Takekida's log

千里の道も一歩から

テクロジー拡張の世紀

2019-09-01 21:20:14 | What`s new ?
拡張の世紀 単行本 – 2018/3/30 ブレット キング  (著), 上野 博 (翻訳)
 技術がどのように世界を変えていくのか、その可能性をTech界のグル と言われるブレット・キング が予測した本。この人自体は金融が専門ですので投資といった視点になるわけですがある意味投資的にはどこがおいしそう(に見えているか?)に注目した本だともいうことが言えます。分野としてはヒト型ロボット、寿命延長、ゲノム編集、ブロックチェーン、空飛ぶクルマ、3Dプリント、スマートシティ、AR・VR など今きらめくカテゴリーが並んでいます。雑多にどのように技術を生かしていくかという大粋なポイントはこの本のタイトルにもある「拡張」ということです。AIなどは人間との対立軸で描かれることも多いですがそうではなくあくまで人間の能力を拡張するために技術があるというのが筆者の見方。プライバシーなどネガティブな面はさておき楽観主義的に予想した未来図ということになるのでしょう。ただ本書でも指摘されているのが技術というものの進化は止められようにも止められないこと。人間が自らを「拡張」しようとするというのはもはや性のようなものなのだと思います。 今までの第1次ー3次産業革命のときにを例にとってみえれば否定的な見方があったにせよ結局は技術を使っていく道をとってきたのが人間なわけでそのころとは少し状況は違うにせよその歴史から考えれば便利な方向に進んでいく道が避けられないのは致し方ないもののように思います。
 本書で取り上げられている中で最も賛否両論となりそうなのが「身体拡張」の分野。義肢義足が通常の人間の機能以上の能力を持つようになった場合(実際に義肢で能力を上げた登山家などの例も…)逆の規制があるべきなのかどうか?アニメ映画「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」では、身体パーツの人工物への置換が「義体化」として描かれてい ますがそんなことを積極的に起こしてしまうのではというような恐れもあり。そうでなくともDNA治療、遺伝子治療(遺伝子のエラーを修復するとともに、病気、欠乏症、遺伝性疾患 を治癒可能になるはず)がどこまで許されるべきなのかというのも考えてはいけなくなるでしょう。 身体の改造と言ってしまうとすこし違和感ありますが「拡張」ということであればスマホを使うというのも頭の能力の拡張のなわけで・・・今後生体に埋め込まれていく可能性のあるデバイスのことを考えると境目が流動的になってくるのかなとは思います。 
 ともあれ巨大な軋轢や抵抗とダークサイドも存在するのが技術の世界。しかし変化が避けられない道であるなら、私たちに問われるのは、いかにそれに前向きに付き合っていくか 進化内容には思います。自分が生きている間にどのような変化を見ることになるか?楽しみにしていこうと思います。
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