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日興コーデ買収、三井住友に優先交渉権 米シティ

2009-04-27 12:28:47 | Weblog
日興コーデ買収、三井住友に優先交渉権 米シティ 2009年4月25日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090426AT2C2401Q24042009.html
 米シティグループが傘下の日興コーディアル証券と日興シティグループ証券の大半の部門を売却する優先交渉権を三井住友フィナンシャルグループに与えたことが24日明らかになった。三井住友が提示した買収額は約5000億円で、来月以降の合意を目指して詰めの協議に入る。三井住友は日興を傘下に収めることで、証券部門を抜本的に拡充、総合金融グループとしての地位を強化する狙いがある。
 優先交渉権は入札でもっとも高い条件を示した買い手候補に与えられる権利で、三井住友は今後米シティと独占的に交渉していく。両社は細部の条件の詰めを急ぎ、5月にも最終合意したい考え。野村グループ、大和証券グループと並ぶ三大証券の一角である日興が三井住友グループ入りすれば、金融界の勢力図は大きく塗り替わる。

日興アセット、5月1日にも1次入札 米シティ、単独売却 2009年4月26日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090426AT2C2500P25042009.html
 米シティグループは5月1日にも、傘下の運用会社、日興アセットマネジメント売却に向けた1次入札を実施する。既に国内外の運用会社や大手金融機関など10社以上に応札を呼びかけ、野村グループなどが強い関心を示している。
 日興アセットの運用資産は約9兆円。これを大手運用会社が取り込めば手数料収入を大幅に上積みできるほか、事務部門の共通化などコスト削減効果も見込める。そのため買収資金を調達できる多くの金融機関が入札に参加する見通しだ。買収額は1000億円規模に上るとみられる。

強気の三井住友、警戒の大和証券 日興買収交渉 2009年4月26日
朝日 http://www.asahi.com/business/update/0426/TKY200904250217.html
共同 http://www.kitanippon.co.jp/contents/kyodonews/20090425/437874.html
毎日 http://mainichi.jp/select/biz/news/20090426k0000m020081000c.html
 規模ではメガバンク3番手の三井住友フィナンシャルグループが、大胆な証券戦略に打って出た。日興コーディアル証券などの買収が実現すれば、国内銀行で初めて大手証券を傘下に持つことになる。その先には親密な大和証券グループ本社との経営統合を描くが、大和の警戒心は強い。
 3メガバンクは、企業合併・買収の仲介や株式・債券引き受けなどを担う法人向け証券会社を育ててきた。しかし「車の両輪」の関係にある個人向けは準大手・中堅どまり。全国規模の販売力を欠くのが泣きどころだ。
 大手証券が売りに出されるという好機を三井住友がモノにできれば、総合金融グループの将来像の幅が広がる。だが、それには大和との関係の再構築が不可欠だ。
 三井住友が、日興シティグループ証券を手にすると、大和との共同出資会社の大和証券SMBCと仕事を奪い合う懸念がある。また、大和証券SMBCが手がけた金融商品を日興コーディアルでも売れば、大和証券は割を食う。
 このため、三井住友にとっては「大和証券グループ本社と経営統合し、傘下会社を再編する」というのが大目標だ。傘下のSMBCフレンドと日興2証券の預かり資産の合計は約37兆円(08年12月末)で業界3位だが、2位の大和証券グループ本社が加われば77兆円に膨らみ、野村ホールディングス(58兆円)を引き離す圧倒的首位になる。
 しかし、大和は銀行主導の再編を嫌い、証券会社の独立性を重視する。両者の温度差は埋まらず、むしろ最近は大きくなっているのが実情だ。
 三井住友が日興買収に名乗りを上げてから、大和の幹部らは「真意を測りかねる。買収したら、非常にややこしくなる」と漏らしていた。三井住友の経営陣に度々、懸念を訴えたが、三井住友は買収に突き進み、「火に油を注ぐ」(関係者)展開になった。
 大和と日興は、営業現場で激しく争ってきた間柄だ。三井住友は「日興プラス大和で、野村を追おう」と説得するが、大和には「日興との協力には非常に困惑する」(中堅社員)という声が強い。
 大和証券SMBCをめぐっても、出資比率が4割の三井住友は「我々の分厚い顧客基盤で商売しているのに、もうけの配分が少ない」と比率引き上げを求めるが、大和は「証券会社のノウハウがあるからうまく機能する」と応じていない。隔たりは大きく、乗り越えるべき課題は多い。
 
