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関越自動車道高速バス事故関連報道 7本

2012-05-03 12:11:08 | Weblog
中国出身の河野容疑者「ICの名前分からない」2012年5月2日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120502-OYT1T00694.htm
 群馬県藤岡市の関越自動車道で起きたバス事故で、自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された運転手河野化山かざん容疑者(43)(千葉市中央区新宿)が「事故の瞬間はうとうとしていた」と供述していることが県警への取材でわかった。
 なぜ居眠り運転につながったのか、県警は事故前の行動などを調べている。
 県警幹部らによると、河野容疑者は、4月29日未明に事故が起きるまでのルートについて、出発地のJR金沢駅前から一般道を経て、富山県のJR高岡駅前でさらに客を乗せた後、「高岡駅から一番近いインターチェンジ(IC)で高速に乗った」と説明している。出発から事故までの約6時間半の間に、「15分ずつ計3回休憩した」「最初は、高岡から一番近い休憩所に入った」とも供述。しかし、利用したICや休憩場所については「名前は分からない」と話しているという。
 河野容疑者は中国出身で、日本語は日常会話をこなせる程度だという。県警は、不慣れなルートをカーナビゲーションを頼りに走行していた可能性が高いとみている。

「走りやすいから」 遠回りの関越道走行、運転手供述 2012年5月2日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120502/dst12050217110023-n1.htm
 群馬県の関越自動車道で7人が死亡したバス事故で、自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された運転手河野化山容疑者(43)が、運行指示書のルートの上信越道ではなく関越道を通った理由について「走りやすいから」と説明していることが2日、県警への取材で分かった。
 「お客さん、バス会社、社長に申し訳ない」と謝罪の言葉を述べていることも判明。県警は同容疑で河野容疑者を3日に送検し、事故に至る経緯を詳細に調べる。
 県警によると、河野容疑者は「これまでに富山県と新潟県にそれぞれ10回程度行き、そのほとんどで高速道を使った」と供述。東日本高速道路によると、上信越道は関越道にない片側1車線の対面通行区間があり、群馬、長野県境はトンネルとカーブが続いている。上信越道経由の方が約30キロ距離は短くなるが、河野容疑者は関越道を走行していた。

睡魔と闘うバス運転手「1人での運行怖い」2012年5月2日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120502-OYT1T00699.htm
 「格安」が魅力のツアーバスは、関越自動車道で7人が死亡した事故があった後も、大型連休の行楽客、帰省客に人気だ。
 「事故が心配」との不安の声がある中、東京駅周辺のバス発着場では安さや手軽さを求めて多くの人たちが行列を作っている。一方で、運転手らは、眠気をこらえて走ることも少なくないと話す。
◆運動やガム
 「事故はいつか起きるのではないかと思っていた。夜行、特に1人での運行は本当に怖い」と話すのは、東北道・羽生パーキングエリア(PA、埼玉県羽生市)で2日未明、取材に応じた男性運転手(33)。仙台から千葉県の東京ディズニーリゾートに向かう途中で、運転手2人が1時間半~2時間で交代するようにしているが、どうしても眠い時は早めに代わったり、バスを止めたりするほか、もう一人の運転手と話したり、ガムやアメを口に入れ体に刺激を与えるようにしている。
 東京駅周辺では1日夜、これから四国方面に向かうという男性運転手(38)が「眠くなったら必ず止まる。一般道なら、とりあえずバスから降り、金づちを持ってタイヤを点検しているふりをする」と話し、少しでも体を動かし、眠気を紛らすと打ち明けた。
 最近では旅行会社側の求めで停車箇所が多くなる傾向もあるという。ある運転手によると、バスを止めて乗客が乗り降りする場所が5か所から9か所に増えるなどして休憩時間が削られたといい、「やれと言われればやるしかないが、今回の事故を受けて休憩時間の面も見直してほしい」と漏らした。

「運転手側の席選んだ」…夜行ツアーの乗客 2012年5月2日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120502-OYT1T00703.htm
 東京・丸の内の商業ビルの一角。1日午後8時過ぎには、ツアーバスが路肩に列を作り始める。
 9時から10時台にかけては、多い時で6、7台が並んだ。
 午後10時30分発の大阪行きバス。料金は、新幹線指定席の片道1万4250円に対し、4分の1以下の3500円。バスを待っていた大阪府寝屋川市の男性会社員(23)は、東京に住む遠距離恋愛中の女性に会うため利用した。「彼女に『バスはやめたら』と言われたけど、運転手が2人いる会社なので危険とは思わないし、値段が格段に安い」と話した。
 東京駅の八重洲中央口前でも10時過ぎ、路線バスの停留所のある道路の真向かいの路肩に、200メートル以上にわたってツアーバスが並んだ。周囲の歩道は指定された集合場所となっているが、同じ大きさのバスが多いため、中にはバスを間違えそうになる客もいた。
 2日午前4時過ぎ、東名高速の足柄サービスエリア(SA、静岡県御殿場市)。兵庫県姫路市から乗ってきた会社員男性(48)は「群馬県の事故の死傷者が運転手と反対側の列に多かったので、座席はあえて運転手側の列を選んだ」と話した。

ツアーバス問題点通知の勧告、国交省が放置 2012年5月2日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120501-OYT1T01495.htm
 関越自動車道の事故で問題が指摘されているツアーバスについて、国土交通省が約1年半前に、旅行業者を指導する観光庁に対し、問題点の通知を徹底するよう総務省から勧告されながら、通知を一度も行っていなかったことが1日、わかった。
 総務省は「事業者への監視が甘い」としている。
 ツアーバスを運行する貸し切りバス事業者は、道路運送法に基づく規制を受ける一方、ツアーを企画する旅行業者は同法の規制を受けず、指導・監督は旅行業法に基づいて観光庁が行う。
 旅行業者からの無理な要求を断れなかったバス事業者が、運転手に最長乗務時間を守らせないなど法令に違反する恐れがあるとして、国交省は2008年10月、法令違反に旅行業者の関与が疑われる場合は、観光庁に通知する制度を整えた。
 さらに、総務省は10年9月の行政評価で、国交省から観光庁への通知や、旅行業者の指導を徹底するよう勧告。総務省の調査では、バス事業者から「旅行業者の計画や契約内容では、速度違反や運転手の最長乗務時間違反をせざるを得ない」といった声が出るなど、旅行業者側の問題が複数発覚したという。
 国交省はこれまで、「ツアー計画と法令違反の関連を立証するのが困難」として、観光庁への通知を一度も行っていなかった。総務省は「こちらの調査では疑わしいケースが見つかっている。厳しくチェックすれば見抜けるはず」としている。


関越道バス事故:逮捕の運転手 バス運行歴は4年 毎日新聞 2012年05月02日 毎日
http://mainichi.jp/select/news/20120502k0000m040075000c.html
 群馬県警によると、自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された河野化山(こうの・かざん)容疑者(43)は元中国籍で93年12月に来日、94年に日本国籍を取得したと供述している。通常の日常会話はできるが、難しい日本語は理解できないといい、取り調べは中国語通訳を通じて行っている。中国残留孤児の家族という情報もある。
 住民基本台帳上の自宅は千葉市中央区の住宅街にある。3階建ての1、2階は中国料理店。だが県警によると、現在の居住実態は不明。近所の女性は「あいさつをしてくれておとなしい人だった」と話す。
 この女性らによると、以前は妻が料理店を切り盛りしていた。だが現在は店を賃貸しているとみられるという。
 同店と取引がある千葉県内の男性によると、河野容疑者は自身の職業を「バスを所有し旅行会社も経営しているオーナー」と説明していた。この男性は事故後初めて「バスの運転手」との報道に接し、驚いたという。

