伝統と進化の狭間にある徳島ラーメン源流の味
昭和27年に屋台からスタートした「よあけ」は、徳島における中華そばの草分け的存在である。本店は二軒屋駅の近くにあったが、二代目の体調不良などもあり、2013年5月末日に惜しまれつつ閉店。今は徳島駅前の新しい店舗でのみ営業をしている。アプローチのしやすさと、老舗店であることから観光客に人気である。


豚骨と鶏ガラなどを煮込んだスープは、無化調であっさりした飲み口。昨今の豚バラ肉が乗った茶濁スープに慣れていると地味に感じるかもしれないが、これが徳島ラーメンの源流の味なのだろう。丼相もオーソドックスなラーメンという印象である。しかし、先代からの伝統をただ守っていくだけかというと、そうでもなさそうだ。
例えばサイドメニューの「徳島丼」。白飯の上に豚バラ肉、生玉子、モヤシ、メンマ、ネギをトッピングしたものだ。徳島ラーメン自体の進化と老舗の伝統との狭間で生まれたアイディアだろう。源流の味、これからどうなるか楽しみだ。なお、屋台時代朝方まで賑わったそうだが、いまは日付を跨いでの営業はしていないのでご注意を。
<店舗データ>
【店名】 支那そば よあけ 駅前店
【住所】 徳島県徳島市一番町3-10
【最寄】 JR高徳線「徳島駅」徒歩3分