三井住友・シティ提携へ 日興2証券の買収成立なら 2009年4月26日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0426/TKY200904250208.html
 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は、米金融大手シティグループと、日興コーディアル証券などの買収で本格的な交渉に入った。同時に、シティグループと国際的な法人向け分野で業務提携することも検討。早ければ5月中の合意を目指す。
 シティは、傘下の個人向けの日興コーディアルと日興シティグループ証券の大半をセットで売却する方針。三井住友と三菱UFJFGの事実上の一騎打ちになったが、20日の入札で三井住友が最も高い金額を示した。さらに、三菱UFJの証券子会社の顧客情報流出事件について、シティを実質管理下に置く米政府が問題視しているとされる。
 「シティが三井住友に正式な優先交渉権を与えたわけではない」(関係者)というが、事実上、交渉相手は三井住友に絞られ、すでに証券2社の買収交渉を開始。その中で、三井住友とシティ本体も業務提携を結ぶ方向だ。買収後に証券2社とシティの関係が切り離されると、2社の強みが損なわれるためで、提携で補う狙いがある。
 三井住友は、大和証券グループ本社との共同出資で法人向けの大和証券SMBCを運営するが、出資比率は4割で、海外とのパイプも元々弱い。日興2社の買収を通じ、証券部門を大幅に拡充。さらにシティとの提携で、法人向け海外案件の強化も探る。
 三井住友は、米金融大手ゴールドマン・サックスと長年の親密な関係にあるほか、昨年は英金融大手バークレイズに5億ポンド(約700億円)を出資した。シティの国際的な営業網も使えるようになれば、国際間の企業合併・買収の仲介や株式・債券の引き受けといった投資銀行部門を強くできるとみている。




 親会社であるシティグループが財務体質改善目的のために海外子会社の売却を望んだため、日本でも日興コーディアル証券と日興シティグループ証券の大半の部門が売却されることになりましたが、3大メガバンクが入札に参加した上で、三井住友銀行が優先交渉権を得たようです。
 とはいえ、三井住友銀行に次いで掲示した買収金額の大きかった三菱UFJとの金額の差は数百億円程度。
 シティは日興アセットマネジメントの売却も5月1日から始めるようですし、交渉次第では三菱UFJが逆転する可能性もまだまだありそうな気がします。(日興アセットマネジメントについては、グループに大和證券をもつ三井住友の関心はあまり高くなく、三菱UFJ側が日興アセットマネジメントも含めて買収金額を打ち出してくることで巻き返してくるのでは…という噂もあります)
 ただ、日興は元々三菱グループと仲がよかったのが、シティグループと提携することで、三菱との関係がやや悪化。その後三菱は、野村證券から当時準大手の筆頭だった国際証券(現三菱UFJ証券)を買収しているという経緯があるだけに、三菱と組むのは当の日興側が嫌がる可能性もありますし、国際証券を母体とした現在の三菱UFJ証券の職員とどちらが主導権を取るのか、どう人事を交流させていくのかという問題もありそう。(こちらは組む相手が三井住友銀行でも、大和證券との間に全く同じ問題が発生します。)
 そういう意味では最終的に、日興グループの各社がどこの傘下に入るかは、まだまだ一波乱も二波乱もありそうですし、まだまだ目が離せそうにありませんね…。

給付金ハガキ 中身丸見えで配達 岡山で苦情80件

2009-04-27 12:23:06 | Weblog
給付金ハガキ 中身丸見えで配達 岡山で苦情80件 2009年4月27日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0427/OSK200904270004.html
 岡山市が市民に発送した定額給付金の「給付決定通知書」のはがきの一部が、内部が見える状態で郵送されていたことがわかった。紙を張り合わせる圧着はがきを使用し、内部には受給者の氏名や振込先の口座番号などが印刷されていた。これまでに少なくとも約80件の苦情が寄せられているという。
 同市では給付金の申請手続きが完了した世帯を対象に今月20日ごろから給付決定通知書の送付を始め、24日には郵便局へ約5800通の配達を依頼した。通知書には定額給付金の受給者氏名と金額、振り込み予定日のほか、金融機関名と口座番号の一部が印刷されている。
 同市によると、25日午後から26日にかけて、「中身が見える状態で配達された」などの苦情や問い合わせが市や郵便局に相次いだ。中には、はがれた部分を郵便局側がセロハンテープで留めて届けたケースもあったという。
 内部の個人情報が見えないように接着する作業は同市職員が担当しており、市では機械で圧力をかける作業が不十分だったとみている。約5800通のうち未配達だった約3600通を急きょ回収したが、約2200通が未回収という。市は「個人情報が含まれる文書なのに慎重さが足りなかった。大変申し訳ない」と話し、苦情があった人には謝罪している。