日本語が不自由…運転手はなぜ大型2種免許を取れたのか 2012年5月3日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120503/dst12050310280005-n1.htm
 群馬県の関越自動車道の高速ツアーバス事故を受け、国土交通省は2日、ツアーバスの運行を請け負う全国のバス会社約200社を対象に来週にも行う重点監査の中で、日本語の不自由な運転手が雇用されていないかどうか初めて実態調査する方針を固めた。自動車運転過失致死傷容疑で逮捕された河野化山容疑者(43)が、日本語が不自由とみられることが判明したため。事故や火災など緊急時に日本語の能力は欠かせないとして、国交省は日本語能力と安全をめぐる監査に乗り出す。

言語能力に規制なし
 国交省によると、全国で約4000社ある貸し切りバス会社のうち、高速道路を使い、長距離のツアーバス運行を請け負うのは約200社。重点監査は、運転手の運転時間と距離の指針が守られているかどうかや、交代要員の有無など労務管理の実態を調査。その中で、運転手が言語能力の面で運行上の安全に関する規則を理解しているかどうかについても調べることにした。
 国交省によると、バス運転手の言語能力そのものを規制する法令はない。大型バスなどを運転できる旅客用の大型2種免許を取得すれば、運転に必要な言語能力について「事実上、担保されたことになる」(安全政策課)ためだ。
 バス会社は、道路運送法の施行規則で運転手に安全の面で適切な指導をすることが求められている。仮に会社が日本語の不自由な運転手に運行ルートなどの指示をした際、理解不足であることを知りながら雇っていたことが判明した場合は、同法違反となり行政処分を受ける可能性がある。
 国交省幹部の一人は「日本語すら理解できない者が、道路運送法で定められた安全に関する事項を理解しているかどうかは大変な疑問がある」と強調。その上で「そういった運転手の実態を監査を通じて把握し、バス会社が適切な安全管理をしているか明らかにしたい」としている。

「仕事上、問題ない」
 群馬県警捜査本部の調べによると、河野容疑者は中国で普通免許を所持。日本国籍を取得した翌年の平成7年3月、日本の普通免許へ切り替えた。
 12年ごろ大型1種を取得し、21年7月に大型2種を取得。バスの運転歴は約2年で、昨年7月に千葉県印西市のバス会社「陸援隊」の従業員になったと供述した。同社には当初、中国や台湾人観光客向けの運転手として雇われていたとみられる。
 また「富山県の方には10回くらい仕事や私用で来ている。新潟にも10回くらい来ている。ほとんど高速道路だった」とも話した。
 取り調べは中国語の通訳を介して行われ、日本語の理解度について「仕事上、生活上は問題ない。一般的な漢字も書ける。平仮名よりも漢字の方が分かりやすい」と供述した。
 だが、事故を起こしたバスの車内アナウンスは、乗客の証言から、あやふやなものだったことが分かっている。取り調べでも難しい日本語は理解できていないといい、捜査幹部は日本語能力に疑問を呈している。

漢字が読めれば
 警察庁によると、バスやタクシーといった旅客自動車を運転できる2種免許は、国籍に関係なく1種の取得から原則として3年経てば受験資格が得られる。2種の学科試験は、故障のために踏切内で車が動かなくなったときの旅客の誘導といった運転手としての心得に関する質問が全体の4分の1を占めるという。
 日本語が不自由でありながら、なぜ大型バスさえ運転できる大型2種を取得できたのか。
 関東地方の自動車教習所の男性担当者は「不思議に思うだろうが、日本語が話せなくても中国人は漢字が読めるので学科試験に合格できる」と打ち明ける。
 この教習所は中国語の交通教本を用意。乗務員の禁止行為など運輸規則を覚える必要があるものの、担当者は「平仮名で書かれた文末の微妙な言い回しに苦労することはあるが、大型2種の教習コースを経て実際に合格者もいる」という。

「1カ月でOK」
 中国系の商業施設が集まる東京・北池袋の「永安自動車教習所」では、受付の中国人女性、張哲さん(26)が「日本語が全然分からなくても大丈夫。中国人の先生が通訳しながら指導するので最短1カ月で取れます」と笑顔で話した。
 陸援隊と同様、「インバウンド」と呼ばれる外国人客向け業務を行う千葉県のバス会社の女性社員は「県内だけでも日本国籍を取得した運転手を何人か知っている」。埼玉県の同種のバス会社の男性課長は「運転手を採用する際、免許証は確認するが国籍取得はチェックしない」という。
 一方、鉄道の運転士は外国籍の人にも門戸が開かれているが、国交省の担当者は「日本語がうまく話せない人はいない」と話す。運転士になるために必要な「動力車操縦者運転免許」の試験では、難解な専門用語の意味などを記述しなければならないためだ。鉄道会社の指定養成所でも学科講習を400時間以上受けなければならず、担当者は「日本語が分からなければ、まず試験には受からない」という。
 公益財団法人日本バス協会の船戸裕司常務理事(62)は「火災などの緊急時は乗客を速やかに誘導しなければならない。日本語を話せない運転手を1人で乗務させていたとは信じられない」と話すが、陸援隊のように非加盟のバス会社も多い。状況さえ把握し切れていないのが現状だ。




 う~ん。いくら中国残留孤児の家族で帰化した方といっても、来日が93年12月で94年に国籍取得となれば日本に来て18年以上になるわけですし、100歩譲って周囲にチャイナタウンがあり日本語を覚えなくても日常生活に困らない環境にあったとしても、これだけ長期間日本で生活していて難しい日本語が理解できないということ自体、私には信じられないのですが、万が一にも罪刑を少しでも軽くするために日本語がわからない振りをしてとぼけているのならば絶対に許されない卑劣な行為ですし、そのあたりの事情も近所への聞き込みを行うなど慎重に調べた方がいいと個人的には思いますね。
 別に中国残留孤児の家族で帰化した方だから…という理由で差別するつもりは毛頭ありませんが、日本に18年も住んでいて漢字の地名が読めないというのは日本語に慣れていないというよりも単に覚える気がないだけなんじゃ? という気もしなくもありませんし、荷物を運ぶトラックの運転手と人を運ぶ高速バスの運転手とでは同じ高速道路を移動するのでも、求められる基礎スペックは大幅に変わってくるはず。
 言葉の不自由が多少なりとも事故につながったかどうかは現時点では不明ですが、高速バスをよく利用する1人としては、日本語が十分理解できない方が運転していると考えるだけでもゾッとしますし、今後二度と同じ惨劇が起きないようにするためにも、バス運転手に対しては、通常の大型2種免許に加えて十分な日本語のコミュニケーション能力も重ねて求めるといった制度改正も真剣に検討していく必要もあるのではないだろうか…などとついつい考えてしまいます。

