小夜(さよ)
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夜中に目を覚ますと
遠くで鳥の鳴き声
え?夜でも鳥がなくの
どうやらナイチンゲールという鳥らしい
しばらく耳で鳴き声を追っているうちに
ますます目がさえてきてしまった
CDをかけて
気持ちを落ち着かす
わけもなく目がさめた時間をもてあます
優しい寝息の君たちを見て
幸せなんだからと・・
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小夜(さよ)の「さ」は
小さいものを愛でるときに使われる接頭語
小夜は「ささやかな夜」という感じでしょうか
夜に吹く風は「小夜風(さよかぜ)」
夜に降る雨は「小夜時雨(さよしぐれ)」
夜鳴くカラスは「小夜烏(さよがらす)」
なんだかとてもロマンティックな響きに変わりますよね
小夜蒲団(さよぶとん)小夜枕(さよまくら)
これも普段使い慣れた寝具が
とても優雅なものに感じられますね
夜中に目が覚めれば
「小夜の寝覚め」
そして
一晩中は
「小夜すがら」ということに
そうそう~
夜、恋人の窓辺で奏でられたセレナーデは
小夜曲といいます
夜美しい声で鳴く鳥
ナイチンゲールを「小夜鳴き鳥」といいます
この「さ」という接頭語は
日中には使いませんので
夜には特別な思い入れがあったのでしょうね
どこかの大臣が美しい国・・云々とおっしゃいましたが
日本には素敵な素敵な美しい言葉が沢山あります
その美しい言葉が・・短かったり、使い方間違ってたり
美しいものをわざわざ汚く使ったり、悲しい現実であふれています
一人でも多くの人たちが・・日本の美しい言葉を伝承し、
次の世代に広めてほしいものです
独特のひびきがありますね~
とても深い意味がある言葉だったんですね
小夜布団、小夜枕すごくすてきです
なんだか今日はゆっくり眠れそう(笑)