いしころにっき

石原石子の日記です

公演初日前夜の夕食

2014-02-02 09:08:11 | まさみ
つい最近終演した『ドン・ジュアン』公演初日前夜のことです。
昌美が夕食にカレーを作ってくれました。
たいへん美味しくいただいていたところ

ガリッ

と砂まじりのような感触がしたので
コゲかなにか混じったのかとおもって
口の中からとりだしてみると
硝子の破片がでてきました。
なにが原因で混入されたのかよくわからないので
昌美に

硝子の破片がはいっていたのだけどわかる?

そのように聞いたところ

あー、やっぱり
いま作ってるおにぎりにもあったの
でも大丈夫だよ

そう言ってなにごともなかったように
翌日の私のお弁当用に
おにぎりをせっせと握ります。
そのおにぎりは本当に大丈夫なのか。
私と昌美では大丈夫の境界線にだいぶ隔たりがあるようです。

私としては
硝子が混入していたのはいたしかたないとして
原因もわからずにこのままカレーを食べるのも
明日の本番初日にそのおにぎりをほおばるのも
危険きわまりなくおもい

なにか割ったの?

聞いてみました。
すると

あたしなにも割ってないもん
知らないよ
そんなの

逆ギレされました。

一言も責めてないのに

私はおもいました。
いたしかたないので
これが飲食店だったら
営業停止にさえなりかねない事態であること
原因がわからない以上
ご飯を口にいれることができない旨を
逆撫でしないように細心の注意をはらって説明しました。

それから十数分後

たしかに危ないかもね

昌美は一言いいました。
私は

よかった
死なないですむ

そうおもいました。


そしてそのようにして
私はいづれ殺意なく殺されるのかもしれない。
そんな懸念が残った公演初日前夜のお話でした。