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忠富士の血統、全国ブランド牛に…畜産業界動揺

2010年05月22日 | 口蹄疫
読売新聞 5/22より)

「至宝」の種牛がついえてしまうのか――。口蹄疫(こうていえき)が蔓延(まんえん)する宮崎県で22日、主力級種牛の「忠富士(ただふじ)」に感染が確認され、残る5頭についても感染の可能性が出てきた。

 宮崎生まれの子牛は、各地でブランド牛として大切に育てられており、恐れていた「種牛感染」の事態に、全国の畜産業界では「ダメージは計り知れない」と動揺が広がっている。

 「40年にわたって苦労してきた先輩たちに申し訳ない」

 22日午前2時半から宮崎県庁で開かれた緊急記者会見で、県農政水産部の高島俊一部長らは唇をかんだ。

 感染した忠富士は、子牛の肉質や発育が特に良く、繁殖農家の間では、避難した種牛6頭の中で一番人気だったという。

 JA宮崎中央会(宮崎市)の羽田正治会長(72)は、「このままでは宮崎の畜産がなくなってしまうかもしれない。1頭でも2頭でも残してほしい」と沈痛な声を出した。

 忠富士と一緒に避難していた種牛「安重守(やすしげもり)」を育てた小林市の仮屋重典さん(81)は、「避難させた時点で90%ぐらいは絶望でした。夢を見て育ててきたが、私の手の届かないところにいるのだから、誰を責めるわけにもいかん」と半ばあきらめた口調で話した。

 6頭の精液を使って生まれた子牛の多くは県外業者に供給され、「松阪牛」や「信州和牛」など有名ブランド牛として肥育される。

 その中の一つ、「佐賀牛」ブランドを持つ佐賀県。肉用牛の約15%を宮崎県から仕入れており、農協関係者は「宮崎の子牛は肉質が良く、仕入れた肥育農家は飼料の割合を工夫するなど、独自のノウハウも蓄積してきた。他産地から仕入れるにしても一からやり直しで、農家のダメージは大きい」と動揺を隠せない。佐賀県唐津市の肥育農家宮崎卓さん(64)は、「優良な種牛が途絶えれば、佐賀にとっても大きな痛手で、佐賀牛のブランドを守るためには宮崎以外の子牛を探すしかない」と語る。

 また、「松阪牛」の地元・三重県の「瀬古食品」では、飼育する500頭のうち半数以上が忠富士の血統という。瀬古清史社長(61)は「忠富士の子は丈夫で育てやすく、サシが入りやすい肉質が特徴だったのに」と肩を落とす。さらに、飼育する長野県の「木曽牛」の親牛7頭のうち、3頭が宮崎産という林司農夫さん(68)は、「宮崎牛の危機。子牛や精液の価格が高騰し、農家の混乱は避けられない」と心配する。

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