早乙女(さおとめ)
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街の中にもわずかに残っている たんぼ
散歩の途中で きみが必ず立ち止まる
そして
毎回同じ質問をする
この花なんていうの?
へくそかずら
言葉が終わるか終わらないうちに
きみは大笑いする
そしてまたゆっくり歩き出します
***
可憐な花も・・
早乙女(さおとめ)
昔は
田植えをする若い娘さんをさしてこう呼びました
いまは
若くなくても
早乙女と呼ばれるそうです(笑)
「さ」は接続語ですから
普通に乙女という意味でも使われます
ところで
早乙女の菅笠(すげがさ)に
似ていることから
早乙女花と呼ばれる花があります
万葉の時代は
屁糞葛(へくそかずら)と呼ばれていた・・
葉や茎を傷つけると悪臭がするので
こう付けられたそうです
~さうけふに 延(は)ひおほとれる 屎葛(くそかずら)
絶ゆることなく 宮仕へせむ~
「万葉集(高宮王たかみやのおう)」
宮中の存続を願う歌に
堂々とこの名を詠むなんて
万葉人のおおらかさには脱帽ですよね
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