
『都会の小さな町散歩』その11。渋谷編②、緩やかな坂を登って、信号を越したあたりから高級マンションが増えてきて道も少し広くなる。道の左は猿楽町、右は桜丘町なのだが、これが左は鉢山町、右は南平台町に変わる。


左側に『鉢山町1』の電信柱の表示、さらにその奥に『渋谷区鉢山町4』の住居表示板を発見。1番地のあるところには洒落たレストランがある。

僅かに引き返し、左に曲がり、坂を上がる。かつて東京の高級住宅地にたくさんあった『秀和レジデンス』の青い瓦が見えてくる。かなり古い建物だろうが、よく手入れされていて古さを感じない。


その先に胸像が二つ並ぶビルを発見、よく見ると東急株式会社とある。胸像は後藤慶太氏と後藤昇氏、2人は創業一族ではないが、東急をここまで大きくした最大の功労者なのであろう。

フィリピン大使館の先の道を歩くと高級住宅地となるが、その中でもひときわ大きいのが三木武夫邸。


三木元首相は田中角栄が金権政治として批判を受け、退陣した後継として『クリーン三木』を標榜、1974年12月に首相となった。1976年12月まで2年間、ロッキード事件の渦中で日本の舵取りを行った。この邸宅は三木武夫記念館としてかつて公開されたこともある。

玉川通りまで出て渋谷駅方向に歩く。山手線のガード近くが『桜丘町1番地』であるが、大規模な再開発工事中であり、外から見るしかなかった。


因みに渋谷区にある『丁目』のつかない町は渋谷周辺は円山町、宇田川町、神泉町の3つ、ほかには元代々木町、代々木神園町などである。