昨日、病院に父を迎えに行った帰りの車の中で、
「わし、何か憑いてないか?」
「どうしたん?そんな風には見えんけど…。」
口ごもったように
「夢をみるんや、嫌な夢を。目が覚めるんや。やっぱあそこ良くないんと違うか?」
「いや、大丈夫よ。どんな夢?何時ごろ?」と聞くと、
「2時半だった。」
「起こせばいいのに…。」それ以上は言いたがらないのでそのままにしていた。
気になるので、今朝、ノワタリさんに連絡を取ると、夢の内容を確認するように言われた。
「最後の夢は、障子越しに女の親子の会話がひそひそと話しているので、内容も顔も分からないが、最後は心中したと言う。そしてそれ以前の2つの夢は殺されるんだ…。」と言う。話していく内に父も私と同じように若い頃、よく金縛りに会った事を話した。
「ひどい事件だからな~。」と、呟いた。
事件のあらましと父の夢の内容をノワタリさんに伝えた。
その事件と言うのは以前も書いたが父が、たぶん小学生の頃この場所に宿屋があり、おばあさんと婚約者のいる若い娘さんが住んでいたが、二人の男に乱暴されて殺害され、金品を奪われた後、放火されたと言う。
その話を、看護婦になって初仕事がこの検死だったという今は亡くなられた友達のお母さんから教えられた時は仰け反るほど驚いたが、それ以前にも数人の人が亡くなっている事を祈祷師から教えられ、お祓いはしていた。
しかし、一度や二度祓っただけでは清める事は出来ないとノワタリさんから言われ、数度、お手伝いして頂き、家と周囲を清めたが、住む以上覚悟を決め長期戦の覚悟で毎日弔っていた。
「夢…とは一概に言えませんね。お盆だから、知ってる人に供養して欲しいのでしらせたのでしょうね。3日間セイジを焚いてね。それとお花が瓶にあるのが見えるわ。」
「丁度よかったわ。榊と一緒に赤いすかしユリを買ってきましたから。」
「でも、寒気はありませんからもう大丈夫ですよ。」
「でも、妹が『なんでそんな恐ろしい土地買ったのかしら?』と言ったけど、始めは材木置き場にするつもりで買ったそうです。祖父はそれまでの土地のそんな因縁って知りませんし、鉄筋の建物を建てたから、あちらの動きが活発になったそうですけど、一つ間違えばヤバイと言うこともありましたけど、まぁ~、私達そんな危ない目に遭わなかったから…。」
「いい人に買ってもらったんですよ。浄化されてますし…。」と言われたが、周囲のおうちは考えれば、その家の因縁と言えば、それまでだが、普通ではない。
私は、15日に出来なかったあちこちの神棚の掃除と亡くなられた方達を祀っている棚を掃除してたっぷりの水とユリの花を飾ったが、3日間セイジをいぶす事となった。
これもお導きがあればこそと、感謝である。