緑 島 小 夜 曲

春を愛する人は、心優しい人。

師走が僅か

2010年12月27日 10時18分22秒 | 心境写生
 教師になってから、半年。師走も僅かあと数日。
 
 たまに大学時代の日本人教師何人かとメールを交わす。高校教師から、校長、大学の非常勤講師まで、みなは自分の居場所に充実しているようである。
 
 今年、親になるのもひとりいる。その先生がゼロから、日本語を教えてくれたものだ。僕が中学校の時、テレビの教育番組で「父が医者です」という一句を真似、暗記したものである。大学一年の最初の会話授業の休憩時間に、「あ、い、う、え、お」も完璧に発音できない僕が勇気満々でその先生に言い出した。

 「ち...ちっが、がいさです」。

 まだ、「しゃしゅしょ」をはっきり発音できなかった僕は「医者」を「いさ」にしたかも。先生が全然見当がつかないような顔をしていた。

 慌ててチョークで「父が医者です」って黒板に書いた。

 なるほど、の先生の顔。その場で、「さ」を「しゃ」に訂正してくれた。

 僕の日本語はそこから始まった。指折り数えてみたら、もう八年半だ。

 どうやら宿命だろうか。日本語と縁が切れない、その中学校時代の「父が医者です」を今日思い出した。

 日本では、「先生」って呼ばれる職業は医者、教師、弁護士など僅かである。

 「父が医者です。僕は教師です。私たちは先生です。」って大声で呼びたい。

 

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