耳鼻科と美容院

まだ花粉が飛んでいるので耳鼻科へ行って薬をもらってくる。

一か月分。

これで今年は必要ないだろう。
…ということは、耳鼻科の先生とは今日から一年間会わないということか。

しまった。
そういう事をまったく気にせずにいた。
ボーッとしていた。
いつも通りに診察を受け、いつも通りに薬を受け取った。

だからどうだという訳じゃない。
先生への対応が変わる訳でもないんだけど、
自分の注意不足で気づかずとった行動には変わりない。

反省反省。
こういうところから日常生活にほころびが生まれる。


その後すぐ美容院へ。
長くなった髪をサッパリ切ってもらう。

美容院は、いつ行っても緊張する。
従業員全員が僕の方を見ているからだ。
シャンプー終わりには

「お疲れさまでしたー」

と全員で言う。
てれくさい。
ああいうの、やめてほしい。

僕がいま行っている美容院は、
美容師のランクが４段階に分かれていて、
ランクによって金額が違う。

上から
・クリエイティブディレクター
・ディレクター
・トップスタイリスト
・スタイリスト
となっている。

そう。Ashです。

今まで勘違いしていて、
一番上だと思ってトップスタイリストの人を指名していたんだけど、
今日になって、上から３番目だとわかった。

そうか、どうりで安いと思った。
でもカットは上手い。
今までで一番気に入ったカットをしてくれる人なので不満はない。
あの人もそのうち一番上になるだろう。


美容院が緊張するもう一つの理由に、
会話をするという事がある。

職業を聞かれたら何て答えよう。

「漫画家です」

とは言いたくない。
それに派生していろいろ聞かれるから。

「無職です」

それもマズい。
気まずくなる気がする。

「パイロットです」

言った瞬間あきらかに嘘だとバレて気まずい。

「刑事です」

引かれそうだ。

「美容師です」

耳を切り取られる。

「イルカの調教師です」

意味がわからない。

だから会社員という事にしている。
今日は休みという事にしている。
こんな、作り笑顔もできない僕が、会社員だなんて…
無理あるだろうか。

でも、今日はそんなに突っ込んだ職務質問は無かったのでよかった。

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