ぴっぴっ と
それに自転車の登録番号を打ち込み
それでおしまいでした。
私はおもわず
「あっ、もういいんですか」
と言葉をもらしてしまうほどあっけなくおわりました。
いったい私のリュックや財布を漁った警察の人は
なんだったのだろうと
みんなハンディを持ってればよいのにと
そんなことをおもわずにはいられません。
夜の自転車をとめる警察の人でも
いろんなタイプがあるのだなぁと
実感した池袋通いでした。
それにしても早く
自転車にライトをつけねばなりません。
無灯火はいけないのです。
我が家、阿佐ヶ谷から池袋まで
毎日自転車で通っておりました。
帰りは夜の10時をすぎるので
暗い道を自転車でこぐうえに
ライトが壊れつかいものにならず
新しくつけていたライトも電池切れをおこし
私はもう警察にとめられることを覚悟で
自転車を走らせていました。
ところが一週間たっても
警察に防犯登録の確認をせまられることなく
意外なおもいをしていました。
が、それも束の間のできごとです。
10日めあたりであえなく停止です。
1回目
パトカーでした。
私のスピードに合わせ
数メートルまえの車道の脇に
ほどよく停止。
ドアをあけ
彼らが出てくると同時に
私のこぐ自転車はピットインしました。
その呼吸は素晴らしく
投網にかかった魚のような私でした。
そうして私は名前を告げて
帰りました。
2回目
その3日後くらいのことです。
これは普通に自転車に乗った警察の人にとめられました。
彼に名前を告げたものの
無線が混みあっているらしく
なかなかつながりません。
「すみませんねぇ。いま無線がこみあってて」
と言うのを2回くらい聞かされたのですが
警察の人も手持無沙汰になったのか
きゅうに
リュックの中を見せろと言ってきました。
私は
心外な
とおもいながらも
こんなことで時間をとられるのも嫌だったので
中身を見せると
今度は財布の中身を見せろと言ってきました。
越権行為もはなはだしいが
特に見せてこまるものもないので
とりあえず見せます。
さて次は何を見せろと言ってくるのか。
ポケットか
靴の中か
裸足になってジャンプでもしろというのか
財布のなかのお金を貸せと言ってくるのか
そうおもっていると
あいもかわらず混んでいるらしく
警察の人はあきらめて
私を解放いたしました。
そして警察の人に凌辱されたあと
自転車をゆっくりこいでいると
後ろからもの凄い勢いで
自転車をこぐ音がきこえてきたので振り向くと
さきほどの警察の人でした。
防犯登録の確認もせずに私を解放してしまったので
上司にでも怒られたのだろうか
「すみません。やはり確認をお願いします」
と言ってきました。
私はその猛烈に追いかけてきた形相が
あまりにも滑稽だったので
ニヤリと笑みをこぼさずにはいれませんでした。
まもなく本番をむかえる私にも
少しは心の余裕があることを確認しました。
3回目
本番の何回目かがおわった夜です。
少し訛りのある人の良さそうな警察の人にとめられました。
私がいまお芝居の本番中であることなど
多少の雑談を交え
さようならしました。
ただ
いままでの警察と違うのは
飲み屋とかであるようなハンディを持っていて
ペンのようなもので
ぴっぴっ と
それに自転車の登録番号を打ち込み
それでおしまいでした。
私はおもわず
「あっ、もういいんですか」
と言葉をもらしてしまうほどあっけなくおわりました。
いったい私のリュックや財布を漁った警察の人は
なんだったのだろうと
みんなハンディを持ってればよいのにと
そんなことをおもわずにはいられません。
夜の自転車をとめる警察の人でも
いろんなタイプがあるのだなぁと
実感した池袋通いでした。
それにしても早く
自転車にライトをつけねばなりません。
無灯火はいけないのです。