労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

ウーバーを、デンマークから完全撤退させる運動の起爆剤となった映像クリップ Uberman på plejehjem

2018-10-01 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!
Uberman på plejehjem


ウーバーマンって何者?!

 ポール・ウーバーマンは、42歳のホテル経営者。ライドシェアは最高にクールだと思っている。今日も、介護ホームの母を訪ねるためにウーバーを使った。ちゃんと国庫に税金を納めている会社かどうか定かでないが、気にしない。いっぽう、国からの福祉予算がカットされたため、母の食事は質が落ち、入浴の回数も減り悪臭が漂う。熱心に配車アプリの解説をする息子に母が一言。「これって違法じゃないの?」...でも彼の返答は、「たかがアプリじゃないか」。

 アプリを介して素人運転手が自家用車を使って客を運ぶライドシェア。その代表格であるウーバーが、デンマークの首都コペンハーゲンに登場したのは、2014年11月。労働組合は、これが「海賊タクシー(=白タク)」であるとすぐに突き止め、反対運動を開始した。しかし、それだけで十分か。若者を中心に、ウーバーは便利だと人気が出ていた。労働組合が既得権に固執しているだけとみられてよいのか。

 そこで、地元の有名コメディアンを起用し、「ウーバーマン」なるキャラクターを作り上げた。ウーバーのような会社が増え、税金もきちんと納めないと、北欧型の福祉国家が壊れるというメッセージを面白おかしく伝える動画6本を作成した。

 作品は、ソーシャルメディアで計240万回閲覧されるなど、国民の琴線に触れ、世論の流れを大きく変えた。ウーバーに反対する声は、15%から70%へ飛躍。組合はこの勢いを背景に、事業者も巻き込み、超党派でタクシー新法を2017年2月に議会で可決させた。全ての営業車に料金メーター、防犯カメラ等の設置が義務付けられた。自家用車を使うウーバーに履行はとうてい無理な話だった。反対署名をオンラインで呼びかけ巻き返しを図ったが、顧客30万人の一割程度しか賛同しなかった。ウーバーは、同年4月にデンマークから完全撤退した。

***
ポール・ウーバーマンを好演したのは、デンマーク人のコメディアン、ブライアン・リュッケ(Brian Lykke, 1976年生まれ)。保守系の政治家などを風刺することで有名。若者に人気がある。


ウーバー問題など、シェアリングエコノミーを特集した「週刊金曜日」2月2日号で、表紙を飾ったウーバーマン。

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