東京女学館大、閉校へ 来年度から募集停止

2012-05-03 09:50:36 | Weblog
東京女学館大、閉校へ 来年度から募集停止 2012年5月1日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0430/TKY201204300224.html
 東京女学館大学(東京都町田市)を運営する学校法人東京女学館の理事会は、同大の学生募集を来年度から停止することを決めた。現在の1年生が卒業する2016年3月で閉校する方針だ。決定は4月21日付。学生の定員割れが続き、約25億円の累積赤字があるという。東京・広尾にある小中高校は、運営を続ける。
 理事会は4月下旬、教職員や文部科学省に大学閉校の方針を伝え、学生らに通知文を発送した。5月1日からは、学内で学生らへの説明会を始める予定。教授会は「教授会に何も知らせないまま決めた」として、募集停止の撤回を求めている。
 同大は、1956年に開設された短大を前身とし、02年に国際教養学部のみの4年制大学となった。初年度納付金が179万円と、女子大の中では高めだ。
 4年制の開校以来、定員割れが続き、今年度は定員を前年度より20人少ない95人にしたが、入学者は52人だった。

東京女学館大学閉校が物語るもの 学校経営のプロ登場待望論 2012年04月30日 執筆者:常見 陽平氏
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120430-00000308-agora-soci
 実にショックだった。東京女学館大学(東京都町田市)が来春の新入生の募集を停止し、在校生が卒業する2016年3月をもって閉校するという。4月30日付の日本経済新聞が報じた。
 少人数教育であること、キャリア教育に強いことで知られる同校の閉校を通じて考えるべきことは何なのだろうか。同校は2002年に短大を改組して生まれた。国際教養学部のみの女子単科大学だ。
 特色の一つは、徹底的な少人数教育である。1学年の定員は100名程度だ(ただ、11年連続で定員割れが続いており、この4月は52人だったというが)。
 普段の講義も20名以下で行われ、コミュニケーションを重視し、大学1年の頃から徹底的に「読み、書き、聞く、話す、考える」ということに取り組む。
 日本の大学が問われているのは、4年間でどれだけ学生の能力、意欲を伸ばすことが出来るかということだ。4年間の付加価値が問われるわけである。大学のランク、文系、理系によっても異なるものの、この部分が怪しい。
 教育の中身や単位認定には常に不信感がつきまとう。学生だって「単位」が欲しくて勉強しているのであって、「A」や「優」が欲しくて勉強しているわけではない。企業が採用活動を行う際も学歴差別をしなければならなくなる。レベルよりもラベルとなってしまうわけだ。その点で、東京女学館の少人数教育は注目していた。
 キャリア形成支援にも注力している。大学1年の頃からキャリア教育科目を設置する。「死」という、誰にでもやってくる人生に最後についてまで考えることが大きな特徴だ。就業力育成支援にも力を入れており、企業とコラボした多様なインターンシッププログラムなどが注目を集めていた。
 この大学における名物ゼミ、西山昭彦ゼミは7年間の内定率が95.4%だという。経営者の本の輪読、毎週のプレゼン、ケースディスカッションなどを行うだけでなく、外部のビジネスコンテストでの発表、企業インタビューなど内容も充実していた。OGの半数以上が東証一部上場企業に進み、それ以外でも成長企業、優良企業と言われる企業に進んでいた。
 この手のことを書くと、「就職予備校的な大学を礼賛して」と言う方が必ずいるのだが、現実を見て欲しい。「大学」というものを、自分が通っていた、当時の大学を前提として議論をするからいつもかみ合わない話になる。全国に約780ある大学は機能分化の方向に向かっているし、どの大学にもプチ東大であることを期待するのは違う。
 特にキャリア形成支援、就職支援は大学にとっての生命線である。学生を集めるためにはここに力を入れざるを得ない。よくこの手の話をすると「有名大学はそんなことをやっていない」と言う人がいるが、そういうわけでもない。たしかに、普通の私大が行うような、詐称した数字を見せて「抜群の就職実績!」などと書いた交通広告をデカデカと掲載するようなことは行なっていなくても、地味な努力をしているものである。
 講義は英語で行う、留学をマストにするなどの教育で知られる国際教養大学などでも、たしかに普通の大学が行うような就職対策講座のような支援は行なっていないが、個別の進路指導は行なっている(ちなみに、企業からは学生の進路に介入しすぎではないかという批判の声まで出ている)。極めつけは、年末の時点での数名の未内定者に対して大晦日に中嶋学長は自ら激励の電話を入れたという。これ以上の就職支援はないと言えるだろう。余談だが、専門誌に掲載された中嶋学長のインタビューによると、最近の懸念は「国際教養大学に入れば就職はバッチリだという依存型の学生が増えるのではないか」ということだった。理想を掲げ、実行したところで、「大学まで出て就職できなくては嫌だ」という下心はあるものである。
 キャリアセンターどころか、就職課すら存在せず、学生部就職係がサポートを行なっている慶応義塾大学も、就活対策講座などに力を入れていないことで知られているが、決まらない学生のフォローを始め、最低限のサポートは行なっている。
 やや話がそれてしまったが、少人数教育、キャリア教育などに力を入れ、偏差値も48と決して高い方ではないのに、高い就職実績を誇っていた東京女学館大学の閉校は個人的には非常に残念である。
 ただ、結局のところ11年連続定員割れ、25億円の累積赤字ということは、市場が評価しなかったということと、経営が上手くいかなかったということなのだろう。これ以上の損失を出す前に撤退するということは、勇気ある決断とも言える。
 今、日本の大学に必要なことは何か?教育の充実、進路指導の徹底だとか、グローバル化だということが言われるが、今日は別な観点で。
 それは、経営のプロが大学を担当するべきでは?ということである。学校経営のプロがいなければ、日本の大学は変わらない。日本においては、どちらかというと専門学校の世界などでう呼ばれる人たちはいるのだが、大学においてはまだまだ足りないと言えるだろう。
 もちろん、「教育を何だと思っているんだ」という意見は常に起こるだろう。暴走しないように、監視も必要ではある。もっとも、学長よりも教授会が権限を持ちすぎており、決まることも決まらない日本の大学の現状を考えるならば、ここは学校経営のプロを、外部から(それこそ海外から、あるいは民間企業から)連れてくるのも一つの妙案ではないだろうか?




