猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

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ポスト京都議定書も難航

2005-11-03 23:36:25 | 環境・防災・エネルギー
 単なる記事紹介ですが、地球温暖化防止のための国際的枠組みに関して二つ。一つ目は、京都議定書を補完するものとして、米国が主導しているアジア太平洋地域での「クリーン開発と気候のためのアジア太平洋パートナーシップ」が難航している件。もう一つ(記事は二本ですが)は、京都議定書後の枠組みをどうするか、すなわち2013年以降どのような枠組みを構築していくかについて、米・豪が相次いで「時期尚早」あるいは「時間の浪費」と否定的見解を述べているニュースである。多少コメントしておくと、米国はエネルギー資源を不安定な地域に依存することへの地政学的観点、中国は経済成長にとって効率性を格段に向上させない限り破綻すると(加えて砂漠化による水資源の枯渇も)認識することぐらいしか温暖化防止への誘引とならない。オーストラリアに関しては、誘引があるか不明である。京都議定書は事実上達成不可能と言ってよいので、早晩新しい枠組みは必要となるだろう。時間はかかるだろうが、「クリーン開発と気候のためのアジア太平洋パートナーシップ」のような地域的な枠組みを積み重ねていくのも意義のないことではない。
 日本も京都議定書をめぐってメンツにこだわらず柔軟な見直しを模索すべきである。京都議定書の一番の問題点は、加盟国が目標を達成できなかった場合には”懲罰”があるが、非加盟国はもちろん目標などないから温室効果ガスを排出し放題でお咎めなしという構造にある。これでは公平性に欠けるし、実効性にも欠ける。他の地球環境問題に関する国際条約では、加盟国の目標不達成は遵守勧告にとどめ非加盟国の「基準違反」行為に関しては制裁や強制の形をとるものが多い。例えばフロンガスについてのモントリオール議定書などがその典型である。こういう根本のところから再検討する必要がある。日本がこれに積極的に取り組めば、見かけ上京都議定書を破棄することになっても名誉が損なわれるといった筋合いのものではない。


(参照記事1)
[米が主導の温暖化防止協力、船出から難航]
 【シドニー=樋口郁子】米国の主導でアジア太平洋地域の6か国が地球温暖化防止に向けて締結した新しい地域協力が、船出から難航している。
 オーストラリアで11月に開催される予定だった初の閣僚級会合が、来年1月に延期される見通しとなったほか、「かけ声だけで中身に乏しい」と協力自体への批判も台頭している。
 問題の地域協力は、7月に発足した「クリーン開発と気候のためのアジア太平洋パートナーシップ」。
 京都議定書に反対する米国が、議定書不参加の豪州に持ちかけ、日本、中国、韓国、インドが参加した。途上国に対して、温暖化ガス削減技術の移転などを目指すもので、米豪が「京都議定書を補完する枠組み」として大々的にPRを展開。初会合は、参加国から閣僚級の出席者を招き、「11月にアデレードで開催」とされていた。
 ところが、「ここに来て豪政府から、『開催を1月後半に延ばせないか』と打診があった」(関係国筋)。豪外務貿易省は、明言を避けているが、ブッシュ米政権内で、どのクラスの閣僚を会議に送り込むかで調整が取れていない模様だ。
 当地の外交筋も、「米国から誰を呼ぶかで難航している。ライス国務長官はスケジュールが詰まっており、予定が取れないようだ」と説明。米中央情報局(CIA)工作員情報漏えい事件で、副大統領首席補佐官が起訴された問題も、米国の姿勢をさらに後ろ向きにしかねない。
 新地域協力に参加する各国は、初会合の席で協力の「憲章」を採択することを目標に、草案作りを進めている。しかし、具体的な行動計画などは、現在になっても未定のまま。環境団体などからは「かけ声だけで、中身に乏しい」と早くも批判の声が上がっている。
(読売新聞) - 10月31日23時10分更新

(参照記事2)
[ポスト京都 交渉は時間の浪費=豪環境相]
 [キャンベラ 31日 ロイター] オーストラリアのキャンベル環境・文化遺産相は、11月にカナダ・モントリオールで開かれる京都議定書の第1回締約国会議で、同議定書に規定のない2013年以降の新たな温室効果ガス削減目標について協議することは時間の浪費だとの見方を示した。ロイター通信に明らかにした。
 同相は、締約国の多くが同議定書で定めた削減目標を達成できないと述べた上で、第1回締約国会議で新たな削減目標について協議することは何にもならないとし、「制限、目標、時期に関する新たな交渉を立ち上げるという考えはまったくの時間の浪費だ」と語った。
 オーストラリアは米国と同じく、京都議定書を批准していない。
(ロイター) - 10月31日14時59分更新

(参照記事3)
[ポスト京都交渉は時期尚早 米上級交渉官が日欧けん制]
 米国の地球温暖化交渉を率いる米国務省のハーラン・ワトソン気候変動上級交渉官が21日、共同通信社とのインタビューに応じ、「日本や欧州など各国が温室効果ガスの削減目標達成に向けて試行錯誤している段階で、京都議定書に代わる新たな枠組み交渉を始めるのは時期尚早だ」と語った。
 来月カナダで開かれる議定書の第1回締約国会議では、議定書に定めのない2013年以降の「ポスト京都」に関する交渉が始まる予定。ワトソン氏の発言には、早期の交渉開始を求める日欧主導で交渉が進むことをけん制する意図があるとみられ、会議の難航が予想される。
(共同通信) - 10月21日19時53分更新

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