ただの偶然なのですか

私のお気に入りと日々の感想  

くすり

2013年01月23日 | ぼくは猫じゃない(小説)
ぼくは毎日くすりを飲んでいる。くすりを飲んでいるんだから、たぶん病気なんだろう。
ものを投げたり倒したり、テーブルをひっくり返して暴れるのも病気のせいで、ぼくのせいじゃない。
外を歩いているときに、そういう気分になることもあるけれど、周りの人たちは誰も気づかないで通りすぎていく。
でも外を歩くときは気をつけてください。怒りと暴力に向き合うことは、この世界の最大の課題かもしれない。

それで、くすりを飲んだらどんな気分かっていうと、不安はすこし感じなくなったかな。
でも怒りや欲求は、なくならないな。
だいたい人の気持ちは薬で変えられる物なのかな?
人の感情って、ただの化学反応なの?
こんなことを考えていること自体、そもそも人間の脳は基本的に病理なんだろう。
今日は、なんだか難しいことを言っているけど、薬を飲んでいるから頭がよくなったのかな?
でも人間らしくならないとこの社会では生きていけないんだ。
だから、みんな薬を飲んで頑張っているんだろう。たぶん。