 で、その定額給付金ですが、給付決定通知書の受給者氏名や支給金額、金融機関及び口座番号が丸見えの状態で配達されるトラブルが一部で発生しているようです。
 原因は「機械で圧力をかける作業が不十分」という実に単純な理由だったようですが、現にストーカーや泥棒が集合ポストから個人情報を盗み出すような時代で、名前はともかく口座番号まで丸見えというのはあまりにも問題があるように思います(住民の側が国保等の還付金を受け取るケースで、口座番号を記入した上で役所に送り返すような場合でも、専用シールを上から貼り付けるのが当たり前な時代ではないでしょうか)し、このようなミスは二度と勘弁してもらいたいところ。
 こういったケースの場合は、苦情があった人にだけ謝罪するのではなく、多少コスト高になっても対象市民全員に謝罪文を送るなり、市民広報等できっちり謝罪すべきではないでしょうか…。。
 個人情報を一番握っているお役所がこのようないい加減な個人情報管理を行なっているようでは、市民は安心できませんね…(溜息

DV夫への給付差し止め求め、新たに3人申し立て 横浜地裁

2009-04-27 11:52:11 | Weblog
DV夫への給付差し止め求め、新たに3人申し立て 横浜地裁 2009年4月27日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090427/trl0904271031000-n1.htm
 DV(ドメスティックバイオレンス)被害者の女性が、夫に世帯全員分の定額給付金を支給するのは不当として給付差し止めを求めている問題で、新たに3人の女性が27日、給付差し止めを求める仮処分申請を横浜地裁に申し立てた。
 弁護団によると、今回申し立てをしたのは神奈川県内に住民票や住所をおく女性3人。うち2人は子供1人分と合わせた3万2000円、残る女性は子供2人分と合わせた5万2000円分の給付差し止めを求めた。いずれの女性も夫から殴られたり、首を絞められるなどの激しい暴力を受けたとして別居している。
 定額給付金は今年2月1日時点の住民基本台帳を基に世帯主に世帯全員分を支給する。このため、居場所を知られることを恐れ、住民票を異動せずに別の場所で暮らすDV被害者は受け取ることができない。



 横浜市と川崎市の女性2人が、『(定額)給付金を受け取れないのは不当』として、両市に対して世帯主の夫への家族全員分の給付を差し止める仮処分申請を申し立てた というニュースを、つい先日のブログでも取り上げたばかりなのですが、新たに横浜地裁に3名のDV被害者がDV加害者である夫への定額給付金の差し止めを申し立てたようですね。
 まあ、自治体が住民基本台帳に基づく機械的な処理をしたがるのは、二重支給防止や事務作業の煩雑さもさながら、それ以上にDV夫との支給金額をめぐるトラブルに巻き込まれることを恐れているのだと思いますが、一体何のために定額給付金を支給するのか(定額給付金の当初の目的は生活支援だったはずです!!!)を考えれば、DV被害者の言い分は至極当然で、加えて『DV被害者は何も好き好んで住民票を移さないで逃げ回っているわけではない』という事情を斟酌すべきかと思います。
 もし(DV被害者やその子供を)本人確認を徹底させたいならば、DV被害者支援施設など県内で何箇所かを事前に指定した上で、DV被害者及びその子供が仮登録するような運用をしてもいい(二重支給防止のためのチェックは全国レベルで生年月日と氏名等をデーターベース化すれば、十分可能と思われます)わけですし、(私個人としては、定額給付金よりも食料品にかかる消費税を1年間凍結するなど、もっと簡便な減税手法の方が良かったのではないかと今でも思っているのですが)支給するならするで、もう少し生活弱者に配慮した支給方法にすべきだったのではないかと思います。

