その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

山眠る

2012年12月05日 | Weblog

 

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山眠る

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落葉し尽くした冬の山は静かで眠っているように見える

中国北宋の山水画家、郭煕(かくき)の「臥遊録(がゆうろく)」の

画論から季語になっています

山を擬人化したその一節は

「春山湛冶(たんや)にして笑う如く 夏山蒼翆にして滴るが如く

秋山明浄にして粧ふが如く 冬山惨淡として睡るが如し」と

春は「山笑う」夏は「山滴る」秋は「山粧う」冬は「山眠る」です

若芽が吹いた春山は笑っているようで

夏山は新緑が滴るように瑞々しくて

秋山は色付いた紅葉で粧い

冬山は眠ったように静かだということ

冬眠中の熊のように、春に目覚めるために

じっと精気を蓄えている様子が鮮明に浮かびます

四季それぞれに絶妙な表現ですね 

「炭竃に塗り込めし火や山眠る」 松本たかし

「利酒をふむとふくむや山眠る」 渡辺夏紀 

(写真は昨年新潟にて・・)

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