元イタリアンシェフが丼に表現するフルコース
ここはかつて「プランタン銀座」だった場所。外堀通りと銀座並木通りの間に2017年3月に誕生した「マロニエゲート」は、3つの建物から構成される大型施設だ。働く女性のためのアイテムをはじめ、雑貨、カフェ、レストランも充実している。今回は「マロニエゲート2」の地下2階にある「らぁ麺 レモン&フロマージュ GINZA」へ。
こちらは市ヶ谷に本店を構える「Due Italian(ドゥエイタリアン)」の支店。オーナーシェフの石塚和生氏は80年代後半から20余年、多い時で6店のイタリア料理店を経営し年商5億円を上げる盛況ぶりだった。しかし2000年代に入り、突然ラーメン職人に転身。創業した「ドゥエイタリアン」はミシュランのビブグルマンにも選出された。


その石塚氏がマロニエゲートで展開する新ブランド。麺メニューは、レモンの輪切りを並べた「レモンらぁ麺」と、クリームチーズを浮かべた「らぁ麺フロマージュ」の2軸。レモンにはパクチーや生野菜を、フロマージュには生ハムなどをトッピング可能だ。また、麺は国産小麦麺、糖質ゼロ麺、2種の合わせ麺から選択出来る。
今回は「生ハムフロマージュ」を国産小麦麺で、さらに味玉子をトッピングし注文した。なお、オーダーを店舗表のカウンターで済ませ、着席して丼の到着を待つスタイルだ。赤を基調とした外観やインテリアは、一目ではラーメン店とはわからない。まるでカフェかケーキショップのような雰囲気である。土地柄、若い女性客が多いようだ。


到着したのは、黄金色のスープに細麺が泳ぐ美しい丼。淵には生ハム、スープにはゴルゴンゾーラ入りクリームチーズが浮かぶ独創的な一杯だ。スープは名古屋コーチンはじめ数種類の鶏ガラ、昆布、帆立などからとった出汁を塩でまとめたもので、小さく刻んだタマネギも入っていてアッサリながら旨味とコクのある仕上がりだ。
スープの温度がやや低めだからか、意外にもチーズは後半戦まで形をとどめている。それを少しずつ麺と絡めて啜るのだが、コクと独特の香りが相まって旨さ爆発。そこに生ハムも潜らせると未体験ゾーンへと突入する。最後は「美人玄米ご飯(200円)」を投入してリゾット風にシメを。異色で面白い組み合わせの一杯だ。
<店舗データ>
【店名】 らぁ麺 レモン&フロマージュ GINZA
【住所】 東京都中央区銀座3-2-1
【最寄】 東京メトロ「銀座駅」C8出口徒歩3分