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万緑(ばんりょく)
***
夏の風に誘われて
二人で出かけた最初のドライブ
12番目の信号で
不思議そうにあなたが振り向く
「助手席の窓の景色どうして見ないの?」
緑があんまりまぶしくて・・と答えたけれど
本当は・・・・・
ただほれぼれと ほれぼれと
マニュアル車をたくみに操る
あなたを見てた
***
万緑(ばんりょく)
見渡す限り緑また緑
野にも山にも庭にも
青葉若葉が満ち溢れています
夏の大地にみなぎる生命力を表す言葉です
もともとは
北宋の政治家
唐宋八家の一人
王安石(オウアンセキ)の詩の中の一節
「万緑叢中紅一点」(ばんりょくそうちゅうこういってん)が
出典です
日本では俳人中村草田男(なかむらくさたお)が
「万緑の中や吾子(あこ)の歯生え初(そ)むる」と
俳句に用いたのが最初
木々の緑の中、赤ん坊の生えたばかりの
白い歯が美しく映える・・という名句
「万」という漢語の持つ
勇壮な響きによって
緑の濃く、力強い様子が
より強調されている言葉ですね
「青葉」「若葉」「新緑」などの言葉以上に
夏のおおらかさ、力強さを
表現できる点が好まれ
詩歌や季節の手紙にもよく使われます
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