幸福維新の志士となれ <幸福の科学>

国難打破から、いざ、未来創造へ

国基研シンポジウムに参加してきました

2010年06月04日 | 国際情勢
今日は、国家基本問題研究所(理事長:櫻井よしこ)主催のシンポジウムへ行って来ました。


インド洋の覇権争いー21世紀の大戦略と日米同盟

公式HP→こちら

【基調講演・パネリスト】
ブラフマ・チェラニー    インド政策研究センター教授
マイケル・ピルズベリー  米国防総省顧問
楊明傑            中国現代国際関係研究院副院長
長島昭久          防衛大臣政務官

【コメンテーター】
田久保忠衛         国家基本問題研究所副理事長

【モデレーター】
櫻井よしこ         国家基本問題研究所理事長

日時:2010年06月04日 (金) 10:00~18:00
場所:早稲田大学・国際会議場(井深大記念ホール)

◆ ◆ ◆

全体を通して受けた印象ですが、
アメリカはもしかして、もう台湾防衛から、本当に手を引くつもりなのではないか?
すでに手を引き始めているような感じがしました。

米国代表は、国防省顧問のマイケル・ビルズベリー氏。
中国艦隊が沖縄近海を航行した件や、尖閣諸島・台湾近海で活動を活発化させている件について、
「アメリカにとっては、それほどの危機ではない。アメリカは楽観視している」
とはっきり述べたのです。

先日、「チャーチルの霊言」でチャーチルは
「アメリカにとっては東シナ海有事は危機ではない」と言っていましたが、
そのとおりの内容でした。


すぐさま、インド代表のチェラニー氏が
「アメリカにとっては脅威ではないということで、インドや日本を含む当事国にとっては
 中国のこのような行動は脅威である」
と発言していました。

先日、このブログでも採り上げたように、
アメリカは、中国による台湾併呑も、沖縄近海での中国艦隊の演習も、
事前に打診されており黙認しているという説もあります。
その話を裏付けるような内容のシンポジウムでした。

中国代表の楊明傑氏に対しては、櫻井よしこ氏や田久保氏が
「中国の軍拡の目的は何だ?」と聞いても、のらりくらりと
中国共産党の公式見解に沿った模範的なコメントに終始していました。

<中国代表のコメント>

中国は、実は非常に開かれた国であり、透明性の高い国。
中国が軍備拡張しているのは、自国の国民を護るため。

具体的に想定しているのは、台湾の危機。
台湾で独立の動きがある。これまでにも小さな危機が何回もあった。
それに備えて、準備が必要。
台湾は小国であり、もちろん軍事大国である中国が勝つことは間違いないが、
台湾危機の際には日本などの周辺諸国にも動きがあるかもしれない。
中国はそれに備えている。
皆さんは中国を脅威だとおっしゃるが、中国の軍備はそんな最先端ではないですよ。
ミサイルはばかでかいだけで、精度はまだまだです。
兵器は旧式だし、軍事技術はそんなに進んでいない。
人民解放軍の給与は、1980年代のアメリカ人の娘さんと同じぐらいしかないんですよ。


<インド代表のコメント>

中国は物理的には確かに変化した。近代的なビル、町のようす、経済発展。
中国の人々の望みも変化した。
しかし、社会システムは、より抑圧的になっているのではないか。
ネットの検閲、報道規制。

外に向かってはオープンになったかもしれないが、政治指導者はどうだろうか。
中国の内部に向かっては、さらに抑圧的になっている。
中国人民は、思ったことをもっと口にしたがっている。

中国は一体どちらへ向かいたいのか。

モルジブ大統領は、「モルジブを中国海軍にリースしてくれないか」という打診を、中国政府から受けたと話していた。
セーシェルやマダガスカルでも同じような話を聞いた。
中国からはるか離れた遠い島嶼にまで、なぜ領土を拡張しようとするのか。


<アメリカ代表のコメント>

日本は集団的自衛権を発揮できない。軍事的には何も動けない。
日本という国は、確かに重要なパートナーではあるが、
軍事面での制約があるために、どうしても米中関係(G2)のほうが重要になってしまうのは
致し方ない。
G2ということは、つまり米国は中国の軍事を支援しなくてはならなくなるということだ。

平和的に中国が台湾へ来ても、
米国にとっては問題ではない。
アメリカ人は米中関係については、楽観的だ。

<田久保さんコメント>
G2になってしまった原因の半分は、日本にある。
日本の不戦主義が原因。
一国だけで不戦主義でやっていけるわけがない。
不戦主義を脅かそうとする国があれば、立ち上がらねばならない。


<櫻井よしこさんコメント>

中国は確かに変化してきているが、
中国共産党の意思は変わっていないのではないか。
中国は、東シナ海は全部自国の海だと主張している。
尖閣諸島は、沖縄県に属する島として米国が統治し、
沖縄返還と同時に日本に返還された島である。

ところが、1969年、中東に匹敵する海底資源が尖閣諸島で発見された途端に、
中国は「これは中国の領土だ」と宣言した。
中国は協議のテーブルにはのるが、協議は一向に進展しない。
だらだらと時間稼ぎをして、ある日突然やぐらを立てたり、実効支配をする。

こういう中国の態度を、私たちは脅威と感じているのだ。





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