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映画「マンデラの名もなき看守」の感想

2008年06月21日 | 映画
アパルトヘイト政策時代の南アフリカ共和国で、マンデラの看守だった一人の男を通して、当時の南アフリカ共和国の歴史を描いた作品です。
「名もなき看守」といっても名前があるわけで、そんな歴史の表舞台には出ないような個人が「歴史の一部でありたい」と願い、マンデラの近くにいて“私だけが知っている”みたいな目線で描かれていて、より身近に歴史の息づかいを感じることができました。
最初はマンデラのことをテロリストだと思っていた看守ですが、マンデラに接していく中でしだいに彼の思想は変化していき、そんな一個人の変化を通して、国全体の世論の変化を感じることができました。
特に、夫の変化に不安を感じて動揺する妻の様子に、私は親近感をもちました。
看守とその家族がさらされる境遇や待遇の移り変わりに、歴史の流れがよく表われていたと思います。
映画としての作品の出来というより、実話としての重さに感動しました。