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『改めて漢字を知る』シリーズ その5。漢字は表意文字というが、時に副産物を作る。例えば、海外の国や都市を漢字で表記する際には本来漢字は表音文字の役割しか果たさないような気がするが、そうばかりではなく、意味を訳して使うものがある。
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例えば西アフリカにある『コートジボワール』これはフランス語で『象牙海岸』(英語ではアイボリーコースト)の意味だが、日本では長く『象牙海岸』が正式な国名であった。また、シエラレオネの日本語表記では『獅子山』だが、これはシエラレオネはスペイン語の『獅子の山』から来ているからである。
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しかし、その他の外国を表す漢字は殆どが単なる当て字である。例えば『印度』のように『インド』に音を当てた国名が多い。同例としては『イラン(伊蘭)』、『タイ(泰国)』、『イタリア(伊太利)』、『ドイツ(独逸)』、『カナダ(加奈陀)』、『チリ(智利)』がある。
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ただ、とても当て字が読めない、または実際の音と違うケース、例えば『白耳義』をベルギーなんて、『ギー』の部分しか読めない。『葡萄牙』がポルトガル、『墨西哥』がメキシコ、『濠太刺利』がオーストラリアなどは漢字の読みからは全く想像できない。実はそのまま読めない理由は殆ど中国と同じ当て字を使っているからかもしれない。
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しかし、全てが日本と中国が同じではない。アメリカは『美国』に対し日本は『米国』である。ブラジルも中国は『巴西』に対し日本は『伯刺西爾』である。(アメリカは亜米利加、ブラジルは伯刺西爾だから、何とか読める。)
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いずれにしてもよく使われる国の漢字表記がその国のイメージを作っている気がするのが面白い。