TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

偶然なのか必然なのか

2007-05-07 00:33:32 | Weblog
RUSHの新作「SNAKES AND ARROWS」。
デジパック仕様のジャケットに12ページのブックレットがセットになっています。
で、このブックレットというのがそれぞれの曲の歌詞を見開き2ページに配置し、RUSHの持つ独特の世界観を象徴している、見る者がいろいろ考えさせられてしまうような手の込んだ写真(CG?)が掲載されていますが、3曲目「WORKIN’ THEM ANGELS」に掲載されていたのが写真の左側。この写真見覚えあるな~と思って探してみたらありました。JIM HORNの「WORK IT OUT」というアルバムジャケットの写真に全く同じものが使われています。(写真の右側です)
全く同じかというと、RUSHが有り物の写真を素直にそのまま使うはずもなく、曲タイトルに準じて天使の羽根を描き加えていたりして、さらにシュールな雰囲気を添加したりしてますけど。

調べてみますと、この写真はLEWIS HINESという社会派のカメラマンの作品で、氏は労働する子供達を人権問題として意識しながら追った写真がつとに有名とのこと。そしてこの作品自体はGEORGE EASTMAN HOUSEというKODAKの創始者であるEASTMANの邸宅を利用した写真美術館に所蔵されているもののようです。

キーワードは「WORK」。写真を見れば一目同然「労働」を文字通り絵に描いたようなシーンです。しかし、働くことの力強さ・美しさを表現しつつも、その過酷な環境に思いを馳せざるを得ない、心に何かを訴えるような物を言う作品ですね。

ジャケットデザインにおいて偶然同じ写真をモチーフにしていたということだけの話ではありますが、「労働」という概念を正にも負にも表現できる写真ということで、この作品は非常にわかり易いものだったんでしょうか。
コメント
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