1か月の飲酒禁止令、仕事もダメ…不祥事は厳罰 2012年5月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120521-OYT1T00465.htm
福岡市職員2人が酒に酔って暴行や傷害容疑で逮捕されるなど飲酒絡みの不祥事が相次いでいることを受け、同市の高島宗一郎市長は21日午前、全職員に対し、1か月間は自宅外で飲酒しないよう文書で要請した。
不祥事が起きた際の懲戒処分を厳罰化する方針も表明した。自治体が全職員を対象に“飲酒禁止令”を出すのは極めて異例。
期間は6月20日まで。市の対象職員は約8600人。市教委も職員や教職員約9200人に要請する方針で、全体では約1万7800人に上る。仕事上の酒席でも飲酒は認めないという。
仮に期間中に飲酒が発覚しても、勤務時間外の飲酒を禁じる法的根拠はなく、要請にとどめた。
そのため、期間中の飲酒は懲戒処分の対象にはならないが、「期間中に飲酒絡みで事件を起こした場合は厳しく対処する」としている。飲酒絡みの不祥事の厳罰化については上司の監督責任も厳しく問う方針で、6月末までに基準を見直す。
高島市長は21日午前の臨時幹部会議で「飲酒禁止が根本的な解決策にならないのは分かっているが、職員には意識を変える1か月にしてほしい」と強調。暴行事件を起こした職員が所属する港湾局では「税金で生活や仕事をしているという自覚と責任を持つ期間にしてほしい」と訓示した。
飲酒禁止令の福岡市長、怒る怒る…我に返ると 2012年5月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120520-OYT1T00022.htm
酒に酔った福岡市職員が暴行や傷害容疑で相次ぎ逮捕されたことを受け、19日に開いた緊急幹部会議で、異例の“飲酒禁止令”に言及した高島宗一郎市長。
2006年8月、市職員(当時)による飲酒追突事故で幼い3人の命が奪われたにもかかわらず、市職員の酒絡みの不祥事は後を絶たない。幹部らは、高島市長の言葉に沈痛な面持ちで押し黙る以外なかった。
「訓示と言っても、何と話せばいいのか」
冒頭、事件の報告を受けた高島市長は、脱力感に満ちた声で切り出した。
市土地開発公社に出向中の職員が収賄容疑で逮捕されたのが17日夜。2人が逮捕されたのは、市役所に県警の捜索が入った18日の夜だった。高島市長は「何でそんな日に。2件続けて。しかも酒を飲んで……」と声を震わせた。
会議では、2人が所属する港湾局とこども未来局の局長に、「(綱紀粛正を)ちゃんと職員に伝えたのか」と詰め寄る場面も。続けて“飲酒禁止令”に言及し、「お酒を飲む時のたしなみができないなら大人扱いできない」と切り捨てた。
高島市長は訓示を終えると退席。報道陣の取材に応じたが、「十分、分別が付く年代なのに」と職員への怒りばかりが口をついた。「組織のトップとして市民に話を」と求められて初めて、「本当に申し訳ない」と我に返る場面もあった。
不祥事職員は「腐ったミカン」…飲酒絡みに厳罰 2012年5月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120521-OYT1T00465.htm
福岡市の高島宗一郎市長は21日午前、全職員に対し、1か月間は自宅外で飲酒しないよう文書で要請した。
不祥事が起きた際の懲戒処分を厳罰化する方針も表明した。
同市職員2人が酒に酔って暴行や傷害容疑で逮捕されるなど、飲酒絡みの不祥事が相次いでいるためだが、自治体が全職員を対象に飲酒禁止令まで出すのは極めて異例だ。
期間は6月20日まで。対象職員は約8500人。市教委も職員や教職員約9200人に要請する方針で、全体では約1万7700人に上る。仕事上の酒席でも飲酒は認めないという。
勤務時間外の飲酒を禁じる法的根拠はなく、懲戒処分の対象にはならないが、「期間中に飲酒絡みで事件を起こした場合は厳しく対処する」としている。
高島市長は酒を飲んで不祥事を起こした職員を「一部の腐ったミカン」と厳しく断じ、「彼らのために『どうして自分たちのプライベートまで制限されるのか』と思うかもしれないが、異常事態を自分のこととして考えてほしい」と理解を求めた。暴行事件を起こした職員が所属する港湾局では「税金で生活や仕事をしているという自覚と責任を持つ期間にしてほしい」と訓示した。
福岡市“禁酒令”に「仕方ない」と市職員 2012年5月21日 産経
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120520/trd12052020450021-n1.htm
