その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

週末コラム 12

2013年01月12日 | Weblog

 

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週末コラム 12

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 元旦を「大正月」というのに対して

1月15日を「小正月」とか「望正月」と呼びます

全国各地で見られる行事は、農村ほどその傾向が強く

つい最近までは大正月よりも小正月のほうが盛んな地域もありました

小正月は年が明けて最初の満月の日でもあります

望正月とは望月(もちづき)のことで

昔の暦は満月から満月までを一カ月としていましたから

小正月の方が本当の年の初めだったわけです

元旦に飾られた門松は、関東では7日に取り外されますが

関西では15日になります

その代わり、小正月には「餅花」や「繭玉」が飾られて

彩りを添えられます

大正月の間は何かと忙しかった女性たちも

小正月のころにはやっと静かな毎日が戻るので

俗に女正月とも呼ばれています

「松とりて世ごころ楽し小正月」 几董

かつては小正月を待ち焦がれたのは、奉公などで

生家を離れたいた子供たちでした

1月16日から「藪入(やぶいり)」といって

一晩か二晩旧家を貰って親のもとに帰ることが許されました

正月も奉公先で過ごした子供にとって、久しぶりの親です

親にしてみても、家族そろって顔を合わせるのですから

こんなうれしいことはありません

そういう習慣があったからこそ

小正月は家族水入らずで楽しむことができたのです

しかし、最近は全く忘れられた家族水入らずの正月

なくしたいことと残したいことが重なりますね

「藪入の母の焚く炉の煙たさよ」 高野素十

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6 コメント

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Unknown (りえ)
2013-01-12 16:58:02
小正月というのは
奉公に出た子供がやっと実家に戻れるという
楽しいような可哀想な正月なんですね。

小正月が終わるとまた奉公先で暮す。

今の娘たち見てると 仕事行って
ご飯もお洗濯もぜ~んぶお母さんにしてもらって
苦労がないような気がします。

あ・・・私もそうだったかしら^^;
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Unknown (otome )
2013-01-12 17:18:27
私の実家でも紅白のまゆ玉を作って枝に付けて飾ってましたよ。
その時がいつだったのか記憶にないんですが
子供のころは色々な行事がありました。
今はあまりやらなくなりましたね。
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りえさん・・・ (ぱふぱふ)
2013-01-13 08:30:09
最近は奉公っていう言葉ももう死語のようになってますから
その世界を知らない方が多くなってますね
そういう意味では苦労知らずなのかもしれませんが・・
好んですることではないにしても・・家庭の仕事を
最近は親も教えないし結婚するまで何もしないで大きくなる
だから結婚してから苦労する女性が多いね
ある程度は教えないとね・・。
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otomeさん・・・ (ぱふぱふ)
2013-01-13 08:33:29
最近は町で見かけることがほとんどなくなってる
正月飾り・・玄関に飾るのでさえやらない家がほとんど
門松も随分今年は減りました

正月だからという特別なことは
休むことだけがメインですね(笑)
それ以外のいわゆる行事としての行いは何もないですね
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Unknown (バジリコ)
2013-01-13 17:12:46
小正月、初めて知りました(^^;
農家の人、というか女性は、元旦はほんとうに大変でしょうね。
15日にはぜひのんびりゆっくりしてもらいたいものですよね^^;
干し柿、いいですね。影と実体がリズミカルに並んでいて楽しいです。
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バジリコさん・・・ (ぱふぱふ)
2013-01-13 20:40:59
昔の日本の女性は家庭を守ることで
今よりははるかに大変でしたね
時代とともにそれも変わりつつありますね

干し柿・・陰影が好きで毎年同じ時期に写してます
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