 う~ん。この学校。元々は女子短期大学だったのを2000年に短大の学生募集を止めて2002年に4年生大学に切り替えたようですが、4大への改編時にあえて女子大路線を続けることを選んだのもがそもそもの失敗だったと思いますし、立地も東急田園都市線「南町田」から徒歩12分と普通電車で渋谷まで48分とお世辞にも都心へのアクセスが良いとは言えず、女子大路線を歩むにはあまりにも立地的に不利(女子大あるいは女子の多い語学系の学校なら都心部へのアクセスは優先順位も高いでしょう)だったと思いますね。
 毎年入学定員割れするようではいくら個性的な教育手法を採用しようとしたところで、それ以前に学生の質の担保も困難でしょうし、教育への理想に現実が伴わなかったのではないでしょうか…。
*初年度納付金の高さを考慮すると外国人留学生も敬遠するでしょうね。
 少子化が進みどの大学も学生の確保に苦労する中、コンセプトの段階で無理があったように思えてなりません。

2日の米国株は米民間雇用統計がイマイチ ダウは10ドル安の13268ドルで終了

2012-05-03 09:48:58 | Weblog
米国株、ダウ反落10ドル安、雇用指標伸び悩み ナスダック続伸 2012年5月3日 日経
 2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比10ドル75セント(0.1%)安の1万3268ドル57セントで終えた。民間の雇用関連指標を受け、米雇用情勢の回復期待がやや後退。売りが優勢になった。
 4月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は前月比で市場予想ほど増えず、3月分は下方修正された。同指標は4日発表の雇用統計の前哨戦と位置付けられるだけに、市場の関心が高い雇用統計が労働環境の回復鈍化を示すとの警戒感が強まった。
 前日に約4年4カ月ぶりの高値を付けた反動で、目先の利益を確定する動きも出た。高値更新の原動力となった金融やエネルギー関連株の下げが目立った。
 ただ、相場は午後にかけて下げ幅を縮めた。米企業が発表した四半期決算に良好なものが相次ぎ、投資家心理を支える一因になった。
 ナスダック総合株価指数は続伸し、同9.41ポイント(0.3%)高の3059.85で終えた。アップルなど時価総額の大きい銘柄の一角が上昇し、指数を押し上げた。
 業種別S&P500種株価指数では全10業種のうち「エネルギー」や「金融」など6業種が下落。一方、「一般消費財・サービス」や「生活必需品」などが上昇した。
 ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億8000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約17億1000万株だった。
 四半期決算が減益となったメディア大手タイムワーナーは下落。クレジットカード大手のマスターカードも下げた。増益決算が目先の利益をひとまず確定するきっかけになった。
 一方、増配を発表した飲料のペプシコは上昇。利益見通しの上方修正を好感する買いが広がり、カジュアル衣料専門店のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズは急伸した。

NY原油、反落 6月物は105.22ドルで終了、在庫増を嫌気 2012年5月3日 日経
 2日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の6月物は前日比0.94ドル安の1バレル105.22ドルで取引を終えた。米エネルギー省が発表した週間の石油在庫統計で原油在庫が前週から増え、需要が弱いとして売りが広がった。
 米景気の回復が鈍いとの見方も相場の重荷となった。4月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)が市場予想ほど伸びず、米景気の先行きに慎重な見方が拡大。欧州景気に対する警戒感も根強く、原油需要の先行き不透明感を強める一因になった。
 ガソリンは3日続落、ヒーティングオイルは続落した。

NY金、続落 6月物1654.0ドルで終了 ドル高や米雇用指標で 2012年5月3日 日経
 2日のニューヨーク金先物相場は3日続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である6月物は前日比8.4ドル安の1トロイオンス1654.0ドルで終えた。外国為替市場でドルがユーロに対して上昇し、ドルの代替資産として逆の値動きとなりやすい金には売りが優勢となった。
 ユーロ圏の4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月から悪化し、34カ月ぶりの低水準となった。欧州景気の減速懸念から対ユーロでドルが上昇し、金相場を押し下げた。
 低調な米雇用指標も金にとって重荷になった。米民間雇用サービス会社ADPが発表した4月の全米雇用リポートの内容が市場予想を下回り、投資家心理が悪化。リスク資産の1つである金に売りを誘う一因になった。
 銀も3日続落。プラチナは反落した。

4月米ADP民間雇用者数は11.9万人増、11年9月以来の小幅増 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812787020120502
 企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)子会社などが2日発表した4月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は予想を大幅に下回る11万9000人増にとどまり、2011年9月以来の小幅増となった。
 ロイターがまとめた市場予想は17万7000人増だった。
 レノックス・アドバイザーズ(ニューヨーク)の最高投資責任者、デービッド・カーター氏は「動転する統計だ」と指摘。「米国経済の回復力は依然として明らかに不透明だ。今年の夏が3年連続の低成長にならないよう望む」と語った。
 米株式先物は指標発表直後に下げ幅を拡大。米国債価格は上げ幅を拡大し、ドルは円とユーロに対して上昇幅を縮小した。
 3月分は20万9000人増から20万1000人増に下方修正された。
 製造業部門が5000人減と、昨年9月以来の減少となった。

3月の米製造業新規受注は3年ぶりの大幅減、輸送機器など落ち込む 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812806620120502
 米商務省が2日発表した3月の製造業新規受注は季節調整後の前月比で1.5%減と、3年ぶりの減少幅となった。輸送機器など幅広い財の需要が落ち込んだ。
 ロイターがまとめたアナリスト予想は1.6%減だった。2月分は1.1%増に修正された。
 輸送機器は12.6%減。民間航空機の受注が低調だった。自動車・部品は変わらず。
 輸送機器を除く新規受注は横ばいだった。
 耐久財受注残は0.1%増加。総出荷は0.7%増えた。総在庫は0.3%増だった。
 耐久財受注は4.0%減へ改定された。速報値は4.2%減だった。輸送機器を除く耐久財は0.8%減と、速報値の1.1%減から改定となった。
 民間設備投資の先行指標として注目される、航空機を除く非国防資本財受注(改定値)は0.1%減少した。速報値は0.8%減。

米FRBは来年に利上げの必要、追加緩和の正当化は困難 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812813820120502
 米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は2日、インフレ率を目標の2%に抑制するため、米連邦準備理事会(FRB)は来年、利上げが必要になる可能性が高いとの見解を示した。
 総裁は講演で、追加金融緩和は成長押し上げにさほど寄与せず、インフレ高進につながる恐れがあると言明。「経済情勢が急激に悪化しない限り、追加金融刺激を正当化することは極めて難しいだろう。私は景気の急激な悪化を想定していない」と述べた。 
 住宅セクターの低迷は景気回復を阻害している主要因とし、「長引く住宅市場の調整は不可避のようだ」と語った。半面、労働市場は改善しつつあり、改善は年内継続するとの見通しを示した。
 インフレ期待は現時点で抑制されているとし、インフレ見通しに引き続き楽観的な見方を示した。
 さらに、FRBの追加措置が必要と見方に反対する姿勢を鮮明にし、「金融政策は成長への阻害要因に効果的でない」と述べた。
 第1・四半期の米国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比2.2%増にとどまり、市場予想を下回ったものの、消費支出は底堅く、心強い兆候との見解を示した。
 ラッカー総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つ。今年に入り3回連続で、FOMCの決定に反対票を投じている。

米ビザ1─3月期、実質利益が23%増 カード利用拡大が寄与 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812840220120502
 大手クレジットカードの米ビザが2日発表した第2・四半期(3月31日終了)決算は、カード利用の拡大が追い風となり、調整後ベースで23%の増益となった。
 繰延税金負債の再評価に伴う会計上の影響を除くベースで、利益は10億8000万ドル(1株当たり1.60ドル)となった。
 トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめた1株利益の平均予測は1.51ドルで、これを上回った。
 調整前の純利益は12億9000万ドル(1株当たり1.91ドル)。前年同期は8億1100万ドル(同1.23ドル)だった。
  同社は通年の1株利益の伸びについて「10%台後半から20%台前半」との見方を示し、予想レンジの上限を引き上げた。これまでは10%台後半との見通しを示していた。