福岡市が相次ぐ不祥事対策として、外出先での飲酒を1カ月間控えるよう求める方向となったことに、職員からは「仕方ない」との諦めの声も。飲食店の経営者には「この動きが広がるのが怖い」との心配が広がった。
福岡市の40代の男性職員は「これだけ続いては仕方ないと思う。外出先の禁酒も永遠ではないのだから、1カ月は我慢して、気持ちを引き締めるしかない」と言葉少な。
福岡市中央区の居酒屋に入ろうとしていた50代の男性会社員は「市長も大人げないが、出さざるを得なくさせた職員も子供だ」とあきれた様子で話した。
埼玉県から旅行に来たという60代の男性は、屋台で食事をしながら「厳しすぎるのではないか。禁止することで、不祥事が抑えられるとは思えない」。市役所近くで居酒屋を経営している男性(49)は「大切なお客さまが減るのは困る。これが市職員だけではなく、ほかにも波及するのが怖い」と話した。
う~ん。つい先日も同じ福岡県の北九州市の職員が、神社からお神酒を盗んだ容疑で逮捕されて停職6カ月の処分を受ける事件が発生したばかり(http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/fa42968c68737848d0d11a8fdccba9ee)ですし、当の福岡市でも2006年08月に当時の市職員が追突事故を起こして幼児3人が死亡した不祥事があっただけに、福岡市長がピリピリするのも心情的にわからなくもないのですが、自治体の役目には地元商店街の振興という役割もあり、地元飲食店にも市民がお金を落とすことで地域経済が回るわけで…。
BARなどお酒やそれに付随したサービスが売上の多くを占める特定の産業だけでなく、通常の飲食店でも居酒屋さんなどはお酒の売り上げ比率も決して少なくなく、また宴会といった法人需要が入ってこなくなるとお店の経営を直撃しかねませんし、当の職員の中にも「1カ月の我慢だ」と捉えるものが出てきて、飲酒運転による交通事故防止の重要性が十分伝わっていない状況下で、1カ月の外での飲酒禁止令を出したところで、むしろ弊害の方が大きくなりそうな嫌な予感しかしませんね。
これまでなあなあで済まされてきた飲酒運転の取り締まりが厳格化されていく方向性そのものは良いと思うのですが、人間の意識が変わるには時間がかかるもの。
今回の取組で本当に職員の意識を変えていくことができるのか、車通勤の多い他の地方都市の自治体関係者も含めて注目されることになりそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120521-OYT1T00465.htm
福岡市職員2人が酒に酔って暴行や傷害容疑で逮捕されるなど飲酒絡みの不祥事が相次いでいることを受け、同市の高島宗一郎市長は21日午前、全職員に対し、1か月間は自宅外で飲酒しないよう文書で要請した。
不祥事が起きた際の懲戒処分を厳罰化する方針も表明した。自治体が全職員を対象に“飲酒禁止令”を出すのは極めて異例。
期間は6月20日まで。市の対象職員は約8600人。市教委も職員や教職員約9200人に要請する方針で、全体では約1万7800人に上る。仕事上の酒席でも飲酒は認めないという。
仮に期間中に飲酒が発覚しても、勤務時間外の飲酒を禁じる法的根拠はなく、要請にとどめた。
そのため、期間中の飲酒は懲戒処分の対象にはならないが、「期間中に飲酒絡みで事件を起こした場合は厳しく対処する」としている。飲酒絡みの不祥事の厳罰化については上司の監督責任も厳しく問う方針で、6月末までに基準を見直す。
高島市長は21日午前の臨時幹部会議で「飲酒禁止が根本的な解決策にならないのは分かっているが、職員には意識を変える1か月にしてほしい」と強調。暴行事件を起こした職員が所属する港湾局では「税金で生活や仕事をしているという自覚と責任を持つ期間にしてほしい」と訓示した。
飲酒禁止令の福岡市長、怒る怒る…我に返ると 2012年5月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120520-OYT1T00022.htm
酒に酔った福岡市職員が暴行や傷害容疑で相次ぎ逮捕されたことを受け、19日に開いた緊急幹部会議で、異例の“飲酒禁止令”に言及した高島宗一郎市長。
2006年8月、市職員(当時)による飲酒追突事故で幼い3人の命が奪われたにもかかわらず、市職員の酒絡みの不祥事は後を絶たない。幹部らは、高島市長の言葉に沈痛な面持ちで押し黙る以外なかった。
「訓示と言っても、何と話せばいいのか」
冒頭、事件の報告を受けた高島市長は、脱力感に満ちた声で切り出した。
市土地開発公社に出向中の職員が収賄容疑で逮捕されたのが17日夜。2人が逮捕されたのは、市役所に県警の捜索が入った18日の夜だった。高島市長は「何でそんな日に。2件続けて。しかも酒を飲んで……」と声を震わせた。
