1ビンロウジの高き姿を青空の背景にして瞑想開始。住宅楼の表情は生き生きする。
2ロックされたのは青き思い出だけでなく……
3ホステスは留守中。老猫が一匹、俺のショットから逃げてしまった。
4『渡せる世は鬼ばかり』。漢訳は『冷暖人間』。ならば、色調だけでなく、世も 同じであろう。
5芭蕉の広長き葉っぱより、僕はよく柿本人麻呂のその歌を思い出した。
「足引きの 山鳥の尾の しだり尾の
ながながし夜を ひとりかもねむ」
芭蕉の葉も一種の長き偲びであろう。
6小さな庭に籐椅子。その上の茶色鉄製箱に幼い頃の秘密でも保存されていない?
いつかタイムカプセルを作りたい。
7その夏休み、静かな昼ねと蝉の声……