この処週末はバテバテで近くの温泉へ通っている。先週末も2種類のサウナに1時間その後露天風呂に本を持ち込みのんびり浸かった後、休息室でちょっと休むつもりが1時間も寝込んでしまった。
父の病状はと言うと、逆流性食道炎はよくなり、「オヴェ~」と喉の奥から吹き上げてくることもなくなり、9時頃休んで11時過ぎに起きると言うこともなくなり、朝方4時くらいまで休んでいる。
しかし、相変わらず食べることが出来ずにいるのでひどく痩せてフラフラして歩くのも心もとない。
まるで忍たま乱太郎の名前は知らないが「ふら~り」と言いながらまともに立っている事の出来ないひどく頬のそげた痩せた先生みたいである。
シャワーを使えば、戸を開けっ放しなのでバスマットも床もビショビショで、注意すると「転んでガラス戸に頭をぶつけると怪我をする。」と言い、トイレは便座を上げずに小水をし、時々濡れているので、これは便座を上げるようにしたが、こちらもほとほと疲れてくる。
おまけに体力がないので寒がり、厚着をしすぎて今度は湿疹がでて痒くて弱っている。私たちは「それはあせもだから…。」と言って朝晩風呂上がりに薬を塗りこんだが、父は半信半疑で皮膚科へ行った。
すると、医者の見立ては点滴や薬のせいかもしれないと言い、5日間薬も点滴もストップして見合わせるように言われた。多分、厚着をしたことを言わなかったのであろう。
しかし、食事をとらない人間に点滴も止めるという事は無理である。その事を、父に言うが医者の言うことは聞いても私達の言うことは聞かないので栄養補助食品とゼリーなどで過ごし、とうとう日曜日横になったままで過ごした。
妹に話すと、「本人が分からないとだめよ。」と言い、母は父に生きる望みを捨てたのかどうか確認すると、「まだ死にたくない。」との返答だった。
先週のNHKの朝の健康ライフで「癌患者の栄養管理」というテーマで神奈川の癌センターの医師が話しているのをPCで聞かせた。
やはり、口から取り小腸で吸収するのが一番良いという事であった。
寝て過ごしたため、今朝はバスタブから足を上げて一人で出ることもできず、散歩もいつもの半分も歩くことが出来なかった。
今朝、昨日お姉さんの家で聞かされたチエさんがとても参考になる話を聞かせてくれた。
今年の夏、ご主人が入院されている時、お姉さんのご主人も肺癌で手術をされた。昨年、病院で経過を診ましょうと言われたのが、今年は手遅れと言われ、慌てて癌センターに駆け込んだところ、どうにか手術が出来た。
しかし、よほどきつかったらしくその間の記憶が欠落しているという。退院した後、地元の病院に1か月入院されたが、恐ろしく入院費が高かったのを覚えている。
そこで2か月間食事を取らなかったので喉の筋肉が退化して飲み込むことが出来なくなり父と同様に食べる事が出来なくなっていたのを、流動食から普通食を食べられるようにすることだったという。
少しの量を30回ほど噛み、誤飲しないよう指導し、どこで見ているのか分からないが食事のとり方を見張り、普通に出来ると退院できるそうだ。
その話から、飲み込むことが出来ない為 口の中にだ液が溜まったり、肛門の筋力も弱り、おならのつもりが便まで出てしまう訳も理解出来たが、誰よりも父が今日はひどく体力が落ちているので実感したであろうと思う。
体も頭も使わなければ、退化するという事か!
「じゃあ、そこに入院して指導してもらおうかしら。」と言いうと、
「だめ!ひどいのよ。自殺願望者とやーさんが相部屋で、本人は普通じゃないから分からなかったんだけど、姉さんは何度も部屋を替えて欲しいと言ったそうだけど、その自殺願望者は自殺するし…、兄さんがやっとよくなってから気づいてびっくりしたらしいのよ。」と言う。いったいどう言い組み合わせであろう。
父はチエさんにも諭され、今夜は茶碗蒸しをやっと平らげる事が出来た。
しかし、父への脅し文句に「○○病院へ入れるぞ」と言おうかとチエさんと笑った。
先日皮膚科の帰り道、父はピーナッツを2袋買っていた。瓢箪から駒で、昨晩こっそり食べていると、全部食べてしまいそうなのでそれを1粒ずつ噛みしめていると、だ液と交りとても甘く感じた。沢山口の中に頬張るとその甘さは感じない事に気付いた。
そこで父に1粒ずつ30回噛んで筋力をつける事を勧めた。