つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

東日本大震災後の女川原発

2011年04月05日 | 報道
                           宮城県の女川原子力発電所

東日本大震災は多くの被害をもたらした。
震源地近くの宮城県、岩手県ではマグニチュード9.0という観測史上最大の震度を記録した。
大津波に見舞われて町が壊滅したところを多かった。
天災の恐ろしさを目の当たりに見た。
もう一つの世間を驚かせたのは、東京電力の福島原発の事故による放射能拡散しての地域住民の集団移動となっている。

一方、震源地近くの東北電力の宮城県の女川電発がある。
2011年(平成23年)3月11日14時46分頃に発生した東日本大震災では、女川原発の震度計は震度6弱を観測し、最高9.1mとした設計上の想定を超えると見られる津波に見舞われたものの、敷地の海沿いに設けた斜面および海抜14.8mに設置していたことにより、津波が至ったのは海岸線に最も近い2号機の原子炉建屋のみだった。
同機は地下が浸水し、非常用発電機が起動しないトラブルに見舞われたものの別系統によって停止し、また、1号機および3号機も自動停止した。
その後、1号機のタービン建屋の地下1階で火災が発生したが、同日22時55分に鎮火が確認された。

3月13日、女川原発敷地内で毎時21マイクロシーベルトの放射線が検出されたことが報じられた。
女川原発の原子炉は地震後すべて自動停止し冷温停止と呼ばれる安全な状態であったことから、原子力安全・保安院は、検出された放射線は福島第1原発の爆発で放出されたものとの見解を示した。

なお、原子炉等規制法により女川原発敷地内には一般住民が許可なく入ることが出来ず、当然、一般住民の避難所に指定されている建物も無いが、震災発生後、広報施設の「女川原子力PRセンター」に被災者が自主的に避難してきたため、敷地内の体育館等を開放して最大約360名を収容し、食事等の提供がなされている。

東北電力の女川電発と東京電力の福島電発を比較すると、津波に対しての被害を想定しての対策である。
9.1mの津波を想定して対応していた女川電発と、5.6mを想定していた福島電発は今回の津波は想定外であったと発表している。
被災者を避難収容させた女川原子力PRセンターと、20km圏内の住民を強制的に移住避難させた福島原発を考えると今回の事故は人災といえるだろう。

(4月5日記)


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