現在、河出書房新社から池澤夏樹さんの選による日本文学全集が刊行されています。
出版業界の不況下に文学全集を出版するという河出書房新社の野心がすばらしい!
このシリーズ、月に1巻のペースで出版されています。
私は少しでも河出書房新社の野心を応援しようと(もちろん池澤さんのセレクトも興味深い)、
先月『吉田健一』を買ってきました。
英文学者で小説家の吉田健一さんが文学全集に入ったのは、今回が初めてではないでしょうか。
私は、小説を通して「生きる喜び」を語る吉田さんの文章がとても好きです。
吉田さんは、日本近代文学の私小説や虚無感、生きることへの拒否といった内容を否定しています。
また、小説の背後に何かを探そうとすることにも疑問を投げかけます。
純粋に小説を楽しめばいいのだと。
そうしたことを書いた「文学の楽しみ」は、何度も読み返すほど楽しい。
さて、吉田さんといえば、その独特の文体が特徴です。
文章がずらりと長く、まわりくどい感じ…でも、ずっと読んでいると、親しみを感じてきて、
自分の書く文章もなぜか吉田さん風になってくる、という不思議な文体です(笑)
読めば読むほど味わいのある小説家。
文体は慣れるまで大変ですが、おススメの1冊です。
出版業界の不況下に文学全集を出版するという河出書房新社の野心がすばらしい!
このシリーズ、月に1巻のペースで出版されています。
私は少しでも河出書房新社の野心を応援しようと(もちろん池澤さんのセレクトも興味深い)、
先月『吉田健一』を買ってきました。
英文学者で小説家の吉田健一さんが文学全集に入ったのは、今回が初めてではないでしょうか。
私は、小説を通して「生きる喜び」を語る吉田さんの文章がとても好きです。
吉田さんは、日本近代文学の私小説や虚無感、生きることへの拒否といった内容を否定しています。
また、小説の背後に何かを探そうとすることにも疑問を投げかけます。
純粋に小説を楽しめばいいのだと。
そうしたことを書いた「文学の楽しみ」は、何度も読み返すほど楽しい。
さて、吉田さんといえば、その独特の文体が特徴です。
文章がずらりと長く、まわりくどい感じ…でも、ずっと読んでいると、親しみを感じてきて、
自分の書く文章もなぜか吉田さん風になってくる、という不思議な文体です(笑)
読めば読むほど味わいのある小説家。
文体は慣れるまで大変ですが、おススメの1冊です。