最近、今までよりも本を多く読んでいます。(主に新書。小説は相変わらず苦手です。。。)
で、サッカー関連の本もいくつか読みました。今回はその報告と感想を簡単に述べたいと思います。
・「サッカーとイタリア人」(小川光生・光文社新書)
イタリアにおけるサッカー(カルチョ)とダービー(デルビー)の構造をイタリア全土の各地域別に取り上げられている本書。元々は「セリエA→プレミア・イングランド」という典型的な90年代からの海外サッカー好きな日本人の王道を歩んだ身として(笑)、元から知っている面もある一方で、全く知らなかった新鮮な情報も入っていて、とても興味深く読むことができました。
キエーボの軌跡(奇跡)、今でもジーコに感謝するウディネーゼの人々やマラドーナを神格しているナポリの人々、今はどんなに弱くても、歴史(グランデトリノ→スペルガの悲劇→低迷)を脈々と受け継いでいるからこそ、誇りを決して失うことなく大勢の人達に愛されているトリノ・・・この辺りが特に印象的でしたでしょうか。あと、プロビンチャのサポにとっての代表や三大クラブの存在・・・これも全く知らない内容だったので興味深かったのですが、詳しくは本書でご確認下さい。
ただし、この本で唯一残念だったのは、イタリアのダービーとの比較で取り上げられた日本のダービーに、ローカルダービーではない唯一の真正のダービーである横浜ダービーのことが新旧ともども全く取り上げられていないこと。これだけは極めて残念でした(苦笑)。
・「失点 取り返せないミスの後で」(楢崎正剛・幻冬舎新書)
W杯開幕直前に相次いで出版された日本代表クラスの選手による著書の1つ。現役で唯一の神であるナラ様の著書ですから購読する以外の選択肢はこの世に存在しません(笑)。
フリューゲルスについての記述は勿論のこと、奈良育英高校での「しごき」が後の人生に大きな影響を与えてくれたことについてもウエイトを置いて書かれていましたが(<と言っても、書いたのはおそらくゴーストライb、@えf:)、それでも発行時期が時期だったことを差し引いても最も多く書かれていたのが、「日本代表のこと」。
試合内容がショボイ、スタジアムに行くと雰囲気がチャラチャラしてる・・・とかいう理由で、大きな試合を除いては代表の試合から足も興味も向かなくなりつつあった今日この頃でしたが、選手たちがどれ程の思い入れをもって代表の試合に臨んできたのかが詳細に述べられており、自分の「甘さ」をつい嘆いてしまいました。
代表も昔のようにちゃんと応援しよう!・・・と心に決めて観戦したW杯。代表の快進撃が本当に嬉しかったです。そして、川島にポジションを奪われても、勝利を共に喜び続けていたナラの姿。あれは紛れもなく真の気持ちであるんだろうということは、本書を読めば確信できます。代表に選ばれたばかりの頃に出会った小島伸幸氏の姿勢を見習ってたんじゃないのかなぁとも。
なお、本書で取り上げられてた先輩に対してはみんな敬称が付けられていますが、何故か「1年先輩の某有名GK」だけは下の名前で呼び捨てです(爆)。
・「英国のダービーマッチ(和訳)」(ダグラス・ビーティー 白水社)
当初は2,835円という定価に及び腰だったのですが、書店で試しに立ち読みしてみたところ、気付いた時にはレジ待ちの列に並んでました(笑)。
UKのダービーのうち、8か所のケースについて章だてで掲載されていたのですが、とにもかくにもそのディテールが実に綿密。様々な文献と様々な立場の人の声をしっかり拾い上げてた著者のレポートには本国の人達も脱帽したのではないでしょうか。また、それぞれの地域でのダービーの現在・過去・未来(推測)を調べ上げつつ、それらのダービーマッチの試合会場に必ず観客席から観戦し、自身が肌で感じたことをレポートしてたのも良かったです。もっとも、どうやって入手困難なチケットを手に入れられたのかは分かりませんが。。。
UK(グラスゴーとエジンバラについてもあったのでこの表記で)のフットボール文化に興味がある人はやはり買っておくべき1冊だと思います。
・「ジョージ・ベストがいた マンチェスター・ユナイテッドの伝説」(川端康雄・平凡社新書)
大方の予想通り、ジョージ・ベストについての「生い立ち→マンUでの活躍→没落」が端的に書かれた1冊。私的には面白かったです。また、以前74年W杯のDVDを見ても、現在のサッカーを目にしている自分には大した印象が残れなかったのですが、この本を読んだ後に彼のプレーをYou Tubeで見てみたら、本当に凄かった。私の目にも「Maladona Good,Pele Better,George Best」でありました。
これまたイングランドのフットボールに興味を持っていて、かつ、ダイヤモンドサッカーでお馴染みの岡野俊一郎さんや金子勝彦さんが残念ながらご近所に住んでいない40代以下のサッカーファンの方であれば、手にする価値のある1冊だと言えると思います(笑)。
と、まぁ、こんな感じです。
で、こんなことを何故書いたかと言いますと、要は北九州に参戦しないからです(涙)。無理すれば(※)行けなくはなかったけれど、今はちょっと無理が出来ないものでして。
今年初の不参戦ですが、遠征される皆様はどうかお気をつけて!!
(※)北九州での試合後に小倉から新大阪行きの最終ののぞみに乗れば、A×AやAN×と資本提携をしている飛行機のお世話にならなくとも、職場が横浜か都内にあれば、翌朝の新大阪始発の新幹線を使って無事に出社(だけなら)できますよ(笑)。