Takekida's log

千里の道も一歩から

走る理由

2011-02-11 20:53:25 | Books
祝日ですが全国的に天気が悪く名古屋も午前中は雪。3連休の予定は特に無く映画に行こうかと思っているぐらいです。明日もあまり天気は芳しく無さそう。

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)
村上 春樹
文藝春秋


文庫本になっていたので再び読んでみました。作家というのはやや不健康そうなイメージもあったりするわけですが村上春樹さんはまったく正反対でストイックなランナー時々トライアスリートです。エッセイなのですが作家にとって走るとは何なのかという哲学が語られている本です。

村上さんはなぜ走るというものに取り組むかということについて「不健康なものを扱うには体は健康でなくてはいけない」という話をしています。"健全な肉体に狂気は宿る"ではないですが肉体と脳は一対一で対応するものなので体の感覚が脳にも影響を与えるということを示しているのかと。
また走ることは基本的には自分と向き合うこと。小説を書くことと相似の関係にあるということもあるのかもしれません。

自分は何で走っているかというとあまりこれといった理由はありません。多くのランナーの人もそうなのではないのかとは思いますが自分の好きなことをするのにあまり理由を考えられる人はいないのではないかと。もちろん表面上は健康のためとか大会があるからとかダイエットのためとかあるのでしょうがなぜ走ることでなくてはいけないのかを明確にしようとすると難しいように思います。であるからしてなかなか走ることが好きな人でないと理解は出来ないことかと。
 あえて言うとすれば自分にとっては自分の力の限界を知って戒める一つの手段、ハングリーでいるための一つの手段です。 世の中に死を脅かすほどの危険がなくなり冒険をしなくともなんとなく生きていけるようになりましたがそれに甘んじたくないという心がどこかにあるのかと思います。実際の生活としてそこまでハングリーには慣れていないのでその代償なのでしょうか?
あとは走ること自分の力の限界を知ることは自分の力で出来ることがいかに小さいかを知ること、おごらず謙虚な気持ちになれる助けになっているように感じますが… 客観的に見て謙虚な態度が出来ていないので精進が足りないということとします。

ともあれ自分が打ち込めるものをいくつか持っていくおくことは精神衛生上良いというのは確信しているので病気にでもならない限り、誰がなんと言おうとこれまでもそしてこれからも走り続けることはやめないと思います。
 
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2 Comments

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Unknown (せと)
2011-02-12 22:01:47
歌人の俵万智さんの言葉で、好きな言葉があります。

なんてことない毎日のなかから、一首でもいい歌をつくっていきたい。
それはすなわち、一所懸命生きていきたいということだ。
生きることがうたうことだから。
うたうことが生きることだから。
(『サラダ記念日』より)

自分にとって核になることの中には、やることに理由なんかなく、生きることそのものだということもある。
と、改めて感じました。
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Unknown (たけきだ)
2011-02-12 23:44:44
素敵な言葉をありがとうございます。
走ることというのはよく人生にもたとえられたりしますがまさにそういうものなのかと思います。 
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