昆虫はもっとすごい (光文社新書) 丸山 宗利 (著), 養老 孟司 (著), 中瀬 悠太 (著)
人間を中心に考えると自分たちが地上を支配していると思ってしまいがちですが地球の歴史から見れば人間は遥かに新参者。アリと共生する昆虫が専門の人気学者・丸山先生の「昆虫はすごい」の第2弾の本で今回は、解剖学者ながら無類の虫好きでお馴染み養老さん、生態が謎だらけの寄生虫(ネジレバネ)研究者・中瀬さんの“虫屋”トリオが語る昆虫の魅力です。 昆虫の世界は人間の世界で行われていることはほぼ行われている…といっても良いほどの進化(深化)を遂げてきているのが虫の世界なのだと思わせてくれる内容。
アリの匂いや動きを真似て巣に潜り込むハネカクシ
交尾のためにわずか数十分の命を懸ける雄と寄生先から一生外に出ない雌の生態を持つネジレバネ
何の意味や役割があるのか全く分からない奇妙キテレツな形をした同一種としては超多彩な形態を持つツノゼミ
など。
なかなか興味深かったのがI企業でも昆虫など生態学者を活用するという動きがあるということと(日本では聞いたことないですが)またトンボの羽など工業デザインに生かすような動きもあります。
人間は進化の最先端にいると思ってしまいがちですがこれら虫の生態を見ていると「世の中の答えは一つではないし、見ている世界も一つではない」ということ。人間の側からそれを認識するのは簡単ではないですがまだまだ無死から学ぶことは多々ありそうです。
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