会議では、2人が所属する港湾局とこども未来局の局長に、「(綱紀粛正を)ちゃんと職員に伝えたのか」と詰め寄る場面も。続けて“飲酒禁止令”に言及し、「お酒を飲む時のたしなみができないなら大人扱いできない」と切り捨てた。
高島市長は訓示を終えると退席。報道陣の取材に応じたが、「十分、分別が付く年代なのに」と職員への怒りばかりが口をついた。「組織のトップとして市民に話を」と求められて初めて、「本当に申し訳ない」と我に返る場面もあった。
不祥事職員は「腐ったミカン」…飲酒絡みに厳罰 2012年5月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120521-OYT1T00465.htm
福岡市の高島宗一郎市長は21日午前、全職員に対し、1か月間は自宅外で飲酒しないよう文書で要請した。
不祥事が起きた際の懲戒処分を厳罰化する方針も表明した。
同市職員2人が酒に酔って暴行や傷害容疑で逮捕されるなど、飲酒絡みの不祥事が相次いでいるためだが、自治体が全職員を対象に飲酒禁止令まで出すのは極めて異例だ。
期間は6月20日まで。対象職員は約8500人。市教委も職員や教職員約9200人に要請する方針で、全体では約1万7700人に上る。仕事上の酒席でも飲酒は認めないという。
勤務時間外の飲酒を禁じる法的根拠はなく、懲戒処分の対象にはならないが、「期間中に飲酒絡みで事件を起こした場合は厳しく対処する」としている。
高島市長は酒を飲んで不祥事を起こした職員を「一部の腐ったミカン」と厳しく断じ、「彼らのために『どうして自分たちのプライベートまで制限されるのか』と思うかもしれないが、異常事態を自分のこととして考えてほしい」と理解を求めた。暴行事件を起こした職員が所属する港湾局では「税金で生活や仕事をしているという自覚と責任を持つ期間にしてほしい」と訓示した。
福岡市“禁酒令”に「仕方ない」と市職員 2012年5月21日 産経
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120520/trd12052020450021-n1.htm
福岡市が相次ぐ不祥事対策として、外出先での飲酒を1カ月間控えるよう求める方向となったことに、職員からは「仕方ない」との諦めの声も。飲食店の経営者には「この動きが広がるのが怖い」との心配が広がった。
福岡市の40代の男性職員は「これだけ続いては仕方ないと思う。外出先の禁酒も永遠ではないのだから、1カ月は我慢して、気持ちを引き締めるしかない」と言葉少な。
福岡市中央区の居酒屋に入ろうとしていた50代の男性会社員は「市長も大人げないが、出さざるを得なくさせた職員も子供だ」とあきれた様子で話した。
埼玉県から旅行に来たという60代の男性は、屋台で食事をしながら「厳しすぎるのではないか。禁止することで、不祥事が抑えられるとは思えない」。市役所近くで居酒屋を経営している男性(49)は「大切なお客さまが減るのは困る。これが市職員だけではなく、ほかにも波及するのが怖い」と話した。
う~ん。つい先日も同じ福岡県の北九州市の職員が、神社からお神酒を盗んだ容疑で逮捕されて停職6カ月の処分を受ける事件が発生したばかり(http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/fa42968c68737848d0d11a8fdccba9ee)ですし、当の福岡市でも2006年08月に当時の市職員が追突事故を起こして幼児3人が死亡した不祥事があっただけに、福岡市長がピリピリするのも心情的にわからなくもないのですが、自治体の役目には地元商店街の振興という役割もあり、地元飲食店にも市民がお金を落とすことで地域経済が回るわけで…。
BARなどお酒やそれに付随したサービスが売上の多くを占める特定の産業だけでなく、通常の飲食店でも居酒屋さんなどはお酒の売り上げ比率も決して少なくなく、また宴会といった法人需要が入ってこなくなるとお店の経営を直撃しかねませんし、当の職員の中にも「1カ月の我慢だ」と捉えるものが出てきて、飲酒運転による交通事故防止の重要性が十分伝わっていない状況下で、1カ月の外での飲酒禁止令を出したところで、むしろ弊害の方が大きくなりそうな嫌な予感しかしませんね。
これまでなあなあで済まされてきた飲酒運転の取り締まりが厳格化されていく方向性そのものは良いと思うのですが、人間の意識が変わるには時間がかかるもの。
今回の取組で本当に職員の意識を変えていくことができるのか、車通勤の多い他の地方都市の自治体関係者も含めて注目されることになりそうです。