『和久傳の森』は料亭を中心に展開する和久傳グループが2017年に新たに建設した美術館とレストランだが、その隣には和久傳の惣菜工場というか工房がある。
左手を見ると『wakuden MORI』と名付けられた可愛いレストランがある。中に入ると安野光雅の絵本や和久傳の惣菜など扱う売店、奥はレストランになっていて、すでにオープンしている。早起きしたので腹も減り、すぐに席に着く。
料理はコース料理やとろろレンコンうどん、かき揚げ丼などもあるが、私は数量限定の『丹後の野菜とイサキの黒ずし』、相方は『牛肉と丹波野菜の小鍋仕立て』をチョイス。さらに名物和三盆山椒ソーダも注文した。
まずは山椒ソーダが到着。緑色の山椒の実がたくさん沈み、やや茶色いソーダだが、飲むと爽やかな山椒の香がする。少し太いストローで山椒を押しつぶすと山椒の匂いが強くなる。甘味控えめだが、山椒好きには堪らない、ただ、山椒がストローの中に時折詰まるのは困ったものだが。
相方の小鍋仕立てから到着。すき焼き風のよい香り、汁にとろみがついていて味付けは濃くもなく薄くもない。もちろん、熱々を提供、相方曰く、とにかく根菜やキノコが美味いという。一口貰うが出汁の味がさすが。
私の黒ずしも酢飯の上に酢締めのイサキ、茗荷、カブ、椎茸などが乗っている。店の人に調味料で味を変えるのもいいと言われ、山椒醤油を少し垂らすとこの味が堪らない。
塩辛さが少ない醤油や5色の塩など楽しみながらあっという間に完食。勿論、料亭の和久傳に比べればはるかにリーズナブルである。
お隣の『森の中の家 安野光雅館』には安野光雅氏の作品展の会場となっていて凝った設計は安藤忠雄氏。入場料を払い入る。人も少なく、我々も含め4人ほど、企画展の『不思議な絵本』を開催中。
エッシャーの騙し絵のような不思議な絵を鑑賞、1階には氏のヨーロッパの風景を細かく描いた作品が並んでいてゆったりした気分になることができた。(以下、次回)