米カーライル、IPO価格レンジを22─23ドルに引き下げ 既に3050万株超える応募 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812813220120502
 米プライベートエクイティ(PE)大手のカーライル・グループLPは、新規株式公開(IPO)価格レンジを22─23ドルとし、これまでに示した23─25ドルから引き下げる。関係筋が2日、明らかにした。
 同筋によると、受付は締め切られ、22─23ドルの新たな価格水準で3050万株を超える応募があった。
 カーライルの広報担当者はこの件に関するコメントを控えた。
 新たな公開価格レンジに基づくと、IPOを通してカーライルが調達する資金は6億7100万─7億0150万ドル。時価総額は最大で70億ドルと、同業のブラックストーン・グループの約半分の水準となる。
 カーライルの公開価格は2日の取引終了後に決定される予定。取引は3日にナスダック市場で開始される。ティッカーシンボルは「CG」。
 カーライルの運用資産は約1470億ドル。2011年の投資家への利益還元は190億ドルと、同社として過去最高となった。



 2日の米国株式市場は、ADP民間雇用統計が冴えない内容となったことを受けて、4日に発表される米雇用統計も予想を下回るとの懸念が広がったことから、ダウとS&P500種は小幅下落。
 NYダウは、前日比10ドル75セント安い13268ドル57セントで終了(0.08%安)。
 ナスダックは、前日比9.41ポイント高い3059.85ポイントで終了(0.31%高)。
 S&P500種は、前日比3.51ポイント安い1402.31ポイントで終了(0.25%安)しました。

 NY原油は、前日比0.94ドル安い1バレル105.22ドルで終了。
 NY金は、前日比8.4ドル安い1トロイオンス1654.0ドルで終了しています。

2日の欧州株はイタリア・スペインが2%半安 ギリシャが2%安

2012-05-03 09:32:54 | Weblog
2日の欧州株式市場 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812819020120502
<ロンドン株式市場> 
 小反落して終了した。好調な売り上げで小売のネクストや衛星放送大手BスカイBが上昇したものの、銀行株や石油株が売られた。
 4月のユーロ圏製造業PMI改定値が2009年6月以来の低水準となったことで市場心理が悪化し、バークレイズやロイズ・バンキング・グループといった銀行株が値を下げた。 
 石油株も下落。特にBPは、第1・四半期が予想以上に大幅な減益となったことを受けクレディ・スイスが同社の目標株価を引き下げたことが嫌気され、値を下げた。 
 ネクストは2.6%高。第1・四半期の売上高が予想に届いたことが好感された。
 好調な決算を受けて、BスカイBも一時、2.5%上昇したが、1.5%高で引けた。

<欧州株式市場>
 下落。4月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)が2009年6月以来の低水準となり、欧州経済をめぐる懸念が高まったことに加え、米経済指標も弱い内容となり、同国が欧州の景気回復もけん引するとの期待が後退した。
 FTSEユーロファースト300種指数は4.42ポイント(0.42%)安の1043.65。DJユーロSTOXX50種指数は16.38ポイント(0.71%)安の2290.31。
 マークイットが発表した4月のユーロ圏製造業PMI改定値は45.9となり、前月の47.7から低下、景況感の改善と悪化の分岐点となる50を9カ月連続で下回り、2009年6月以来の低水準となった。
 午後になると、4月のADP全米雇用報告で民間部門雇用者数が予想を大幅に下回ったほか、3月の米製造業新規受注が3年ぶりの大幅な減少となり、マクロ経済の見通しはいっそう不透明になった。
 ユーロ圏製造業PMIを受けて域内の銀行株が2.9%下落。イタリアのウニクレディトとインテサ・サンパオロがそれぞれ4.6%と5.7%の大幅安となったほか、スペインのBBVAとサンタンデールも3%超下落した。
 スイスのUBSは第1・四半期のプライベート銀行業務の資金流入が堅調だったことを好感し、3.7%高で引けた。


3月のユーロ圏失業率は10.9%に上昇、15年ぶりの高水準に並ぶ 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812728620120502
 欧州連合(EU)統計局が2日発表した3月のユーロ圏の失業率は10.9%で、2月の10.8%から上昇し、1997年4月以降で最悪の水準となった。イタリアとスペインの失業率上昇が響いた。ロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。
 欧州連合(EU)の失業率は3月は横ばいの10.2%。約2480万人が職を失っている計算だ。
 ユーロ圏では多くの国が、リセッション(景気後退)入りかその瀬戸際に立たされており、緊縮財政策の影響も重しとなって、消費者信頼感や企業景況感を落ち込ませ、経済成長も阻まれている。
 スペインの3月の失業率は24.1%に達した。1986年までのデータのうち、ユーロ
圏でこの水準に達した国はない。ユーロ圏ではほかに、キプロスとイタリア、オランダ、ポルトガルで失業率が上昇している。

4月ユーロ圏製造業PMI改定値は45.9に低下、09年6月以来の低水準 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812771820120502
 マークイットが2日発表した4月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は45.9となり、前月の47.7から低下した。速報値の46.0からも小幅ながら下方修正され、2009年6月以来の低水準となった。
 PMIは、景況感の改善と悪化の分岐点となる50を9カ月連続で下回った。 生産指数は46.1で、3月の48.7から低下。速報値の46.4からも下方修正され、5カ月ぶりの低水準となった。
 雇用指数はコスト抑制に向けた企業の人員削減を背景に、3月の48.7から低下し、47.6と2010年2月以来の低水準を記録した。
 ドイツの製造業PMIは2カ月連続で50を下回った。フランスPMIも同じ状況。
 イタリアの製造業PMIは9カ月連続で50割れ。また、財政赤字縮小に向け、大幅な歳出削減に直面するスペインの製造業PMIは2009年6月以来約3年ぶりの低水準に落ち込んだ。
 マークイットのチーフエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「ドイツの製造業生産は再び悪化を示した。多くの企業が南欧の需要低迷を理由に挙げており、非ユーロ圏諸国の輸出需要が大きく回復しない限り、今後数カ月間に状況改善を見込むのは難しい」と指摘した。
 しかし、HSBC発表の4月の中国製造業PMIは6カ月連続で50を下回り、同月の英製造業PMIも50をわずかに上回る水準と、ユーロ圏以外の国からの需要改善はすぐには見込めない状況だ。

英国の財政再建努力は正しい方向に、当面は低金利継続 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812834620120502
 イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は2日、英政府の財政再建への取り組みについて、正しい方向に向かっているとの認識を示した。
 BBCラジオでの講演後、質疑応答で述べた。
 総裁は「市場が確信するとともに成長を阻害しないペースで財政赤字削減を着実に進める、信頼ある財政再建策を策定することが非常に重要だ」とし、「われわれはその点において、うまく両立している」と述べた。
 2年前は4%程度でほぼ横並びだった英国、スペイン、イタリアの10年物国債の利回りは、現在では英国が2%程度に低下する一方、スペインとイタリアは6%近くに上昇していると指摘。
 「スペインやイタリアと異なり、英国は自国の通貨を有している。そのためポンドの価値を低下させ、英経済の競争力を高めることができた」とし、英国は賢明な財政政策に加え、自国通貨の恩恵を受けてきたとの見方を示した。
 また「英経済を着実な回復軌道に戻すため最善を尽くすことがわれわれの任務だ」とし、当面は低金利を維持する考えを明らかにした。

