つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

(訃報)江戸物売り声「宮田章司師匠」

2021年06月25日 | 演芸
 日本で唯一の江戸の物売り声漫談の宮田章司師匠が6月21日、老衰のため逝去されました。(享年89歳)
 宮田章司師匠は漫才師・宮田洋容さんの門下生となり、1955年に宮田陽司さんと組んだ「陽司・章司」で漫才師デビュー。数多くの演芸番組に出演。日本テレビ系「11PM」のレギュラーとしても人気を呼んだ。その後、大道芸の江戸前売り声を売りにした漫談家として活躍。妻はマジシャンの松旭斎小天華さん。
 宮田章司師匠とは、漫才で活躍している友人の「左利き」の宮田小介さんが群馬県神流町から上京して弟子入りをした時から懇意にさせていただきました。私の主宰していた「豊島研修会」では講師として多くの人に物売り声についてのお話をしてくれました。また霞会(東京国際大学同窓会)の新春の集いではゲスト出演をしていただき花を添えていただきました。出版本「江戸売り声百景」2万部突破記念祝賀会が平成16年7月に浅草ビューホテルで賑やかに開催されました。その後の「売り声図鑑シリーズ」3部作も好評を得ておりました。
 宮田章司師匠を神田明神前のあま酒の天野屋の皆さんへ紹介したところ、五代会長である天野彌一氏と意気投合してその後も家族ぐるみでの交流が続いておりました。 演芸場に出演をしている時は、リクエストとして「甘酒」を注文すると、天野屋さんの由来から始まり、「甘い 甘い あ~ま~ざ~け~」と見事な売り声を披露してくれました。
 日本の貴重な演芸人が天国へ旅立っていきました。 合掌。

(6月25日記)
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