衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

「中心化する周縁」

2010-10-30 10:35:32 | 衣・考
「中心化する周縁」

先日紹介した「DRESSTUDY」の論説のタイトルですが、

今年の松本衣デザインにおける「デザイン論」授業のキーワードとさせていただきました。

わかりきったことではありますが、これは何もデザイン界、服飾界を解説する言葉ではありません。

今、グローバル社会も、日本社会も、まったく同様の現象がおこっているわけです。

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欧米文化の中からは、イッセイミヤケもコムデギャルソンも出てはこなかった。

「周縁」にいたからこそ「異なる提案」、「クリエーション」ができた。

今日の新聞で、フジTVを番組をリサーチにきた外国人(欧米人の氏名でした)が、

「日本人はなぜこんな変な番組がつくれるのか・・・・」と語った、と書かれていましたが、

「異なる文化」が、まだ厳然とある、ということではないかと思います。

であれば、外の人間が見ればそれは「変」であったり「新し」かったりするわけですよね。

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しかし、

衣服デザインの世界においては、

少なくとも、イッセイ、カワクボ、ヨージというのは、

「変」「異文化」としての認識を越えた存在として、確かな位置づけをされました。

世界のイッセイ、世界のカワクボであるのです。

その理由は、歴史的タイミングと実績であると思います。

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1枚の衣服を「好き嫌い」の視点で見ることもよいですが、

ときには、専門を学ぶ学生であれば、

上記3人のような人を「ライバル」と位置付けてみてもよいのではないかと思います。

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