英経済は回復弱くインフレ率高過ぎる、欧州債務危機の終息ほど遠い 2012年05月3日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPJT812831620120502
 イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は2日、英国経済の回復ペースは期待よりも鈍く、インフレ率は高過ぎると述べた。また欧州の債務危機が引き続き脅威になっているとの見方を示した。
 同総裁はラジオで、英銀行にとって最大のリスクはユーロ圏の債務問題と指摘し「現在の危機が終息には程遠いことは、毎週ユーロ圏で起きていることが示すとおりだ。銀行をめぐる問題がもたらす影響への対応は、長く緩やかなプロセスになる公算が大きい」と語った。
 金融政策の見通しには言及しなかったが、インフレに対し懸念を表明し「英国経済はまだ正常に戻っていない。インフレ率はここ数カ月で低下したものの、まだ高過ぎる」指摘した。その上で「景気を刺激しようとしているが、回復は期待しているよりも弱い」と語った。
 キング総裁はまた、決済サービスやローンを提供する「重要過ぎてつぶせない銀行」が投機的な投資銀行業務に踏み込むことを防ぐために、議会が法律を制定することが「不可欠」と強調した。
 銀行は借り入れよりも株主資本への依存度を高める必要があるとしたほか、株主への利益還元を抑制すべきとの見解を示した。

ポルトガルの6カ月・12カ月物国債入札、利回りが小幅上昇 15億ユーロ調達 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK079603020120502
 ポルトガルが2日に実施した6カ月物と12カ月物の国債入札では、合わせて15億ユーロを調達した。
 平均利回りは、前回から小幅に上昇した。
 ポルトガル債務管理庁(IGCP)によると、調達額は12カ月物が10億ユーロ(約13億2000万ドル)で、6カ月物が5億ユーロ。
 平均利回りは、12カ月物が3.908%と、前回の3.652%から上昇。6カ月物は前回の2.900%から2.935%に上昇した。
 応札倍率は、12カ月物が2.7倍、6カ月物が4.1倍となった。

4月イタリア製造業PMIは43.8に低下、新規受注の落ち込み響く 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812768420120502
 マークイットとADACIが2日発表した4月のイタリアの製造業購買担当者景気指数(PMI)は43.8と、3月の47.9から低下。市場予想の47.0も大きく下回った。新規受注の落ち込みが響いた。
 PMIは50が景況感の改善と悪化の分岐点。50割れは9カ月連続となった。
 新規受注指数は39.2。内需と外需の低迷を背景に3月の45.7から低下し2009年3月以来の低水準となった。
 モンティ首相は、今年の国内総生産(GDP)予想を従来の0.4%縮小から1.2%縮小に下方修正している。

3月のイタリア失業率は9.8%に上昇、月次統計開始以来の最高水準 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812771220120502
 イタリア国立統計研究所(ISTAT)が2日発表した3月の失業率は9.8%となり、2月の改定値の9.6%から上昇した。これは月次データの収集を開始した2004年1月以降で最高の水準。
 ロイターの調査では市場予想の中央値は9.4%だった。
 15─24歳の失業率(季節調整済み)は35.9%で、前月の33.9%から上昇。
 全体の就業率は57.1%から57.0%にわずかに低下した。
 ISTATによると、調整前の失業率は11.4%で、2011年3月の8.7%から上昇した。

ギリシャの格付けを選択的デフォルトから「CCC」に引き上げ、見通しは安定的 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812774220120502
 S&Pは、ギリシャの長期・短期のソブリン格付けを「SD(選択的デフォルト)」から「CCC/C」に引き上げる。長期格付けの見通しは安定的。格上げは債務交換が完了したため。




 2日の欧州株式市場は、米民間雇用統計の不調を嫌気してじり安となり、またPIGGS諸国の下落が顕著。
 英FTSE100は0.93%安、独DAXは0.75%安、仏CAC40は0.42%高でした。
 欧州ローカル市場は、イタリアのFTSEMIBが2.60%安、スペインの2市場がIBEX35が2.55%安&MAマドリードが2.52%安、ギリシャのアテネ総合が1.96%安、ポルトガルが0.84%安で、アイルランドは0.21%高。
 他、オランダが0.46%安、ノルウェーが0.34%安で、スイスは0.20%高、ベルギーは0.09%高。
 北欧3市場は、ストックホルムが0.72%安、ヘルシンキが0.54%安、コペンハーゲンが0.03%安となるなど、諸経済統計の悪化を嫌気して調整する市場が多かったようです。

2日のアジア株は中国・台湾・香港などが堅調

2012-05-03 09:30:05 | Weblog
中国・香港株式市場・大引け=上昇、上海は7週間ぶりの高値水準 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812770220120502
 休日明けとなった2日の中国株式市場は反発して取引を終えた。終値は7週間ぶりの高値水準。規制当局が上海と深セン取引所における取引手数料を引き下げる方針を示したことが好感された。
 上海総合指数は42.120ポイント(1.76%)高の2438.436。祝日のため4月30日、5月1日は休場だった。
 中国証券監督管理委員会(CSRC)は4月30日、両取引所と当局の清算機関が徴収している取引手数料を6月1日から引き下げると発表した。従来から25%の引き下げとなり、全体で年間当たり30億元(4億7542万ドル)のインパクトがあると推計されている。
 香港株式市場は続伸。終値は6週間ぶりの高値となった。米経済指標や、中国の4月製造業購買担当者景気指数(PMI)が好感され、金融株が上昇した。
 ハンセン指数は214.87ポイント(1.02%)高の2万1309.08。
 ハンセン中国企業株指数(H株指数)は64.96ポイント(0.59%)高の1万1145.96。
 香港市場の売買代金は4月16日以来の高水準となった。
 ハンセン指数は一時、3月15日につけた3月の終値ベースの高値2万1353付近を試した。
 投資家が中国本土系の銀行や保険株に買いを入れたもようだ。特に四半期利益が好調だった銘柄が好まれた。
 ただ、市場関係者は、前日に発表された良好な4月PMIを受けた限定的な動きが大部分だったと指摘している。
 中信銀行(CITIC銀行)が2%高、中国民生銀行も1.4%上げた。
 中国の景気減速が底打ちしたことを示唆する4月PMIにより、景気敏感株も上げた。
 紫金鉱業集団は2.7%高。出来高も30日平均の約3倍に膨らんだ。