名古屋市長に河村氏 細川氏に23万票差で圧勝

2009-04-27 11:43:49 | Weblog
名古屋市長に河村氏 細川氏に23万票差で圧勝 2009年4月27日 中日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2009042690212927.html
 名古屋市長選は26日に投票、即日開票され、無所属新人の前衆院議員、河村たかし氏(60)=民主推薦=が、自民、公明支持で元中京大教授の細川昌彦氏(54)、共産推薦で愛知県商工団体連合会長の太田義郎氏(65)ら3氏を大差で破り、初当選した。主要政党の相乗りが崩れ、国政の2大政党が激突した選挙戦は、「市民税10%減税」など大胆な変革案を掲げた河村氏が独走。28年ぶりの「脱相乗り」体制での市長の座に就く。
 河村氏の得票数は51万4514票で、1977年に本山政雄氏が得た46万余票を超えて過去最高。得票率は58・56%となった。
 投票率は50・54%と、77年以来、32年ぶりに50%を超えた。過去2番目に低かった前回の27・5%を23・04ポイント上回った。
 当選した河村氏は「役人出身の市長が続いた市政を変えてくれという市民の期待を感じた。市民税減税を実現させ、政治を庶民に取り戻す」と語った。
 選挙戦は、松原武久市長が細川氏支持を鮮明にし、神田真秋愛知県知事も支援。現市政のあり方を継承するのか、抜本的に変えるのかが争点になった。
 河村氏は高い知名度で序盤から優位に立ち、「減税」や「市職員と市長の給与カット」などの具体的な改革案を分かりやすく訴えて支持を広げた。細川氏は河村氏の公約を「非現実的」と反論、経済活性化策を訴えたが、浸透しなかった。太田氏も福祉施策の充実を訴えたが、現市政への批判票の多くが河村氏に流れた。
 河村氏は27日に当選証書を受け取り、28日に初登庁する。市議会では河村氏を支える民主系が少数与党のため、議案が否決されるなど、波乱の展開も予想される。
 市長選は総選挙の前哨戦ともなり、政権奪取を狙う民主党は小沢一郎代表ら幹部が相次ぎ名古屋入り。西松建設の違法献金事件以降、千葉、秋田両知事選の連敗による党勢のかげりに一定の歯止めをかける形となった。

◆副市長に民間人
 初当選した河村たかし氏は26日、本紙の取材に応じ、副市長に民間の経済人を登用するとともに、専門家らによる市長直属の諮問会議を設置する考えを明らかにした。
 副市長は「市民に『いらっしゃいませ』と言える人を選びたい」とし、民間企業での経験があり、市民サービス精神を備えた人物を選ぶ方針を示した。
 諮問会議は「市長の戦略チーム」と位置づけ、市組織の外部に置く。マニフェスト作成にかかわった税制や地方自治などの専門家集団がメンバーで、中心的役割を果たしてきた後房雄・名古屋大教授(政治学)を事務局長に据える。小泉純一郎首相時代に活用された政府の「経済財政諮問会議」をモデルとしており、小泉元首相と同様、トップ主導の政策を進める狙いがある。
◆名古屋市長選開票結果
当 514514 河村たかし 無新
  282990 細川昌彦  無新
   73640 太田義郎  無新
    7335 黒田克明  無新

公約実現へ波高し 名古屋市長に当選した河村氏 2009年4月27日 中日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2009042690230256.html
 名古屋市長に初当選した河村たかしさんが「全国初」として掲げた最大の公約は、「市民税の10%減税」と「地域委員会の創設」だ。6月の市議会にも関連議案を提案したい考えだが、議会や市役所内で、こうした政策への反発も強く、船出早々に荒波に直面することになる。
 個人・法人市民税(2009年度見込み2355億円)の10%を減税する構想では、1人あたり年間1万5千円、法人は1社10万円程度、負担が軽くなる計算。消費の喚起に加え、「役所のうみをあぶり出す」狙いもある。ただ、もともと非課税の低所得者層に恩恵がなく、国や県の補助金を削られる可能性がある-と批判された。
 「地域委員会」は小中学校単位に、選挙で選ばれた数人に年数億円の予算や権限を委ねる。福祉や防犯、街づくりなどの使い道を決めるが、不正や不公平をどう防ぐか。市議会の存在意義も問われ、反発は根強い。
 市議会(定数75)の勢力は、推薦を受けた民主系が計28人と最大。だが、対立候補を立てた自民、公明、共産を合わせれば45人と過半数を上回る。民主系は少数与党となる上、民主内部でも離反の動きが出ている。
 「わしの政治の理想を貫くだけ。この1年が勝負」と河村さん。ただ、提案が否決を繰り返されれば公約実現は遠く、求心力が揺らぎかねない。




