悲しきわけの わからぬままに
いにしえの 伝え語りし物語 浮かび来る
大気は涼しく黄昏て ラインは凪て流れつつ
峰に映ゑるは 眩しき残照 )) *
うつくしき乙女は 山の高みに座りいて
金の髪 梳(す)くも眩しく 乙女は歌ぞ口ずさむ
嗚呼 そのうつくしき響き: そこに こもれる歌の力
おりしも 川をすすみゆく舟人 魅惑され
暗礁 気づかず 魅入るばかり
されど ついに 波に呑まれし舟人かなし
くすしき唄に 魔力こもれる ローレ・ライ !!...
Heinrich Heine : Die Lore- ley Aus: Dt. Lyrik vom Barock bis zur Gegenwart dtv. ebd. S.161.. Ubrtsetzung von : Ma. Natsume.