ただの偶然なのですか

私のお気に入りと日々の感想  

おっぱい、ちんちん

2012年08月06日 | ぼくは猫じゃない(小説)
最近、ぼくの頭の中は「おっぱい」と「ちんちん」のことでいっぱいだ。
ぼくも、そういう年ごろになったということだ。
そして、なぜかイライラしたり、すぐに怒って物を投げたりしてしまう。
お店でごはんを食べているときでもコップを投げて割ったりしてしまうので外食にも連れて行ってもらえなくなった。
そんな子を自由にしておいたら大変だと言わんばかりに外ではママはぼくの手を離さなくなった。
そしてママもイライラしていて、ママの気が狂ったら困るのでやめようとおもうけど、やめられない。
でも、年ごろの男の子が「おっぱい」と「ちんちん」のことばかり考えているのは自然で健康なことだ。
それどころか、りっぱな立場の大人でも「おっぱい」と「ちんちん」のことで新聞にのることだってある。
みんなほんとうは「おっぱい」と「ちんちん」のことばかり考えているんだ。
お姉ちゃんだって、ときどき帰ってこないときがあって、ママはイライラしている。
でも、そんなふうに人間を作ったのは神様で、ぼくのせいじゃない。
だから今日も、ほんとうは女の子と手を繋ぎたいのに、ママに手を繋がれて、ぼくは「おっぱい!ちんちん!」と叫びながら歩いている。