 で、その名古屋市長選ですが、名古屋市と言えば、人口225万人を抱える中部地方最大の政令指定都市で、与野党の代理戦争としても、この名古屋市長選は県知事選並みに随分注目されていたのですが、こちらは現職の松原武久氏が出馬を見送ったため、自民・公明が推す細川昌彦氏、民主が推す河村たかし氏、共産が推す太田義郎氏、登録制アルバイトの黒田克明氏による4新人の争いとなったのですが、確かに知名度の高い河村氏がやや有利なのかな…とは思っていましたが、予想以上の大差がつきましたね…(吃驚
 名古屋市長選挙は、もし河村氏が敗れれば小沢民主党首が代表辞任に追い込まれかねないという切羽詰った状態で行なわれたのですが、『市民税の10%減税』などを訴えた民主党系候補の河村たけし氏が514514票と過半数を超える(得票率58.56%)支持票を獲得し、『名古屋城本丸御殿の復元など市の4大プロジェクトの凍結、中止』などを訴えた自民・公明が推す細川昌彦氏(282990票)や、『環境関連の公共投資前倒しによる景気対策』などを訴えた共産が推す太田義郎氏(73640票)、黒田克明氏(7335票)を破り初当選しました。
 共同通信によれば、細川氏は公明党の支持層こそ81.3%を取り込んだものの、自民支持層では55.9%しか取り込めず、その一方で河村氏が自民支持層の41.4%の票を獲得したのに加えて、民主支持層は85.9%が河村氏を支持(細川氏支持は10.3%)したのは妥当としても、支持政党なしの方も63.0%が河村氏を支持(細川氏支持は24.5%)。
 世代別でも30歳以上の各年代で河村氏が60%前後の支持率を得て、20代でも河村氏支持が49.4%。やはり『市民税の10%減税』という実にわかりやすい公約が自民支持者や無党派層の心を掴んだのでしょうか…。
 とはいえ、名古屋市議会の勢力は民主党27人+民主党クラブ1に対して、自民23+公明14(他共産が8、市民ネットと社民が各1)。「地域委員会の創設」はともかく、「市民税の10%減税」は実際に税収が減るだけに、与党としてもそう簡単に飲める案でもないでしょうし、自民と公民を合わせれば過半数を占める議会で、どう政策を着実に実現していくのかは中々困難なものがあるでしょうし、それだけに河村新市長がどのような舵取りをしていくのかが、非常に注目されているように思います。

対決型で民主3勝1敗 ミニ統一選の一般市

2009-04-27 11:35:54 | Weblog
対決型で民主3勝1敗 ミニ統一選の一般市 2009年4月27日 共同通信
http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009042601000652.html
 自民、民主両党の対決型となった26日の真岡(栃木)、四万十(高知)両市長選は、真岡で自民県議らが推す新人が、四万十では民主、共産、社民各党が推薦する新人がそれぞれ当選した。いずれも任期満了に伴う選挙。
 この結果、首長選や議員選が相次いだ4月の「ミニ統一地方選」で「自・民対決型」の一般市長選は、ともに民主側が勝利した5日の小平(東京)、12日の由利本荘(秋田)と合わせて民主側の3勝1敗になった。
 12日の秋田県知事選では自民系候補が民主系候補に勝利したが、26日に行われた政令市の名古屋市長選で民主推薦の河村たかし氏が当選。民主は3月の千葉県知事選から続いた大型選挙での連敗を食い止めた。各地の地域事情が勝敗を左右した面が強いが、衆院選に向け各党の戦略に影響を与える可能性もある。
 このほか26日は任期満了などにより、8県8市で市長選が投開票された。足利(栃木)では、自民党を離党した渡辺喜美元行政改革担当相の支援を受けた新人が、自民、公明両党推薦の新人を破って初当選した。
 真岡は、地元の佐藤勉国家公安委員長(自民)が初当選した前副市長を、山岡賢次民主党国対委員長が党推薦候補をそれぞれ支援していた。

