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肥宝館 -貧すれば丼する-

【千葉 松飛台】 中華料理 東東「ワンタン麺(800円)+ステーキチャーハン(2900円)」

祖父の味を守るべく高校3年生で店主に

北総鉄道北総線・松飛台駅から八柱霊園方面へ歩いて2分の「中華料理 東東(トントン)」へ。メディアで話題の町中華である。元々は1980年に帯刀武次郎氏が千葉県船橋市で創業し、2001年に現在の場所に移転した。屋号の由来は麻雀の一番最初「東1局東家」からで、初心を忘れぬようにとの思いが込められているそうだ。

長らく地元で愛されるも武次郎氏が2020年に他界。娘の池田夏美氏が店を継続することに。だがレシピがほぼ残されていない中で、記憶だけを頼りに初代の味を再現するのは困難を極めた。そこにコロナ禍も重なり、店を畳む事も視野に入れていたところ、店に思い入れのある孫の池田穂乃花氏が3代目店主として立ち上がった。

穂乃花氏は2020年当時は高校3年生で、2024年現在は大学生。学校に通う傍ら古株の従業員と味を再現。さらに元プロ野球選手・許銘傑投手の娘で幼馴染の許維娟氏も手伝い、3年以上かけて約50種類あるメニューを復活させたという。そのストーリーに加え穂乃花氏が学生であること、さらにはビジュアルの良さからメディアで話題となった。

また発信力を活かして、日替わりでボリューミーな「まんぷく定食」の写真を毎日SNSにアップ。ほかにも「ステーキチャーハン」「ドデカハンバーグチャーハン」といったメガ盛りメニューの写真が多くの人の注目を集め、行列を作る人気店に。休日は昼夜通しで営業をしているが、それでも常に満席状態で行列が出来ている。

なお混雑時は店入口脇のウェイティングボードに記名して待つルールだ。駐車場も店横と道の反対側に計14台分あるが、満車時は近くのコインパーキングに停めるべし。店内はカウンター7席と4人がけテーブル4卓の計23席。多くの著名人やスポーツ選手のサイン、それに許銘傑氏のユニフォームもディスプレイされている。

麺メニューは醤油、塩、味噌、豚骨の各種ラーメンをはじめ、担々麺、タンメン、天津麺、長崎ちゃんぽん、マーボーラーメン、焼きそば、皿うどんなど様々。夏季は冷やし中華、冬季はサンラータンメンもある。一方の飯モノはチャーハン、中華丼、天津丼、マーボー丼、中華粥、カレーライスなど、こちらも種類豊富だ。

そして一品メニューも餃子、春巻き、青椒肉絲、回鍋肉、酢豚、八宝菜、エビチリ、純レバ、鳥唐揚げ、かに玉、豚角煮込みなど多様なラインナップ。前述の様に「ステーキチャーハン」「ドデカハンバーグチャーハン」といったドカ盛メニューも用意している。もちろんビールやハイボール、サワー、紹興酒、日本酒などを飲ることも出来る。

今回は「ワンタン麺(800円)」を注文しつつ、同行者の「ステーキチャーハン(2900円)」をシェアしてもらうことに。さすがに1人で両方はきついお年頃だ。ワンタン麺のスープは鶏ガラと乾物などがベースだろうか。町中華によくある汎用系で、スッキリした飲み口の醤油清湯だ。そこに多加水でコシのある中細麺が泳ぐ。

主役のワンタンは、4つがテボで茹でたままダマになっているのが残念だが味は悪くない。ほか薄切りチャーシューが1枚と味玉半分、ナルト、メンマ、海苔がトッピングされる。そしてステーキチャーハンは、刻みチャーシューや蒲鉾を具材にしたシットリ系の卵チャーハンの上に牛肉がゴロゴロ。その量「1ポンド=450g」とのこと。

チャーハンはスープ付きだが、ほかにガーリックソルト、唐辛子入り胡椒が添えられるのでお好みで味調整を。滴る血がチャーハンと混ざるのが苦手な方もいるだろうが、私は美味しく頂いた。さすが町中華、豊富なメニューに目移りしてしまった。次回は、初代のレシピが唯一残っているという「純レバ」で一杯飲ろうかな。

<店舗データ>

【店名】 中華料理 東東(トントン)
【住所】 千葉県松戸市紙敷1-14-4
【最寄】 北総鉄道北総線「松飛台駅」徒歩2分

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