阪神タイガースの超改革の中で、小生が気になっているのが、ベテラン勢、特に鳥谷敬選手の調子である。彼はその打撃、守備とも定評があり、ゴールデングラブ賞4回、ベストナイン6回にも輝いた名選手が苦しんでいる。
鳥谷敬選手は2002年に早稲田大学を卒業後、ドラフト1位で阪神に入団、翌年からショートのレギュラーポジションを取り、10年以上その地位を守ってきた。
元々阪神タイガースのショートのポジションを見ると、古くは吉田義男(1953~1966)、藤田平(1967~1977)、真弓明信(1979~1982)、平田勝男(1983~1987)、和田豊(1988~1991、92年からは3塁手)、久慈照嘉(1992~1997)と素晴らしい選手が多い。
鳥谷敬選手もその後継者であることは間違いないのだが、2016年はどうも成績は振るわない。まず、打撃だが、現在こそ.248まで回復したが、一時は1割台と低迷。もちろん、ヒット数や出塁率も気になるが、小生が気にしているのは三振数が31、47試合終了後なので1試合平均0.65で2015年の0.53、2014年は0.55と比較すると多い。さらに気になるのが、併殺打の多さ。2015年はシーズン通して8個だったのが、すでに今年は8個、だから、調子の悪さが際立つのである。
守備も失策は2014年度で5個、2015年度で14個しかなかったにもかかわらず今年は既に6個。それも内野フライの捕球時に足がもつれたり、追いそこなったりと従来なかった質の失策が目立つ。
彼の視力のことは何回も報道されており、補正に慣れていないなどの問題があるのかもしれないが。ともかく、福留や西岡同様に阪神タイガースはベテランの活躍なくして優勝を狙えることはありえない。不調の原因の究明に全力を挙げることは当たり前だが、もう一度原点に帰り、自らの姿を見直し、かつての勇姿に戻ることを是非望みたい。頑張れ鳥谷敬、小生にはこれしか言えないが。