4月のHSBC中国製造業PMI改定値は49.3、好調な統計局PMIとのかい離続く 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK079572620120502
 HSBCが2日発表した4月の中国購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)改定値は49.3となり、速報値の49.1から若干上方修正された。
 前月の48.3から上昇したものの、景況感の改善と悪化の分岐点となる50は6カ月連続で下回った。ただ、経済成長率がほぼ3年ぶり低水準にとどまった第1・四半期の後、悪化ペースは和らいでいる。
 HSBCのPMIは調査対象に多くの小規模企業が含まれているのに対し、前日発表された国家統計局が大企業を中心に調査している4月の製造業PMIは53.3と、3月の53.1から上昇し、13カ月ぶりの高水準に達した。
 HSBCのPMIをまとめたマークイット・エコノミクスは「生産の減少は新規ビジネスが低水準にあることを反映している。市場環境も全般的に悪化している」と指摘した。
 統計局発表のPMIをまとめた中国物流購買連合会のアナリスト、Zhang Liqun氏は「需要の変化による影響で、今後は経済成長が鈍化する可能性がある」との認識を示した。
 同連合会によると、4月は大企業のサブ指数が53.7と、景況感の分岐点となる50を大幅に上回ったのに対し、小規模企業のサブ指数は49.1と、50を下回った。
 この二極分化は、小規模企業は国有企業に比べ、依然として融資や他の支援を受けにくいことを示している。
 IHSグローバル・インサイトのアラステア・ソーントン氏は「2つのデータが50をはさんで食い違っている状況が長く続くほど、指標としての有効性が薄れていく」との見方を示した。
 4月はどちらのPMIも新規輸出受注指数がわずかながらも上昇した一方、新規受注全体を示す指数は低下し、内需が比較的弱いことが示された。
 HSBCによると、「ぜい弱な需要を刺激するため」価格を引き下げたと答えた企業が見られた。
 HSBCの調査では、4月は投入コストが若干上昇した一方、出荷価格は横ばいにとどまった。企業が原材料価格や労働コストの上昇を製品価格に転嫁する能力に欠いていることは、生産能力が過剰であることを示すサインとなる。
 一方、購買サブ指数は2011年10月以来初めて50を上回った。
 輸出受注に関しては、約5分の4の企業が変わらずと回答した。

中国の4月の銀行融資、前月比30%減少した見込み 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812746220120502
 中国証券報は2日、中国の銀行による4月の融資額は、資金需要の落ち込みを受けて前月比30%減少したもようだと伝えた。そうなれば、景気減速を背景に企業の信用需要が落ち込んでいるとの懸念が高まる可能性がある。
 同紙が銀行関係者の推測値として伝えたところによると、4月の新規融資は約7000億元(1110億ドル)となった見込み。
 中国のメディアにリークされるこうした推測値は、場合によっては正確なケースもあるが、今年2月と3月の銀行融資に関して伝えられた数字は、実際の数値を大幅に下回っていた。
 アナリストは、4月の融資額は1兆0100億元に達した3月の高水準から鈍化するだろうが、7000億元は上回るとみている。
 中国証券報が伝えた推測値は、4大国有銀行が4月25日まで実行した融資額に基づくもの。この期間の4大銀行による融資額は1020億元で、融資は月末の数日間に集中する傾向があるが、関係筋は、月間でも2000億元を超えることはないと推定。
 4大国有銀行は通常、新規融資全体の30%程度を占めているため、歴史的なパターンに照らし、中国の銀行全体による4月の融資額は約7000億元になると推定した。
 しかし、JPモルガンの中国担当チーフエコノミスト、Zhu Haibin氏は、4月の融資額は8200億元程度になると予測。年間でも8兆2000億元に達すると見込んでいる。
 同氏は「融資活動は1月と2月に予想を下回った後、3月はその反動で急増した。4月はおそらく通常のペースに戻るだろう」との見方を示した。
 中国の銀行は第1・四半期に2兆4590億元の融資を実行。前年同期の2兆2000億元から増加し、目標の2兆4000億元を上回った。

台湾株式市場・大引け=大幅続伸、華碩電脳がストップ高 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812752620120502
 台湾株式市場は休場を挟んで大幅続伸。4月の米供給管理協会(ISM)製造業景気指数の好調を受けた他市場の株高や、台湾当局が電力料金の値上げ幅を当初の計画より縮小したことに支援された。
 加権指数は、前営業日(30日)終値比175.09ポイント(2.33%)高の7676.81で引けた。1日の上昇率としては、過去3カ月間で最大となった。
 パソコン(PC)メーカーの華碩電脳(アスース)は、第1・四半期決算が予想を上回り、7%のストップ高。これを受け、コンピューター・周辺機器指数も大幅に上昇した。
 オプトエレクトロニクス指数の上げも目立った。第1・四半期決算を発表した
液晶ディスプレー(LCD)パネルメーカーの奇美電子は6.2%高と急伸。
 一方、アップルに主要部品を供給している鴻海精密工業は、第1・四半期決算が予想を下回ったことから続落。ストップ安で寄りついた後、3%安で引けた。

シドニー株式市場・大引け=小幅ながら3日続伸、9カ月ぶり高値 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812769220120502
 2日のシドニー株式市場の株価は、小幅ながら3日続伸し、終値で9カ月ぶり高値を付けた。世界経済改善の兆候を受け、鉱山株が上げを主導した一方、銀行株は利ザヤ縮小を受け軟化した。
 S&P/ASX200指数は、前日終値比6.4ポイント(0.1%)高の4435.9で終了した。
 オースビル・デクシアのポール・シラディス最高経営責任者(CEO)は「市場に先を読む力があると信じるなら、現在は底値か、底値に近づいているとみられ、反転上昇も期待できる。ただ、こうした見方を受け入れるには、まだ時間を要し、既に最悪期をみたという確証がより必要だ」と話した。
 BHPビリトンは0.8%高、リオ・ティントは0.9%高。
 銀行株は軟調。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は、オーストラリア事業での利ザヤ縮小が収益面に大きな打撃となったと発表した。ANZ株は0.8%安の23.80豪ドル。
 メディア大手ニューズ・コーポレーションは1.3%高の19.39豪ドル。英議会は、ルパート・マードック氏が世界的企業の経営者としては不適切と表明したが、材料視されなかった。

ソウル株式市場・大引け=続伸、証券株・エネルギー株に買い 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK079599020120502
 ソウル株式市場は、週末と休場を挟んで4営業日続伸した。総合株価指数は良好な米経済指標を好感し、心理的な節目の2000をわずかに下回る水準で終了した。
 総合株価指数(KOSPI)は17.08ポイント(0.86%)高の1999.07。
 証券株が買われ、コリア・インベストメント・ホールディングスが8.7%急伸したほか、ウリィ投資証券も4.5%上昇した。
 エネルギー株も上げを主導。GSホールディングスは4.7%上伸、Sオイルは3.7%値上がりした。証券株とエネルギー株はこれまでアンダーパフォームしてきた。
 サムスン証券の市場アナリスト、Park Seung-jin氏は「回復局面の始まりには通常、アンダーパフォームしている銘柄がまず上昇する」と指摘した。
 大型株のKOSPI─200指数は0.85%高。ハイテク銘柄中心の店頭株市場のコスダック指数は1.39%高。
 ポリシリコンメーカーのOCIは9.1%上昇。太陽光製品大手LDKソーラーが、価格とマージンの低下を受けて今年5000人以上を削減すると発表したことで、供給過剰に悩む業界全般に対する圧力が和らいだ。
 現代建設は5%高。韓国メディアが報じたところによると、同社は、ベネズエラの製油所の拡充・近代化に向けた4兆ウォン(35億ドル)相当の契約交渉で最終段階にある。
 3営業日連続で買い越しとなっていた海外投資家は1316億ウォン(1億1650万ドル)の売り越しに転じた。一方、機関投資家と個人投資家はそれぞれ609億ウォン、1275億ウォンの買い越しとなった。
 アナリストは、3日の欧州中央銀行(ECB)理事会や、週末のギリシャ、フランスの選挙を控え、投資家は積極的な投資を短期的に手控える可能性があると指摘している。

