いせ九条の会

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「共存・共生」の精神は健在/山崎孝

2009-01-15 | ご投稿
共同通信社の世論調査で「二兆円の財源を優先的に使うべき政策」の回答では、定額給付金は3・3%と最少。「年金・医療など社会保障」42・0%が最多で、次いで雇用対策26・3%、減税11・2%、少子化対策10・7%、公共事業4・5%の順でした。読売新聞社の調査でも「支給をやめて雇用や社会保障などに使うべきだ」という意見に賛成する人は78%に達しています。

この世論調査の結果は、日本人は、決して利己主義のみに犯されているのではなく、利他の心を持ち「共存・共生」の精神が健在であることを示していると思います。憲法前文と9条の理念は「共存・共生」を根幹にしていると思います。

私は12日に発表された朝日新聞世論調査結果を読んで読者投稿欄に投稿しました。以下がその文章です。

1月15日付「声」欄掲載文【矜持があるのは大臣より国民】

 1月10・11日に朝日新聞社が行った世論調査では、定額給付金について「政府の方針どおり配った方がいい」と考えた人の28%を大きく上回り「やめた方がいい」と考えた人が63%であった。

 定額給付金が支給されれば、自らの家計が助かるにもかかわらず拒否したことは、大臣の中にさえ受取ると表明する人も出てきている今日、国民の方がはるかに矜持を持ち、国のことを真剣に考えていることの証左である。

 定額給付金の財源は「埋蔵金」と言われる特別会計があてられている。この特別会計は年金など保険事業の支払いに備えた金額が多く占めている。それに国の借金である国債残高は、一般会計税収の約10年分に相当し総人口で割ると国民一人当たり約433万円の借金を抱えているとされる。

 定額給付金支給はやめよと考える人の中には、一般的な生活支援よりも、特化した生活支援が必要と考え、切羽詰った人たちを助けなければという心、同じ日本人として共に生きたい矜持があったに違いないと私は思っている。