「ミニ統一地方選」合併市の現職、敗北相次ぐ 2009年4月27日 
読売 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090426-OYT1T00755.htm
朝日 http://www.asahi.com/politics/update/0427/TKY200904260158.html
 26日は、名古屋市はじめ11市で市長選の投開票が行われ、4月に地方選挙が集中する「ミニ統一地方選」が幕を閉じた。
 4月は秋田県知事選のほか、5県庁所在地(青森、秋田、富山、名古屋、松江)を含む80市で市長選が予定され、無投票を除く57市で選挙戦が行われた。
 市長選で目立ったのは、相次ぐ現職の敗北だ。現職が立候補して選挙戦になった39市中、17市で現職が敗れた。26日も新潟県十日町市、高知県四万十市の2市で現職が敗れた。12日は茨城県坂東市や島根県出雲市など9市で、19日にも宮城県石巻市、静岡県掛川市など6市で現職が敗れた。
 17市はいずれも05年に合併を経た新市だった。合併後の課題とされた郡部の振興が進まず、地域間でわだかまりが生じたケースも多く、合併後の市政運営の難しさをうかがわせた。
 次期衆院選を占う自民、民主の2大政党対決も注目を集めた。4月の市長選で、自民、民主両党が異なる候補を推薦した「与野党対決型」は東京都小平市長選と高知県四万十市長選の二つ。小平市長選は、民主、共産、社民各党が推薦の現職が自民推薦の新人を破り、四万十市長選では、民主、共産、社民各党推薦の新人が自民、公明両党推薦の現職を破った。
 推薦が双方に出ているわけではないが、実質的な支援を含めた与野党対決型の市長選は四つ。名古屋市長選など二つを民主が制し、栃木県真岡市長選など2市で自民が勝利した。さらに、26日の栃木県足利市長選では、渡辺喜美元行革相が支援した新人が自公両党が推薦した新人を破った。
 4月に選挙が集中したのは、2005年春、財政面の優遇措置を与えた旧合併特例法の期限切れを前に、「駆け込み」での市町村合併が相次いだため。合併後の新自治体で誕生した首長や議員が任期満了を迎えた。

有権者への直接説明ないと「小沢続投」難しい…鳩山幹事長 2009年4月27日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090426-OYT1T00563.htm
 民主党の鳩山幹事長は26日、松山市で記者会見し、小沢代表の資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件について「衆院選が近いので、小沢氏には地域で車座集会などをこなしてほしい。一切やらなければ、代表として選挙を戦えないことになる。代表として先頭を切って戦ってもらわなければいけない」と述べ、小沢氏が有権者に直接説明しなければ代表続投は難しいとの考えを示した。
 小沢氏は20日から地方行脚を再開したが、事件についての説明が不十分だとの批判が出ていることが念頭にあるとみられる。




 財政面の優遇措置を与えた旧合併特例法の期限切れの関係で、2005年の3~4月に合併が相次いだ影響もあり、先々週12日と先週の19日は自治体首長選挙のピークだったのですが、前日の26日も名古屋市など各地で選挙が行なわれましたので、何日かに分けてその結果を当ブログでもお送りしたいと思います。
 で、今回の与野党対決は、栃木県真岡市では、新人同士の対決で与党系候補が野党系候補を大差で破り初当選したものの、四万十市では、野党系候補が与党系の現職に敗れて1勝1敗。
 ちなみに、5日の小平市長選(http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/a3bb46fafd13b096c4395859bc2ef2c4)は、もともと保守色が強く、前回選挙で長年の保守市政を前回はじめて野党系の小林氏がひっくり返した地域で、今回は現職の小林正則氏が38776票を獲得し、与党推薦の坂井康宣氏(16584票)に2倍以上の大差をつけて勝利。12日の由利本荘市長選(http://blog.goo.ne.jp/ibarakiisuzu/e/9b4c76a301226e83d41c8401a7147e50)では、元県議会議員で前回選挙では705票の僅差で現職に敗れた長谷部氏が28146票を獲得し、新人で元市総務部長の渡部聖一氏(23777票)を破った選挙だったのですが、四万十市の市長選は、4年前の選挙でもライバル候補と134票差の大接戦でしたから、こちらは野党が勝利したというよりは、現職批判票をうまく野党系新人候補が取り込んだといったところでしょうか…。
 名古屋市長選も河村氏が予想外の大差で勝利しましたし、これで小沢民主代表への辞任要求は若干は弱まると思いますが、半年以内に行なわれることが確実な衆議院選挙への影響は、どのような形で出てくるのでしょうか…。
 自民党からすれば、名古屋でも勝利して、一気に解散というシナリオが閉ざされてしまいましたし、かといって同盟関係にある公明党との対立を避けるために東京都議選とは日程があまり近くならないタイミングで解散なり任期満了の選挙を行なわなければならないだけに、政局はますます混迷しそうな気がしますね。