タイ中銀、政策金利を3.00%に据え置き 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPT9E8FH01020120502
 タイ中銀は、2日の政策委員会で、政策金利の1日物レポレートを3.00%に据え置くことを決定した。
 ロイターの調査ではエコノミスト15人全員が据え置きを予想した。




 2日のアジア株式市場は、中国上海が総合とA株が1.76%高&B株が1.01%高。深センが総合が1.69%高・A株が1.70%高・B株が0.87%高と大きく上昇した他、総じて上昇する市場が多く、台湾が2.33%高、パキスタンが1.09%高、香港ハンセンが1.02%高、シンガポールが0.93%高、韓国が0.86%高、インドネシアが0.56%高、フィリピンが0.50%高、オーストラリアASXが0.17%高。
 インドは0.10%安でした。

2日の日経平均は29円高の9380円で終了

2012-05-03 09:15:52 | Weblog
東証大引け、反発 連休前で売買高は4カ月ぶり低水準 2012年5月2日 日経夕刊
http://www.nikkei.com/markets/kabu/summary.aspx?g=DGXNASS0ISS16_02052012000000
 2日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比29円30銭(0.31%)高い9380円25銭となった。前日に米株式相場が上昇したことや、円高に一服感が出たことで輸出関連株を中心に買い安心感が広がった。ただ、あすからの大型連休の後半を控え積極的な売買は見送られた。休場中に海外で重要なイベントを控えていることも様子見ムードを強めた。東証1部の売買代金は概算9225億円(速報ベース)で、1月17日以来、約3カ月半ぶりの低水準となった。売買高は同13億2658万株(同)で1月5日以来約4カ月ぶりの低水準だった。
 前日の米国ではダウ工業株30種平均が上昇し、約4年4カ月ぶりの高値を付けた。景況感関連の統計が市場予想に反して改善したことが好感された。外国為替市場では円がドルに対して売られ、1ドル=80円台前半で推移。円高に対す不安感をやや和らげた。
 午後には米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスの幹部が日本国債の先行きに警戒感を示したことが伝わると、国債と円が売られた。円が一段と売られたことを好感すると日経平均は上げ幅を拡大した。
 ただ、週末には米国で4月の雇用統計が発表される。6日にはフランスとギリシャの国政選挙も実施される予定。「地合いは悪くないが、内容を見極めたいとする投資家はポジションを持ち越すことを避けていた」(楽天証券経済研究所の土信田雅之シニア・マーケットアナリスト)との指摘もあった。
 東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反発。終値は前日比3.38ポイント高の792.87となった。業種別TOPIX(全33業種)では「石油・石炭製品」や「保険業」の上げが目立った。東証1部の値上がり銘柄数は1075、値下がりは431、横ばいは163だった。
 ホンダや三菱UFJ、トヨタ、ファナック、グリー、三井住友FG、ソフトバンク、JTが高い。半面、シャープは連日で年初来安値を更新した。NTTドコモやキヤノン、商船三井、野村、日立が安い。
 東証2部株価指数も3日ぶり反発。クオールやJマテリアル、塩水糖が高く、新田ゼラチンやキャリアデザ、E&Cが安い。

新興株2日、ジャスダック続伸で1400円台回復 内需の中小型株に買い 2012年5月2日 日経夕刊
http://www.nikkei.com/markets/kabu/summary.aspx?g=DGXNASS0ISST2_02052012000000
 2日の新興企業向け株式市場で、日経ジャスダック平均株価は続伸。大引けは前日比10円82銭(0.78%)高の1402円75銭だった。4月26日以来、3営業日ぶりに年初来高値を更新し、2008年8月以来、約3年9カ月ぶりに1400円台を回復した。大型連休を前に東証1部の主力株の値動きが鈍く、相対的に値動きの軽い新興市場の銘柄に資金が向かった。外国為替市場で円相場が高止まりし、内需の中小型株を物色する動きが強まったことも追い風になった。ただ、市場では「大型連休を控えて積極的な売買は乏しい。決算発表を控える銘柄もあり、持ち高調整の範囲内」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)と冷静な声もあった。
 ジャスダック市場の売買代金は概算で198億円だった。売買高は3236万株で、1月6日(3231万株)以来の低水準だった。主力銘柄で構成するJASDAQ―TOP20は反発した。ピーエスシー、楽天、ベルグアースが上昇した。ニューフレア、チャームケア、3DMは下落した。
 東証マザーズ指数は4営業日ぶり反発。大引けは前日比5.41ポイント(1.39%)高い394.25だった。サイバー、ナノキャリア、KLabが上げた。リニカル、ブレインP、エヌピーシーが下げた。

消費税率引き上げなければ、日本国債の転機が早まる可能性 2012年05月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK812759820120502
 ムーディーズ・インベスターズ・サービスのシニア・バイスプレジデント、トーマス・バーン氏は2日、日本政府が消費税引き上げを実施できず、投資家が日本国債(JGB)に高利回りを求めれば、日本は予想よりも早く「最後の審判の日」に直面するとの認識を示した。
 バーン氏はアジア開発銀行の会合で記者団に対し、消費税率を引き上げれば経済成長率は減速する可能性があるとしたうえで、膨らむ社会保障費で圧迫される国の財政を立て直すためには耐え忍ぶ必要があると指摘。「もし増税しなければ日本国債をさらに発行しなければならず、市場がより高いリスクプレミアムを求める転換点まで『最後の審判の日』が近づくことになる」と述べた。
 膨らむ債務を前に、野田佳彦首相は2015年までに現行5%の消費税率を倍にする計画の実現に向け、党内のとりまとめに苦心しており、参議院で過半数を握る野党からの協力も得られていない。
 日本の公的債務残高は対国内総生産(GDP)の2倍と、比率が世界で最も高い。
 ムーディーズは日本の格付けをAa3とし、見通しは安定的としている。ただ、消費税率の引き上げがこれ以上先延ばしされれば、格付けを見直すと警告している。






 2日の日経平均ですが、前日に170円近い大幅下落となっていたところに、4月の米ISM製造業景気指数が市場予想を上回ったこともあり、1日の米国株式市場がプラス圏で終了&欧州株式市場やアジア株式市場も大半がメーデーで休場の中 開いていた市場は概ねプラス圏で終了したこともあり、前日終値(9350円95銭)よりも45円強高い9397円87銭でスタート&直後に9402円69銭をつけるも、9時半頃から下落に転じて10時20分頃には9344円53銭まで下げた後はかろうじてプラス圏に浮上するも午前終了にかけて伸び悩んで前場は前日比0円51銭高い9351円46銭で終了。
 午後に入ると格付会社のムーディーズ幹部が日本国債の先行きに警戒感を示したことが皮肉にも円安につながりその影響もあったのか、開始直後に9390円乗せして14時20分頃に9417円96銭まで上昇しましたが、終盤は上げ幅を縮小。終値ベースでは前日比29円30銭高い9380円25銭で終了しました。
 まあ、今晩(水曜深夜)~今週末(金曜夜)まで欧米でどんな材料がでるか。まして米雇用統計の発表を前には大きくポジションを傾けるのも難しいでしょうし、前日の下落幅の割には鈍い戻りだった気もしなくもありませんが、連休後半前とあって小動きになってしまったのも無理もないと思います。