いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

つれづれなるままに・・・(続き)、

2013-08-31 18:25:01 | 日記

木綿:

私のつれあいが、最近よくこぼすんです。

「日本はどんどん悪い方向へ向かってる。どうなるのかしら。」と。

私はいうんです。

「そんなことはない。長期トレンドとしては確実にいい方向に向かってる。今の私たちの食卓の贅沢さは江戸時代なら大名のそれだ。私たちの住まいの快適さはローマ市民のそれを上回る。女性たちの衣服の美しさ・豊富さはブルボン王朝の貴婦人たちを上回っているだろう。」

彼女は苦笑するけど、イマイチ納得しないみたい。思うに、人間って(女性って、とはいわない)強欲だから、ちょっとでも意に沿わないことがあったり、気に入らない方向へ向かいそうに見えただけで、過分に反応しちゃうんだろうねぇ。

 民主主義なんて欧州であってさえ第一次大戦後のことでまだ百年もたっていない。米国の黒人が奴隷制から解放されたのはたった150年前、選挙権もってからまだたったの50年。悠久の歴史の中で物事は見ましょうや。

それを何を焦って、内ゲバみたいなことしてるかねぇ。はよう、度量の広い、皆から頼られるような一人前の大人になれや、と心の中の臆病な正義感に振り回されがちな人たちにはいいたいところ。小沢氏が望むところでもあるだろうに。

いかりや:

日本人の食生活について、

筆者の子供時代は朝から晩まで毎日ひもじい思いをしていた。おなかいっぱい食べられるようになったのは、戦後も7,8年経ってからのことだった(戦後生まれの世代にはわからないかもしれないけれど)。今は亡き経済学者の飯田経夫氏が現在のような日本人の食生活が豊かになったのは、長い悠久の歴史の中でみれば(苦笑)、極めて短い期間のことであると言っていたのを思い出す。

先日(8/16)の日記の最後のところで、
内閣府が10日に公表した国民生活に関する世論調査で、「生活に満足している人が18年ぶりに7割台に乗った」という新聞記事について書いた。

私は「内閣府はどこみて国民生活の世論調査をやっているんだよ?」、「内閣府が満足そうな人(富裕層?)を選んで調査したのか、内閣府がウソをついているかのいずれかだろう」と強く批判した。

ところが、「戦後史の 正体」の著者孫崎氏が、次のようなことを言っている記事をみつけた。

『日本を疑うニュースの論点』 若い人へ,何故政治に無関心なのですか。貴方達にはね返ります 孫崎 享 
http://www.asyura2.com/13/senkyo153/msg/207.html

この記事のなかで肝心な部分を転載すると、

一昨年に行われた内閣府の世論調査によれば、
 「今の生活に満足している」人の割合が最も高いのが20代なのだという。
その割合は75パーセントに及ぶ。つまり、4人に3人の若者が
生活に「満足」している。

 日本の経済は不況から脱してはいないが、世界的に見れば、生活水準は
平均をはるかに上回る。犯罪も少なく、戦争やテロの恐怖に怯えて暮らす
 ようなこともない。そう考えれば、満足に値する環境なのかもしれない。

 それでも私は「75パーセント」という数字に驚いた。
 自分が20代だった1960年代を振り返ると、若者の意識は今と大きく
違っていたように思う。・・・・転載おわり。

いかりや: 

今の若い人たちの多くが、現状に満足しているのかと思って愕然とした。逆説的だが、それだけ若者が政治に無関心であることの裏付けではないか・・・自分も若い頃はそうだったから非難はできないが。

政治に対して、常に懐疑的(疑り深い)な筆者にとって、
省庁が公表する資料の信憑性については、概ね「良」と思っていますが、内閣府という時の政権政治に左右されやすい立場の内閣府の調査に対しては、色めがねでみることにしている。

筆者が政治に関心を持ち始めたのは、1985年の「為替のプラザ合意」からのことである。身をもって為替変動の凄さを感じたからである。当時、米側の要請で始まったのではないかと思うが、内閣府が内外価格差の調査を開始したのは、プラザ合意の1985年からである。だが2000年以降はぴたりと調査報告は止めてしまった。実際には継続しているが詳細は報告しなくなったかのどちらかだろう。超円高によって起きる様々な弊害は、つまり不都合な真実を隠したいからではないかと邪推した。

この間、農業関係で言えば、食料自給率は40%を切る事態となった。農業ばかりではない、実は漁業関係はもっとひどいことになっている、日本の遠洋漁業はマグロを除き壊滅状態になった。極めて個人的な例をあげれば、私らが直接関わった南米のえび漁業は、当時は合弁企業など日本人が何らか形で関係していた船は400隻近くいたが、今は壊滅(ゼロ)した。

当時、コスト削減のために、次々と日本人船員のクビ切りで対処していたが、こんなことばかりをしていいのかな?と一抹の不安を抱いていたが、その後不安は現実のものとなった。漁業ばかりでなく、国内では円高対策として、リストラ(クビ切り、非正規雇用)の嵐が吹きまくり、今じゃそれが当たり前になっている。

一企業としての存亡をかけて、コスト削減のためのリストラは、やむを得ない選択であるが、日本全体で同じようなことをやればどうなるか、日本経済が萎縮する(これを合成の誤謬という)。結果、これまで何度も指摘してきたように、日本人の年収は年々低下、日本の名目GDPはここ20年近く延びていない(こんな国は世界にはない)。

>そんなことはない。長期トレンドとしては確実にいい方向に向かってる。
などとのん気なことを言っている状況にはない。

今、TPP参加問題で大騒ぎしていますが、為替の問題として論じている識者はみあたらない。次回以降、これについて述べるつもり。

 



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1 コメント

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思うところがあったので・・・ (明け烏)
2013-09-02 15:34:26
ろくな家系でもないから親族で好きな人などいないが、私の生まれる前に死んでしまった母方の祖父だけは気に入っている。

この人は私と同じく六尺を超える大男であったが、戦争中、空襲警報が鳴って皆が防空壕へ避難するなか、「爆弾なんか何処に落ちるか分かったものじゃない。防空壕に落ちたらどうするんだ」と取り合わず、眼を赤くして戻ってきた家族が見ると、耳に綿で栓をしてグーグーと寝ていたそうである。
結果としては母親の住んでいた田舎町には爆弾は一発も落とされず、この人が正しかったわけだが、戦後、酒を飲んでは自分を(防空壕に行かなかったと)非難した町内会長などを大いにからかい、ひどく嫌がられたそうである。

まことに見習うべき態度だと思うが、残念なことに父親の血を引いたらしく私はヤドカリのごとく気が弱い。周囲に決然と逆らうなど出来ないだろうし、その困難を改めて思う。

何を言いたいのか分からぬような文章だがネットで兵庫県の県立高校の生徒がボランティアと称して相馬地区の草刈や農作業の手伝いに駆り立てられているのを見て書いた。
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