いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

辺野古移設で露呈した鳩山首相の甘さ

2010-05-28 20:03:51 | 日記

 辺野古移設を明記する日米共同声明が発表された。辺野古移設に反対する福島社民党党首は猛反発している。「最低でも県外」と言っていた鳩山総理が、瑕疵なき福島大臣を罷免するとは・・・。

 沖縄出身の知人に今回の鳩山首相の普天間米軍基地移設先を辺野古にしたことについて意見をきいてみた。ちなみに彼の実家は沖縄普天間米軍基地近く、米軍ヘリコプターが墜落した大学から200メートルしか離れていないところにあるという。

 ””普天間移設は、国外か県外、「最低でも県外へ」が昨年衆院選前に鳩山代表が訴えていたことである。腹案もあると党首討論で大見得をきっていたが、腹案も明かさず。結局は自民党案に戻り、辺野古周辺を移設先とするとは、沖縄県民を愚弄している。我々は小さいときから、心のどこかに反米意識が根付いている。””と 怒り心頭である。鳩山首相が、期待を持たせただけに怒りも大きい。

 私は彼に次のように言うのが精一杯だった。

 ””沖縄県民の怒り、もっともなことだと思う。しかし、今回の沖縄の米軍基地問題が、単に沖縄だけの問題ではないこと、国民全体の問題であることを突きつけた意義は大きい。そういう意味で我々は沖縄県民に学ばねばならない。沖縄県民の強い反対運動がある限り、辺野古への移転は不可能だと思う。沖縄米軍基地問題は、自民党政権の負の遺産で鳩山政権は苦しんでいる。沖縄の人たちの気持ちは痛いほどわかりますが、もう二度と自民党政権に戻ってほしくないというのが、私の率直な気持ちです。””

 鳩山首相は、やはり坊ちゃん宰相、甘いと言わざるを得ない。

 昨年鳩山政権成立時、オバマ大統領との電話会談で、鳩山首相は「民主党の勝利はオバマ大統領のおかげだ。・・・大統領が日本国民にチェンジの勇気を与えてくれた」などと歯が浮くような言葉には違和感を覚えた。また日米関係を、「日米同盟を21世紀にふさわしい形で深化させる」などと言い、更に米軍基地の存在を「抑止力」と捕らえて発言するなど、沖縄の普天間米軍基地の移設先を、「国外、最低でも県外」と強弁するわりには、アメリカ依存型の発言が目立った。

 基地移設先が国外か県外、「最低でも県外へ」という鳩山首相の発言には問題の本質を充分把握していなかったこと、及び一国の総理として基地問題に対して並々ならぬ覚悟もなかった。

 鳩山首相は、バラク・ユキオとファーストネームで呼びあえる仲を強調していた。過去にロン・ヤスと呼びあった首相は、その後プラザ合意でアメリカの言いなりの「円高容認」をしたが、今日の日本のデフレ不況の遠因をつくった。またブッシュ大統領とキャッチ・ボールをしてみせ、プレスリー邸ではしゃぐパフォーマンスをした小泉首相は、国民の前で発表する前に、大義なきイラク戦争を支持し、巨額の米国債を購入することでブッシュの無謀なイラク戦争を支えた。

 もう、一国のトップの茶番劇にはうんざりだ。米国からの自立、対等な外交を目指すと言うなら、もっと冷徹な目で日米関係をみつめて、対処して欲しいと願わざるを得ない。
それにつけても、言われなき「政治と金問題」で小沢氏が昨年代表を辞任したのが惜しまれる。小沢総理であれば、もっと別な形になったのではなかろうか。

参考:

「やはり小沢一郎でなければならない」の何故
http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/d/20090510