焼肉えびす買収のスタンドサービスが民事再生法申請 負債72億円 2012年05月28日 産経夕刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120528-00000539-san-bus_all
信用調査会社の東京商工リサーチによると、スタンドサービス(福島県郡山市)は28日、福島地裁郡山支部に民事再生法の適用を申請し、同日保全が下った。申請代理人は御山義明弁護士ら。負債総額は約72億2000万円。
同社は福島県内でセルフ型ガソリンスタンド「まうちゅう」の運営会社。昨年7月に、集団食中毒事件を起こした「焼肉酒家えびす」の運営会社である「フーズ・フォーラス」から北陸、神奈川県内の全20店舗を約2億円で買い取ったうえ、「ヴイ・ブリアン」の店名で順次、焼肉店をスタート。平成23年9月期には年商約90億7300万円をあげていた。
しかし、原油価格高騰に伴う粗利減少に加え、ガソリンスタンド業界の競合激化から赤字店舗が増加し、両事業とも収益が悪化した。焼肉店は風評被害などで、思ったほどの儲けが出なかったという。運転資金など資金繰りが悪化した。
集団食中毒事件で、溶血性尿毒症症候群を発症した重症者32名(うち死者5名)の惨劇を引き起こして経営破綻した「焼肉酒家えびす」の運営会社である「フーズ・フォーラス」から店舗網20店舗を買い取って、「ヴイ・ブリアン」の名前で順次焼き肉店を再開していたスタンドサービスですが、あえなく民事再生法を申請です。
まあ、焼き肉店の設備はかなり特殊なものが多く、次のテナントが入れるように現状回復しようと思えば、かなりの改装費用ががかかってしまいますし、かといって諸設備を売却しようにも二束三文で買い叩かれるのが目にみえていたことから、ご同業の焼き肉店を東北エリア以外にも拡大展開したいと考えていたスタンドサービスと思惑が一致して売却合意に至ったといったところなのでしょうが、このスタンドサービスが展開する「ヴイ・ブリアン」も、どちらかと言えば価格競争で勝負するタイプのお店。
被害者を多く出した北陸にある店舗の地域の方からみれば、知人あるいはご近所さん同士「もうあの新しくなった焼き肉屋には行ってみた?」「いや…。別の経営の店とはわかっていても何か気持ち悪くてね…」などとまだ探りを入れている段階(あの事件からまだ1年ちょっとしか経っていません!)で、客足はイメージの悪さから十分戻っていなかったでしょうし、予定通りの売り上げが上がらない中、改装した店舗が続々とオープンして人件費が利益を圧迫。本業のガソリンスタンドでも思うように利益を確保することができず、ついには会社全体も運転資金が回らなくなり経営破綻に追い込まれたといったところではないでしょうか…。
外食産業の場合、急激に店舗網を拡大すると従業員の質の担保がキープできなくて評判を下げるケースが少なくありませんが、こちらは加えて風評被害問題もあり再建するにはいささか難易度が高すぎたように思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120528-00000539-san-bus_all
信用調査会社の東京商工リサーチによると、スタンドサービス(福島県郡山市)は28日、福島地裁郡山支部に民事再生法の適用を申請し、同日保全が下った。申請代理人は御山義明弁護士ら。負債総額は約72億2000万円。
同社は福島県内でセルフ型ガソリンスタンド「まうちゅう」の運営会社。昨年7月に、集団食中毒事件を起こした「焼肉酒家えびす」の運営会社である「フーズ・フォーラス」から北陸、神奈川県内の全20店舗を約2億円で買い取ったうえ、「ヴイ・ブリアン」の店名で順次、焼肉店をスタート。平成23年9月期には年商約90億7300万円をあげていた。
しかし、原油価格高騰に伴う粗利減少に加え、ガソリンスタンド業界の競合激化から赤字店舗が増加し、両事業とも収益が悪化した。焼肉店は風評被害などで、思ったほどの儲けが出なかったという。運転資金など資金繰りが悪化した。
集団食中毒事件で、溶血性尿毒症症候群を発症した重症者32名(うち死者5名)の惨劇を引き起こして経営破綻した「焼肉酒家えびす」の運営会社である「フーズ・フォーラス」から店舗網20店舗を買い取って、「ヴイ・ブリアン」の名前で順次焼き肉店を再開していたスタンドサービスですが、あえなく民事再生法を申請です。
まあ、焼き肉店の設備はかなり特殊なものが多く、次のテナントが入れるように現状回復しようと思えば、かなりの改装費用ががかかってしまいますし、かといって諸設備を売却しようにも二束三文で買い叩かれるのが目にみえていたことから、ご同業の焼き肉店を東北エリア以外にも拡大展開したいと考えていたスタンドサービスと思惑が一致して売却合意に至ったといったところなのでしょうが、このスタンドサービスが展開する「ヴイ・ブリアン」も、どちらかと言えば価格競争で勝負するタイプのお店。
被害者を多く出した北陸にある店舗の地域の方からみれば、知人あるいはご近所さん同士「もうあの新しくなった焼き肉屋には行ってみた?」「いや…。別の経営の店とはわかっていても何か気持ち悪くてね…」などとまだ探りを入れている段階(あの事件からまだ1年ちょっとしか経っていません!)で、客足はイメージの悪さから十分戻っていなかったでしょうし、予定通りの売り上げが上がらない中、改装した店舗が続々とオープンして人件費が利益を圧迫。本業のガソリンスタンドでも思うように利益を確保することができず、ついには会社全体も運転資金が回らなくなり経営破綻に追い込まれたといったところではないでしょうか…。
外食産業の場合、急激に店舗網を拡大すると従業員の質の担保がキープできなくて評判を下げるケースが少なくありませんが、こちらは加えて風評被害問題もあり再建するにはいささか難易度が高すぎたように思います。