TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

お父さんの夏休み日記2013...8/19~個室寝台の価値

2013-08-25 23:06:10 | 旅行記
京都~TRIXライブに続く、19日からのイベントは相変わらずの乗り鉄一人旅。
今回は…19日には帰ってきた家族を放置して、その夜から一人寝台特急で出かける東北の旅だったのでした。

乗ったのは寝台特急「あけぼの」。現在残る唯一の、と言ってもいいでしょう、歴史ある、昔からの寝台特急なのです。20年以上前に一度乗ったことはあるのですが…せっかくもう一度乗るなら…とふと思いついたのがA寝台個室に乗る、ということ。小生子供の頃のブルトレブームの頃はまさに憧れの的であり、手の届かない雲の上の存在だったのがこのA寝台個室だったものでした。そして、その当時のA寝台個室スタイルを脈々と引き継いでいる唯一の列車がこの「あけぼの」。A寝台個室に乗るのもこれが最初で最後になるんでしょうな、という覚悟の上で楽しみにしていたのでした。

さすがに個室、しかもA寝台ということで、広々とは言えないながらも、贅沢な空間です。なんせ普通の座席に換算すればおよそ1.5列・6人分のスペースを占有しているわけですから…その前提を思えば満足満足…だったのです…が。

ただこの車輌、隣室も合わせて4人分の部屋にできるという構造になっていて、隣室に繋がる扉が設置されているのです。もちろん1人で使用する分には使われることはないのですが…この扉部分の防音構造が致命的になっていない。隣室客であるお姉さんだかおばさんだかが…携帯電話で喋っているのがモロ聞こえなのです。本人の声の大きさもあるんでしょうけど、全く壁がないがごとく、話声が聞こえてきます。もちろん、話してる内容もよ~く理解できましたわ。他が静かなだけに余計に聞こえてしまうという悪循環。で、あっちこっちにかけまくった挙句、ようやく会話が終わったと思ったら、何を持ち込んだのかわかりませんが、ヘビメタ音楽が流れてきました。う~ん静かに夜行列車を楽しみたかった小生としては…正直ふざけんなという気分。その人もおそらくアパートとかで隣人の音に神経をとがらしたような経験のない、幸せな生活を送ってきた人なんでしょうな。

ただ…よくよく考えてみればそもそも高い金払ってA寝台個室を使ってるんだから、向こうもこれほどまでに音が筒抜けだなんて思ってもいないだろうね。そりゃプラバシーの尊重が必要以上に求められるこのご時世、本人がそういうことに気を使わないことを責められるより、むしろそんなプラバシーを守れない陳腐な設備で金を取ってる方がおかしい、という見方が普通なのかも知れない。よくよく見れば備え付けの洗面台とそのコップもなんだか汚らしいし、部屋内や廊下などの内装も古い車輌だけにあちこち傷んでいる。トイレ(もちろん共用)に至っては、ウォシュレットにせいとまでは言わないけど、なんせペーパーが一巻しかついていない。翌朝見たら案の定、紙無トイレになってましたわ。その意味ではやはり今時の低価格ホテルでのサービスの充実ぶりを見るにつけ、これだけの金出して、こんなもんかいな、という思いもふつふつと。もちろん、列車という限られた空間という特殊性から致し方ない面はあるにせよ、もう少しなんとかならんかな~という思いも。鉄な小生ですらそう思うんですから、一般の利用客にしてみれば…単純によくある安ビジネスホテルとの比較において、(本当は単純に比較できるものではないのはよ~くわかりますが、一般客にとっては全然関係ないこと)とても割に合わないと感じるのは無理ないことだよな…。ある意味マニアが甘やかしているから、こんな状態で済んでいるのかもしれないな…。
個室寝台を楽しみたいと思って乗った「あけぼの」ではありますが、自由な隣人のおかげでなんか切なくなってしまいました。
やはり最初で最後になりそうですな、この個室に乗るのは。
コメント
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