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肥宝館 -貧すれば丼する-

【徳島 鳴門】 堂の浦 鳴門本店「お刺身ランチ(1200円)」

鯛の塩らーめんで人気「堂の浦」鳴門本店へ

通の方なら「徳島のラーメン」と言えば真っ先に、茶色のスープに甘辛の豚バラ肉と生卵が乗った一杯を思い浮かべる事だろう。だが、その手のラーメンとは全く違い、鳴門海峡の名産・真鯛を使った塩ラーメンを提供する店が徳島で人気を博している。昨今、徳島市内を中心に支店数を増やすラーメン店「堂の浦」だ。

ご主人の早見悟氏は元々、徳島市内で居酒屋「わじ庵」を経営。母親が鳴門市の好漁場・堂浦の出身で、幼い頃から鳴門海峡の魚介類に親しんでいたそう。真鯛のアラの活用法を研究するうちに「鯛の塩らぁ麺」が完成。2011年9月、歓楽街・栄町に深夜限定のラーメン店「堂の浦」を創業し「鯛の塩らぁ麺」の提供を始めたのだ。

人気に火が着き、徳島駅前、歓楽街・富田町と支店を出すと、2018年秋に満を辞して鳴門市に「本店」を構えた。場所はJR鳴門駅から車で10分ほどの、ウチノ海総合公園そばの住宅街。徒歩だと厳しい立地だが、窓からは小鳴門海峡を挟んで堂浦の集落を望む絶好のロケーションである。周りのお宅への配慮から住所は非公表。

詳しい場所は、お店に電話で確認を。店前や店横などに駐車場も10台分ほどは用意されているので、車でのアプローチが楽だ。今回は土曜正午の訪問で、駐車場はほぼ満車、店内も満席。数人の列も出来ていた。10分ほど待ち店内へ。テーブル席メインの30席ほどで、大きな窓の外はオーシャンビュー。ぜひ晴天時にどうぞ。

麺メニューは「鯛の塩らーめん」を主軸に「雲丹潰しらーめん」「明太炙りらーめん」「浅利うどん」もラインナップ。この他、日替わりの刺身や阿波牛鉄板焼き、アワビの残酷焼きといった強肴から、鶏皮餃子やアジフライ、コロッケといった揚げ物、鯛やアワビの釜めし、イクラ丼などの御飯モノまで揃えている。

また、鯛の塩らーめん+揚げ物+飯モノの「らーめんランチ(800円)」、揚げ物が鶏皮餃子に代わった「餃子ランチ(800円)」もある。更に、この日は土曜だったので、鯛塩らーめん+日替わり刺身+揚げ物+御飯の「お刺身ランチ(1200円)」と、刺身が伊勢海老活き造りに代わった「伊勢海老ランチ(1600円)」も用意されていた。

色々迷ったが、今日は「刺身ランチ」を注文することに。まず到着したのは高台皿に盛られた刺身だ。この日は瀬戸内海で盛んに養殖されるブリ。脂が乗った厚切りの身はネットリとした食感で甘味もあり絶品。徳島名産・スダチを絞ってサッパリと頂くのも良い。そして揚げ物はシシャモのフライ。こちらはカリッとした仕上がりで旨い。

そして、お待ちかねの「鯛の塩らーめん」の着丼。鯛のアラからとった出汁がベースの白濁したスープは、鯛の旨みたっぷり。無論、嫌な臭みは皆無。「鯛塩」と言っても清湯アッサリ系ではない。トロみがありクリーミーな味わいに、思わずレンゲが止まらない。少し柔らか目に茹で上がった中細ストレート麺もスープとの相性は抜群だ。

丼央に鎮座するのはパリパリに揚がった鯛の皮。シンボリックである上、食感も香りも良い。ほか、白髪ネギ、カイワレ、擂り胡麻が乗る。最後は「十五穀米」を丼にぶっこみ、卓上の生卵を割りいれて雑炊に。卵との相乗効果で、より濃厚な味わいが生まれ、最後の一滴まで旨い。鳴門を訪れたらぜひ啜って欲しい一杯だ。

<店舗データ>

【店名】 堂の浦 鳴門本店
【住所】 徳島県鳴門市ウチノ海公園近く(非公開)
【最寄】 JR鳴門線「鳴門駅」から車で10分ほど

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