ガブリーニは気分が爽快だったその日、椋鳥のベッピーノがこれまで羽が抜け代わるたびに、〈おはようございます、もう一杯いかが!..〉と叫んでいたのだが、次のように教え込もうと考えた。:
「コーラ・ディ・リエンツォー万歳!..」
というのも、、最上のもてなしをしてくれるコーラに心から感謝を表したかったからである。
ガブリーニはまた、辺りをよく散歩して歩き回った。草原へ行ったり、宮殿の裏庭を歩いたりしてはベッピーノのためにバッタやカブトムシを捉えていた。また、チベル河の水車小屋の近くにある居酒屋へも足を延ばしたことがあった。この以前コーラの父親が持っていた居酒屋へ行くと、ガブリーニは着ているものが素晴らしいといって褒められた。また、ローマの護民官コーラの評判についても聞かされたりした。中でも、以前から知り合いの年配の馬具師はこんなことを云った。〈彼の母じゃが昔のう、わしらのために よく洗濯をしてくれたものぢゃよ》
W. Bergengruen : Das Vogel-Schalchen
ベルゲングリューン「鳥の小皿」より







