道ならぬ恋の物語といえば、トリスタンと王妃イゾルデやフランチェスカとパオロの物語がよく知られている。--
前者は中世ケルト説話に出てくる主人公トリスタンであり、彼は伯父マルクの妃となるべくアイルランドの王妃イゾルデを迎えに行った帰途、知らずに媚薬を飲んでしまい離れられない間柄になって密会をかさねる。そして それがマルクの知るに及んでトリスタンは追放され、二人は悲劇の死へと巻き込まれていく。--
この物語からヒントを得て、ドイツの詩人プラーテンはガゼル詩の形式美を駆使して新たな地平を切り開いた。:---
August Graf von Platen ; Tristan und Isolde
Aus; Dt. Lyrik vom Barock bis zur Gegenwart dtv. S.162. 参照
*** ))) *
トリスタンとイゾルデの恋の物語は中世ヨーロッパの伝説。 トリスタンはコーンウォール王の甥であり、イゾルデはアイルランド王女。 トリスタンは王のためにイゾルデを妻として連れてくる任務を受けたが、途中で 二人は魔法の飲み物を飲むに及んで恋に落ちる。 こうして 二人は王に隠れ密会を重ね、やがて発覚 追われる身となるや、トリスタンはイゾルデと別れブルターニュに逃げ、そこで結婚したものの、本当の愛は忘れられない。 やがて トリスタンは戦闘にでると重傷を負い、死ぬ間際にイゾルデを呼び寄せる。イゾルデはトリスタンのもとに駆けつけたが彼はすでに息絶えるや、イゾルデもまた悲しみのあまり死んでしまう。 こうして 二人の遺体は一緒に埋葬され、墓から二本の木が生えて絡み合ったと伝えられているのだ。 *** ))) *